2023年2月の記事一覧
やさしいニッポンの腐ったフェミニズム
上は遠藤周作の小説「沈黙」からの引用である。イエズス会の司祭フェレイラは布教のため幕府の目を盗んで密かに来日するが奉行所によって拷問にかけられ遂には棄教に至る。フェレイラは語る。日本にはどのような舶来思想も根付かない。沼のように全てを腐らせ、オリジナルとは違うなにかに変質させてしまうのだ、と。
筆者がこの台詞を強く連想したのは、日本フェミニズム史を整理するため資料にあたっていた先日のことだ。フェ
結局、上野千鶴子は「永遠の少女」だった
上野千鶴子の結婚報道が、天地がひっくり返ったような大騒ぎを引き起こしている。当然ながら批判の声が多い。
代表的なのは「<おひとりさま>というライフスタイルを多くの女性に提示しておいて自分だけ結婚するのか!」というものだろう。SNSやWEBメディアで「バズ」を引き起こしているのは概ねそのような意見である。
はっきり言っておくが、筆者はそのような見解からは距離を取りたい。
まず上野千鶴子が「おひ
マガジン限定記事「声を鍛えろ」
「声」についてなにげなく書いたことが、思わぬ反響を呼んでいた。
このツイートが大きくバズり、またマシュマロでも「詳しく解説してほしい」との声が多数寄せられたので、少し論点を整理してみよう。