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地方の公立小学校の教師です。自分の思っていること、考えていることが、どこかの誰かのため…

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地方の公立小学校の教師です。自分の思っていること、考えていることが、どこかの誰かのためになるかもしれない。 若い先生に届けたいという思いでスタート。そして、いつかどこかで一緒に働く仲間へのメッセージでもあります。 よろしくお願いします。

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#286 子育て四訓

子育て四訓 乳児はしっかり肌を離すな 幼児は肌を離せ、手を離すな 少年は手を離せ、目を離すな 青年は目を離せ、心を離すな 有名な言葉なので、ご存じの方もいるかと思います。アメリカ先住民の言い伝えだとか、教育者、緒方甫氏の教えなど、さまざまな由来を持つ言葉です。 子どもの発達段階に応じて、親と子の距離を離していく、そのタイミングを示唆しています。 小学校教師が陥る「勘違い」小学校は6年間あります。1年生と6年生を比較すると、大きな違いがあります。そんな小学校とい

    • #285 教員こそ、自分の「Value」が出しやすい

      バリュー(Value) 「バリュー」 →あたい。ねうち。価値。 「価値」 →どれくらい大切か、またどれくらい役に立つかという程度。 あなたはバリュー、価値がありますか? 教員として日々の業務を果たし、給与を手にしているのですから、当然バリューはあります。今回、取り上げたいバリューは、その基本的な業務において、どれくらい役に立っているかという意味での価値です。 あなただけの「バリュー」について考えてみたいと思います。 バリューを出す場面バリューというと、特別に人よりも秀

      • #284 構造によって起きる教員の無能化

        学校の規模大規模校・・・25学級以上(1学年4クラス以上) 中規模校・・・12~24学級(1学年2~3クラス) 小規模校・・・11学級以下(1学年1~2クラス) 僕は3つ全ての規模の学校で働いたことがある。 講師の4年間は大規模校、初任から10年間は中規模校、その後小規模校に6年間勤め、現在中規模校に勤めている。 なぜ、あの先生が「なぜ、〇〇先生は動かないんだろう。」 僕が抱いていて疑問の答えが見えてきた。 尊敬できる力のある先生が、大規模に異動したとたん活躍を聞かなくな

        • #283 心の定規は曲がる

          マイナスがプラスへ今まで嫌いだったものが、あるコトをきっかけに好きになる。 僕は野菜嫌いを公言しています。子どもの頃からです。そんな僕が小学校3年生の頃、母親と人参の天ぷらを作り、一口パクリ。美味しかったなあ。僕にとって人参はマイナスだったのに、プラスへ。 僕は社会科が好きなので教材研究の一環で、いろいろなところへアポをとります。これが、元々は大嫌い。社会人としてのマナーにも自信がないし、受けてもらえるかも分からない。まとめると面倒くさい!でも、1回の成功体験で、マイナスが

        #286 子育て四訓

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        記事

          #282 量だけでは弱く、質だけでは脆い

          教師は職人になるべきか? 授業技術、学級経営のコツなど、優れた技術をもつ教師がいます。その先生から多くの先生が学び、自身の指導技術を向上させます。 ここで、問題が発生します。 「教師は職人になるべきか?」 職人ということは、「ある一定の優れた技能をもつ」ということです。 この優れた技能は、誰もが身に付けることができるのか? 小・中・特別支援学校合わせて約76万人いる教師、誰もが同じスキルを身に付けることができるのか? 優れた技能をもつ教員は一部だからこそ、多くの先生が学

          #282 量だけでは弱く、質だけでは脆い

          #281 あなたの「見る」はどっち?

          みる教師にとって大切な姿勢が「みる」ことだと思います。大切というくらいですから、なかなかうまく「みる」ことは難しいです。 まず、「みる」という行為ですが、5つも漢字があるくらいですから、幅が広いです。 見る・・・視覚でもの、ことを捉える。 観る・・・注意深くみる。観察、観賞 視る・・・目的を持って調べるためにみる。調査 診る・・・体の状態を調べて判断する。診察、診断 看る・・・世話をする、面倒をみる。看病 大切な5つの「みる」ですが、次に、子どもの立場になって考えてみまし

          #281 あなたの「見る」はどっち?

          #280 「怒る」いや、「叱る」のも止めます

          怒りに身を委ねる恥ずかしさ 「あの時の先生、マジで怖かったですよ。」 数年ぶりに再会した教え子に言われた一言。 「あの時」のことは、よく覚えている。 理科の実験中にふざける男子2名。そのふざけ方が許せないものだった。同じ班の女子を馬鹿にし続けていた。2名を別室で指導した。理科室に戻り、実験を再開した所、また同じことを繰り返したのだ。我慢の限界がきて泣き出す女の子。2名を呼び出し、教員人生で初めて「怒り」の感情を、そのまま吐き出した。 今になって笑って話してくれる教え子に

          #280 「怒る」いや、「叱る」のも止めます

          #279 フィードバックだけでは不十分

          定期的に行われるフィードバック夏休みに入る前に、各教室では、1学期の振り返りが行われたのではないでしょうか。 4月に立てた目標の達成状況、その要因などを個人ごとに振り返らせるのが一般的でしょうか。 「過去の行動から、できた点やできなかった点、その要因を振り返る」 これをフィードバックと呼びます。 「ミスった」ことにしたい心理人は、なかなか物事の原因を直視できないものです。子どもたちも同様に、テスト直しでよく聞こえてくるのが、「ミスった。」という発言! 気付けないから間違

