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2021年2月の記事一覧
だまされる脳 (日本バーチャルリアリティ学会)
バーチャルリアリティ(VR:Virtual Reality)をテーマにした「知覚心理学」の初心者向け入門書です。
バーチャルリアリティとは、「コンピューター上に構築した環境の中で、視覚や聴覚を通じて、空間を移動したり状況の変化を体験したように感じること」で、仮想現実とも言います。
体験者はさまざまな機器をつかって、仮想の対象をあたかも実在の対象であるかのように感じ、操作することができます。
グレープフルーツ・ジュース (オノ・ヨーコ)
知り合いの方のBlogで紹介されていたので、手にとって見ました。
訳者の南風椎さんによるまえがきにはこう書かれています。
(p4より引用) 心ある人々に今も歌いつがれているこの「イマジン」は
ヨーコの『グレープフルーツ』という本に
インスパイアされたものだと、ジョン自身が語っています。
「想像しなさい」という言葉は
ヨーコがジョンにあたえた
世界を変えるためのキーワードだったわけです。
ゼロからわかる アインシュタインの発見 (山田 克哉)
以前、岩波文庫の「相対性理論」は読んでみたのですが、なるほどというのが1割程度、残りは(当然のごとく)よく分かりませんでした。
今回は、タイトルに「ゼロからわかる」とある超入門書を読んでみました。
超入門書と銘打っているだけあって、「どうしてそうなるのか」という根拠(ロジック)について、数式なしで、具体例をあげながら説明してくれています。とはいえ、物理学の素養のない人間(私)にとっては、や
英国人写真家の見た日本 (H.G ポンティング)
スコット南極探検隊の映像記録を残したポンティングは、日露戦争を挟んで延べ3年間日本に滞在しました。
その間、様々な人々と交流をし、また日本各地を訪れ多くの貴重な経験をしました。京都の名工を訪ねたかと思うと、浅間山噴火に遭遇し、富士登山・保津川下りなども楽しみました。
その情景描写は細やかで豊かです。その土地土地で出会った日本人に対する暖かな視線は、その文章とともに掲載された多くの写真で証明
歴史を考えるヒント (網野 善彦)
網野善彦氏の著作は、このnoteでも以前「日本の歴史をよみなおす」をご紹介しました。
そこでは、「百姓」という言葉の表わす実態がいわゆる「農民」ではないとの指摘から、江戸時代以前の日本が思いの外多面的な社会相を呈していたことを明らかにしていました。
今回の本も、普段何気なく使っているいくつかの言葉の歴史的背景を辿ることによって、「多様な日本社会」の有様を平易に描き出しています。
(p14
木のいのち木のこころ 天 (西岡 常一)
個性の木組み 著者の西岡常一氏は、世界最古の木造建築である法隆寺の修繕・解体の仕事を代々受け継いできた「法隆寺大工」の最後の棟梁となった人物です。
その西岡氏が、法隆寺大工に代々伝わる「口伝」をもとに、その経験と叡智を記したのが本書です。
西岡氏は、飛鳥の工人の叡智のひとつとして、「木の癖を見抜きそれぞれの違いを活かす木組み」を紹介しています。
(p4より引用) 私らが相手にするのは檜で
考える技術・書く技術 (バーバラ・ミント)
ロジカル・ライティング いわゆる「ロジカル・ライティング」の解説書です。
著者のバーバラ・ミント氏は、世界の主要なコンサルティング・ファームに対してもライティングの講義を行っているこの分野の実力者です。
当然のことながら、「ライティング」の前提には「シンキング」があります。この本では、分りやすい文章を書くためにはしっかりした「論理構成」が不可欠との観点から、いくつもの具体的なフレームワークや
談志ひとり会 文句と御託 (立川 談志)
ご存知だとはおもいますが、著者の立川談志氏は、東京の落語家です。
辛辣な口ぶりが有名ですが、噺家としての技量には定評があります。今から20年以上前になりますが、真打ち制度をめぐって落語協会と対立、協会を離れ「落語立川流」を立ち上げました。
私の落語の好みは、以前は上方落語中心でした。いわゆる、「上方落語四天王」といわれた、(笑福亭)松鶴・(桂)米朝・(桂)小文枝(後の故5代目桂文枝)、(