マガジンのカバー画像

深読みライフ・オブ・パイ&読みたいことを、書けばいい。

415
運営しているクリエイター

2021年9月の記事一覧

シン・日曜美術館『深読み 夏目漱石の坊っちゃん』㉚「余談 風立ちぬ part13」

シン・日曜美術館『深読み 夏目漱石の坊っちゃん』㉚「余談 風立ちぬ part13」

前回はコチラ

1989年5月某日(日曜)午後
藪蔦屋 りうていの間

よし。それじゃあもう一度歌うから、歌詞をよーく聴くんだぞ…

うーむ…

プリンスの言う「Sometimes It Snows in April(四月に雪が降ることもある)」とは、いったいどんな意味なんだろう…

しかも歌の最後で「四月の雪」には「理由」があると明らかにされる…

天国に行ったトレイシーは、その「答え」を理解し

もっとみる
シン・日曜美術館『深読み 夏目漱石の坊っちゃん』㉛「余談 風立ちぬ part14」

シン・日曜美術館『深読み 夏目漱石の坊っちゃん』㉛「余談 風立ちぬ part14」

前回はコチラ

1989年5月某日(日曜)午後
藪蔦屋 りうていの間

で、プリンスの『Sometimes It Snows in April』の2番で「俺」が見つめていた「絵」とは、いったいどんな「絵」なんだ?

『パープル・レイン』が「答え」って、いったいどういう意味なのさ?

君は本当に気付いていないようだな…

『Sometimes It Snows in April』における「snow

もっとみる
シン・日曜美術館「余談 風立ちぬ part15」~深読みプリンス④~

シン・日曜美術館「余談 風立ちぬ part15」~深読みプリンス④~

前回はコチラ

1989年5月某日(日曜)午後
藪蔦屋 りうていの間

じゃあ行くぞ。よく歌詞の意味を考えてみるんだ…

・・・・・

どうだ、わかったか?

この歌の語り手「私」が凝視していた、クリストファー・トレイシーの「His picture」とは?

『Sometimes It Snows in April』における語り手「私」は「福音記者ヨハネ」が投影された人物…

その「私」が凝視して

もっとみる
シン・日曜美術館「深読み プリンス⑤ ~SMALL CHANGE~」

シン・日曜美術館「深読み プリンス⑤ ~SMALL CHANGE~」

前回はコチラ

1989年5月某日(日曜)午後
藪蔦屋 りうていの間

それじゃあ、まず1人目の人物から…

プリンスに「カール・ブロッホ」のアイデアをインセプションしたのは…

Carl Heinrich Bloch
(1834 - 1890)

ゴクリ…

Come mai ti trovi qua?

き、キヨッソーネ先生!?

また会ったなインギリターラの少年よ。元気にしておったか?

もっとみる
シン・日曜美術館「深読み プリンス⑥ SMALL CHANGE(Tom Traubert's Blues)」

シン・日曜美術館「深読み プリンス⑥ SMALL CHANGE(Tom Traubert's Blues)」

前回はコチラ

1989年5月某日(日曜)午後
藪蔦屋 りうていの間

TOM WAITS (トム・ウェイツ)のアルバム『SMALL CHANGE(スモール・チェンジ)』と…

PRINCE(プリンス)のアルバム『PURPLE RAIN(パープル・レイン)』…

この2つのジャケット写真を、よーく見比べてみるんだ…

何か気付くことがあるだろう?

ん?

そういえば、どちらも左側に「もたれかかっ

もっとみる
シン・日曜美術館「トム・ウェイツのTom Traubert's Blues」(深読み プリンス⑦)

シン・日曜美術館「トム・ウェイツのTom Traubert's Blues」(深読み プリンス⑦)

前回はコチラ

1989年5月某日(日曜)午後
藪蔦屋 りうていの間

つまり1番の歌詞を要約すると、こうなるってことか?

「俺は精魂尽きた。俺がこうなったのは満月(ニサンの月の過越の日)のせいではない。俺は人間の原罪に対する代償、贖いの子羊なのだ。ニ三日後には戻って来る、2人組の天使と共に、罪深い女の背後から」

その通り。完璧だ。

そしてあのサビが歌われる。

オーストラリアの国民的愛唱歌

もっとみる
シン・日曜美術館「トム・ウェイツのTom Traubert's Blues」(深読み プリンス⑧)

シン・日曜美術館「トム・ウェイツのTom Traubert's Blues」(深読み プリンス⑧)

前回はコチラ

1989年5月某日(日曜)午後
藪蔦屋 りうていの間

では次に3番を見ていこう。

3番と最後の7番だけは他に比べて1.5倍の長さになっている。

重要なことがたくさん歌われているからだ。

ようし。もうコツがわかって来たから僕がズバッと読み解いてやる。

ふふふ。トム・ウェイツが何を言っているのか、わかるかな?

Now the dogs are barking
and the

もっとみる
シン・日曜美術館「トム・ウェイツのTom Traubert's Blues」(深読み プリンス⑨)

シン・日曜美術館「トム・ウェイツのTom Traubert's Blues」(深読み プリンス⑨)

前回はコチラ

1989年5月某日(日曜)午後
藪蔦屋 りうていの間

なんてこった…

すごいなトム・ウェイツは…

ははは。感心するのはまだ早い。

4番もすごいぞ。

Now I've lost my Saint Christopher,
and now that I've kissed her

君の名前のルーツ、キリストを背負った男クリストファーの登場だな。

『幼子のキリストを背負うク

もっとみる
シン・日曜美術館「トム・ウェイツのTom Traubert's Blues」(深読み プリンス⑩)

シン・日曜美術館「トム・ウェイツのTom Traubert's Blues」(深読み プリンス⑩)

前回はコチラ

1989年5月某日(日曜)午後
藪蔦屋 りうていの間

よし。それじゃあ次は5番だ。

今度こそ僕が読み解いてみせるぞ。

ははは。そいつは楽しみだな。

それでは5番を見てみよう…

前半部でトム・ウェイツは、こう歌っている。

No, I don't want your sympathy
The fugitives say that the streets aren't for

もっとみる
シン・日曜美術館「トム・ウェイツのTom Traubert's Blues」(深読み プリンス⑪)

シン・日曜美術館「トム・ウェイツのTom Traubert's Blues」(深読み プリンス⑪)

前回はコチラ

1989年5月某日(日曜)午後
藪蔦屋 りうていの間

ようし。残るは6番と7番だ。

今度こそ君の助け無しで読み解いてみせるぞ。

ふふふ。

それでは『トム・トラバーツ・ブルース』の6番でトム・ウェイツは何を歌っているのかな?

6番はこう始まる。

And you can ask any sailor,
and the keys from the jailor

「船乗り」に

もっとみる