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#277 学級経営の肝は「聞く」

耳が痛い話

教員になり、好きな教科が見つかり、勉強するようになった頃の話です。自分の得た知識を、子どもたちに話したくなるんです。学習に関することも、生活に関すること、運動に関すること。「たくさん子どもたちに教えてあげるぞ。」という思いから、授業での話や学活での説話の時間が増えてきた時期がありました。

そんな時、先輩から一言。

「しゃべり過ぎだ。」



子どもの出番を奪う教師

教師が話すことで、子どもたちに伝えることができます。子どもたちは学ぶことができます。これが僕の主張でした。

メリットばかりに目がいき、デメリットに気付いていませんでした。
教師が話すことで、子どもの出番を奪っていたんです。

教師が知識を話すよりも、調べてきた子が発表した方がいいんです。子どもの活躍の場になるから。いつも教師が話すことで、受け身になってしまうこともあります。学級の子が発表して、みんなのやめになったら、僕も私もと調べてくる子が増えるかもしれません。

教師が答えを言ったら、子どもたちは考えなくなるかもしれません。教師に言われてことは嫌々やるかもしれませんが、自分たちで決めたことは取り組む意欲が高くなると思います。

「話す」ことよりも「聞く」ことが大事

「あなたが話すときは、あなたは知っていることを繰り返しているにすぎない。
でも、あなたが聞けば、何か新しいことを学べるかもしれない」 

ダライ・ラマ

教師の役割は「話す」ことよりも「聞く」方が大事だと思います。子どもの話を聞くことで、子どもの新たな考え方、感じ方、今の気持ちなどを知ることができます。

「耳と目は2つで、口は一つ。話す時間の2倍、聞き、相手の目を見る。」
とは、よく言ったものです。

知らない存在になる


「子どもから教わった。」と口にする先生はたくさんいます。これは、計算の仕方や植物の成長の仕方などを指しているわけではありません。

子どもの話から、子どもの考え方、感じ方、流行っているもの、などなど。子どもの形成する様々なことを会話を通して教えてくれるのです。

そのために、教師は知らない存在になることが大事です。人は、頼みもしないのに。知らない人に教えてたくなりことってありますよね。

今日も子どもの話を聞きます。
一緒に遊ぶ時間は減りましたが、話を聞くことは今も大事にしています。
 

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