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ことばと音楽

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日々の出来事と好きな音楽が絡んだ記事や、曲を基に書いた小説をまとめています。
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記事一覧

綻びのなかにも糸口を

綻びのなかにも糸口を

疲れているとき、決まって聴く曲がいくつかある。

ひとしずく×やま△さんの「祝福のメシアとアイの塔」もその一つで、以前この曲をもとに小説も書いたことがあるほどだ。

仕事始め早々、イレギュラー対応が複数あった上に慣れない業務の担当が重なって疲れていたわたしは、今日もYouTubeでこの曲を聴いていた。

曲が終わり、ブラウザの戻るボタンを押すと、見たことのなかった動画のサムネイルがふと目に入る。

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言えないことばは旋律にのせて

言えないことばは旋律にのせて

わたしは喜怒哀楽をはっきりと表せる性格ではない。

特に人に対して「怒り」を表現するのがとても苦手で、耐えきれなくて表現しようとするととても不器用なやり方になるし、
それが自分でもすごく嫌だから、余程腹に据えかねない限りは、まるで怒りなんて感じていないかのように笑ってごまかしてしまう。

———それでも、わたしも人間だから、傷つくときは傷つくし、怒るときは怒る。
上手に態度に出すことができないだけ

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【音楽×小説】青春のリグレット

【音楽×小説】青春のリグレット

「ちょっとお母さん!
この隣に写ってる男の人、誰!?」

夕食後、部屋に篭っていたかと思えば突然バタバタと出てきた娘の手にあったのは、私の若い頃の写真だった。

「………あんた、こんな昔の写真どこから引っ張り出してきたの」

「部屋で探し物してたら押し入れから出てきた!
それより誰この人!?超イケメンじゃん!」

「………お母さんが昔お付き合いしてた人」

しまった私でさえどこにあるのか、いや、し

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「さよならは別れじゃなくて」

「さよならは別れじゃなくて」

「お父さんもお母さんも、実家を出て行くなんて寂しがったでしょう?」
「お母さんとはよく電話とかしたりするの?」
「連休中は実家に帰るんですか?」

職場で母と同世代くらいの女性社員の方々から言われる度、わたしは小さく笑みを浮かべて当たり障りのない答えを返す。
———この人たちは何も悪くないし、悪意なんて微塵もない。
だって、わたしが実家を出た経緯を知らないのだから。

………それでも、
笑顔を貼り

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【音楽×小説】花人局(はなもたせ)

【音楽×小説】花人局(はなもたせ)

目が覚めると、隣には誰もいなかった。
まるで、昨日の夜まで彼女がそこにいたことそのものが嘘だったかのようだ。

二日酔いで痛む頭を押さえつつフラフラと立ち上がると、水を飲もうとキッチンへ向かう。

洗って干したままのグラスを取り、ふと顔を上げると、ラベンダーが一輪、小瓶に挿してあるのが目に留まった。

………彼女の好きだった花だ。

グラスに水を注ぎ、ソファに腰掛ければ、そこには編みかけのマフラー

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【音楽×小説】祝福のメシアとアイの塔

【音楽×小説】祝福のメシアとアイの塔

———なんということだろう。

人が神の怒りに触れたその時から、世界を保つために15年ごとに繰り返されるこの儀式。

あの子が、救世主に選ばれてしまうなんて。

「……絶対に、あの子を独りではいかせない。  皆、いいね?」

村の長としてこれまで私たちを引っ張ってきた彼の言葉に、私たちは何の迷いもなく頷く。

みんな一緒なら、恐れるものはなにもないから。
あの子と共に、私たちも塔へ連れ立とう。

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【音楽×小説】この夜を止めてよ

【音楽×小説】この夜を止めてよ

目が覚めた時、彼は既に隣にはいなくて、私は独りで朝を迎えた。
窓から差し込む日差しが、私を容赦なく照りつける。

夜が夜のまま止まればいい、時間なんて過ぎなければいい。
そんな風に願っても、それが現実になる訳はなくて、だけどそれが悲しくて。
涙が一筋、頬を伝った。

———私たちの関係は、許されたものではなかった。
最初は、大きなその背中を見つめていられるだけで幸せだったのに。

甘い過去の記憶も

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ほら、君も一緒に歌おうよ。

ほら、君も一緒に歌おうよ。

Goose houseの動画を初めて見たのは、体調が悪くてベッドで横になっている時でした。

ゴロゴロしながら見ていたYoutubeのおすすめ欄で見つけて見てみると、楽器を片手に楽しそうに歌う彼らがいて。
「僕たち、私たち、音楽が大好きなんです!」って全身で表現しているような、見ているこちらもつられて歌いたくなるような。