          #279 フィードバックだけでは不十分

          #278 背伸びし続けて、現状維持

          学級の状態いきなりですが、皆さんの学級の状態はどうですか? 学級の状態と言われても、どう答えていいのか悩む方もいますよね。 学力のこと、規範意識のこと、人間関係のこと、などなど。いくつかの切り取り方があると思います。また、ここに時間軸をかけると、さらに答えは広がっていきます。 「4月当初は緊張感もあって、特に大きな問題もなかったんだけど、6月になってからかなあ、小さな人間関係のトラブルが増えてきているんだよ。」 「5月に宿泊学習があって、そこまでは良かったんだよね。子ども

          #278 背伸びし続けて、現状維持

          #277 学級経営の肝は「聞く」

          耳が痛い話教員になり、好きな教科が見つかり、勉強するようになった頃の話です。自分の得た知識を、子どもたちに話したくなるんです。学習に関することも、生活に関すること、運動に関すること。「たくさん子どもたちに教えてあげるぞ。」という思いから、授業での話や学活での説話の時間が増えてきた時期がありました。 そんな時、先輩から一言。 「しゃべり過ぎだ。」 子どもの出番を奪う教師教師が話すことで、子どもたちに伝えることができます。子どもたちは学ぶことができます。これが僕の主張でした

          #277 学級経営の肝は「聞く」

          #276 正しくても子どもは動かない

          人は正しいから動くわけではない子どもに限らず、人は正しいから動くわけではないですよね。 皆さんも身に覚えがありませんか? 今日は叱らないと決めたのに、叱ってしまう・・・ テストはすぎに丸付けして返すのが大事だが、貯めてしまう・・・ バランスの良い食事が望ましいが、食べたいものを食べてしまう・・・ 僕はそれなりに本を読むので、正しいこと(ロジック)は知っているつもりですが、なかなか全て行動できているわけではありません。 心が動くと、身体が動くでは、どんな時に人は動くの

          #276 正しくても子どもは動かない

          #275 面談の心得~相手を受け入れる~

          教師の仕事といえば・・・もちろん「授業」ですよね。「一丁目一番地」と表現する方がいるくらい大事な仕事です。他にも、生徒指導、保護者対応、などなど。まあ、結構いろいろな業務をこなしていますね。 そんな中、あまりライトが当たらないが、大切な仕事があります。 それは「面談」です。 面談って大事僕も地域では、多くの学校で、年に一回、児童との面談、夏休みになると保護者面談を実施しています。ここで、子どもたちからは、普段聞けないような話が聞けます。「実は、○○さんが苦手。」「○○の授業

          #275 面談の心得~相手を受け入れる~

          #274 リーダーシップは見えない

          ゴロゴロしてます僕は高学年の担任が多いんです。 初任から5年間で、4年→2年→3年→5年→6年ときたので、ここからは毎年担任希望には「1年生」と書いていた! なのに、「あれは、本気なの?」と校長に言われる始末。 すっかり、ゴロゴロ(5年、6年を繰り返し担任することの俗称)人生を歩んでいます。ちなみに今年は9回目の6年担任です。 リーダーシップさて、高学年ならではの指導といえば、必ずあがるキーワードが「リーダーシップ」です。6年生は学校のリーダーとして、全校を引っ張っていく存

          #274 リーダーシップは見えない

          #273 スキルは文脈の中で生きる

          スキルネタをやってみる本屋に並ぶ教育書。その中でスキル系の本は、手にとりやすい。 どのページを開いても、すぐに実践できそうなスキルが載っているからだ。 さて、このスキルを早速やってみよう。 いや、やってみた。その結果は・・・ 書いてあるような効果は得られなかった。 オカシイぞ! 授業中にジョークを言って笑いをとることで、子どもたちはリラックスして、発言するようになるんじゃないのか! ・・・子どもたちは微妙な表情をしている。まるで、僕のジョークを無理に聞かなったことに

          #273 スキルは文脈の中で生きる

          #272 間接努力できる子を育てたい

          努力することは難しい。学校生活において、子どもの前には壁が立ちはだかることがある。教師によって意図的に壁が設けられることが多いような気がする。 自分の立てた目標や、なりたい自分を達成するためには、様々な壁が現れるものだ。取組方の壁、行動の壁、継続の壁、停滞の壁、などなど。 中々努力を継続して、自分の目標を達成することは難しいだろう。 だからこそ、努力によって新たな自分に出会えた時、子どもは自分に自信がもてる。自分を認められる。 2種類の努力努力には2種類ある。 ①直接努力・

          #272 間接努力できる子を育てたい

          #271 学校目標って達成してます?

          学校目標って達成してます?4月に校長から示された学校目標。かなり多岐に渡る内容になっているはずです。学力、体力、人間性の成長はもとより、地域に開かれた学校、働く教職員への配慮まで、全方位的な内容になります。 さて、この学校目標、達成できていますか? 達成できたかどうかを見とる手段として学校評価があります。児童、保護者、教員の三者が評価を行い、分析をし、達成具合を明らかにします。教育課程編成会議などで目にしているはずです。 学校目標言えますか?さて、皆さん、勤務校の学校目標

          #271 学校目標って達成してます?