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2023年2月の記事一覧

やさしいニッポンの腐ったフェミニズム

やさしいニッポンの腐ったフェミニズム

上は遠藤周作の小説「沈黙」からの引用である。イエズス会の司祭フェレイラは布教のため幕府の目を盗んで密かに来日するが奉行所によって拷問にかけられ遂には棄教に至る。フェレイラは語る。日本にはどのような舶来思想も根付かない。沼のように全てを腐らせ、オリジナルとは違うなにかに変質させてしまうのだ、と。

筆者がこの台詞を強く連想したのは、日本フェミニズム史を整理するため資料にあたっていた先日のことだ。フェ

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結局、上野千鶴子は「永遠の少女」だった

結局、上野千鶴子は「永遠の少女」だった

上野千鶴子の結婚報道が、天地がひっくり返ったような大騒ぎを引き起こしている。当然ながら批判の声が多い。

代表的なのは「<おひとりさま>というライフスタイルを多くの女性に提示しておいて自分だけ結婚するのか!」というものだろう。SNSやWEBメディアで「バズ」を引き起こしているのは概ねそのような意見である。

はっきり言っておくが、筆者はそのような見解からは距離を取りたい。

まず上野千鶴子が「おひ

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マガジン限定記事「声を鍛えろ」

マガジン限定記事「声を鍛えろ」

 「声」についてなにげなく書いたことが、思わぬ反響を呼んでいた。

 このツイートが大きくバズり、またマシュマロでも「詳しく解説してほしい」との声が多数寄せられたので、少し論点を整理してみよう。

白饅頭日誌:2月26日「人間の本性」

白饅頭日誌:2月26日「人間の本性」

 先月のマガジンでも述べたとおり、人間が追い込まれたときに周囲にさらすのは「本性」ではなくて、「追い込まれたときの姿」である。そしてその姿は十中八九、醜い。

高学歴になると職業の選択肢が狭まる

高学歴になると職業の選択肢が狭まる

東大や京大、早慶など高い学歴を得ると、人生の選択肢が広がると多くの人は思っています。
学歴を得ることで大企業に内定をもらえる可能性は高くなりますし、リテラシー能力が高いので、官僚になったり、起業をすることもできる。
確かに選べる職業の幅は広くなりますよね。
人生の選択肢が狭まるだなんてとんでもない!とあなたは思っているでしょう。

しかし、職業の選択肢が広がると言ってもそれは中位~高位のレベルの職

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How to protect Romanticism

How to protect Romanticism

「ロマンティシズム」、日本語で言えば「ロマン主義」。
もとは文学や芸術分野における精神運動の一つを指しますが、その意味が分かりやすく解説されていたので、こちらを引用させていただきました。
「ロマンティック」という言葉は、現代でも文学や芸術に関係のないところで、普通に使われていますよね。その言葉から連想される世界観ほぼそのままかと思います。

今日私の語りたい「ロマンティシズム」は、文学的な話ではな

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