何本か見ているうちに、彼らのうきうき、わくわくした感じがわたしにも伝染して

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【音楽×小説】モラルの葬式

【音楽×小説】モラルの葬式

「だから、【モラル】は殺されたんだよ」

———私の隣に座った【プライド】は、耳を疑うような言葉を放った。

「………殺されたって、誰に……?」

「決まってるだろ。
………この世の中に、だよ」

***

【モラル】が亡くなった。
この世界が回る上で必要不可欠だった彼の死は大きな波紋を呼び、彼を弔うために開かれた葬式には、最後の別れを告げようと多くの人々が訪れた。

呆然とした様子で前列に座る【

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【音楽×小説】オワリはじまり

【音楽×小説】オワリはじまり

他の学年は10人以上の部員がいる中、わたしたちの学年はたった9人だった。

最終学年、3年生になってからは、9人で団結して20人以上はいる後輩たちを引っ張りながら駆け抜けてきたのだ。

———だけど、それも今日で最後。
この文化祭のステージを最後に、わたしたち9人は合唱部を引退する。

ステージの締めは、3年生だけで歌う曲目だ。
活動の集大成にわたしたちが選んだのは、かりゆし58の「オワリはじまり

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40mPさんについて語りたい。

40mPさんについて語りたい。

タイトルからいきなりよく分からない宣言をした上、ボカロに馴染みがない方からしたら、40mPとは何ぞやって感じだと思います。

ボカロの曲を作っている方は、皆さん名前の後ろに「P」を付けられることが多いです。
わたしはプロデューサー的な意味だと思ってるんだけど、他に意味があったりするんだろうか🤔

……それはさておき、今日は40mPさんの曲でわたしが好きな曲をご紹介したいと思います!
ボカロ好きな

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わたしのスキな「歌ってみた」3選

わたしのスキな「歌ってみた」3選

中学生の頃から、わたしが仲良くなる友達はなぜかほとんどの子がアニメやボカロ好きな子でした。

一緒にカラオケに行くとみんな揃って必ず1曲はボカロ曲を歌うし、高校生だった頃にTwitterで絵師として活動していた子は、ボカロとのコラボキャンペーンとして開催されていたイベントにイラストを応募した結果、見事採用されて、一時期カラオケでボカロを歌うとその子のイラストがバックで流れていたこともあったほどです

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歌ったり奏でたり聴いたりするだけが音楽じゃないのかもしれない。

歌ったり奏でたり聴いたりするだけが音楽じゃないのかもしれない。

わたしは、大学2年生の頃から社会人合唱団に入っている。

大学4年生の時は就活と卒論に専念したくて1年休んでいたし、社会人になってケータイショップのスタッフとして働いていた時は、毎日何時に帰れるか分からないような状況で練習に参加できていなかったし、転職したと同時にコロナウイルスが蔓延し始めたせいで、あんまり活動できていないけれど。

そんな合唱団での活動は、緊急事態宣言が出ると解除されるまでミーテ

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【音楽×小説】Be my last

【音楽×小説】Be my last

私の「生涯最後の恋人」がこの人だったらと、どれほど願っただろう。

「私たち、別れよう」

「………え、何で急にそんなこと……」

「私が“悪魔”で、君が“天使”だから」

「っ、そんなこと、今に始まったことじゃ……!」

「私、知ってるんだからね?
私と君の関係が続いてることが周りにバレ始めてて、君が天界で後ろ指さされてることも、下手したら大天使たちに申告されそうなことも」

「………だって、君

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