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#269 学級風土をつくる

風の人、土の人


風土という言葉があります
動くものと動かないもの
風と土
人にも風の性と土の性がある
風は遠くから理想を含んでやってくるもの
土はそこにあって生命を生み出し育むもの
君、風性の人ならば、土を求めて吹く風になれ
君、土性の人ならば風を呼びこむ土になれ
土は風の軽さを嗤い、風は土の重さを蔑む
愚かなことだ
愛し合う男と女のように、風は軽く涼やかに
土は重く暖かく
和して文化を生むものを
魂を耕せばカルチャー、土を耕せばアグリカルチャー
理想を求める風性の人、現実に根をはる土性の人、集まって文化を生もうとする
ここに「風土舎」の創立を宣言する

「風土舎」設立宣言/玉井袈裟男

これは、元信州大学名誉教授であり、農学者だった玉井袈裟男氏が立ち上げた「風土舎」の設立宣言です。

学級風土をつくる

僕が学級担任として大事にしている考え方が、この宣言の中にある。子どもたちにとって新しい担任である僕は「風の人」だ。
一方で、昨年度まで学級生活を送っていた子どもたちは「土の人」

そこで暮らしていた子どもたちの前に、外から担任として僕が登場するわけだ。子どもたちにとって、先生はいつだって外からやってくる。

ここで、僕が自分のやり方を押し付けてしまうと「学級風土」は醸成されないだろう。昨年度までの子どもたちのやり方を否定するなんて最もやってはいけないことだ。

「風の人」である先生は、土を求めて吹く風でなければいけない。子どものためになる先生だ。

そして、子どもたちも、風を呼び込む子たちであって欲しい。
どんな先生に対しても素直さをもてれば、多くの指導を受けられる。素直な子ほど、先生は教えたくなるし、手をかけたくなるだろう。自然と風(先生)を呼び込むことができる。学校にいる全ての先生のおかげで成長できたと言える子どもになって欲しい。



理想(目標)を掲げる先生と、現実を生きる子どもたち。

和して学級風土を生む。



 
 
 

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