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あしたの小窓から。

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小窓のむこうに、ちいさな「あした」が見える。 ここでは音楽、教育、投資、霊性などについて、考えたり感じたりしたことをつれづれに綴っています。
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#魂と繋がる歌の唄い方

叫べという。

叫べという。

「叫べ」という この確かな心を

という曲が Radwimps にあるが、僕は今日ちょっと叫びたい気分だった。

でも、うちはマンションで、しかも壁が薄い。
だから思いっきり叫ぶことなんてできない。
島国日本の住宅事情は、叫ぶことには向いていない。

そうは言っても、日常の中で叫びたいことってある。
暴れたいことも、なんなら殴ってやりたいって思うことも、ありますよね。僕だけですか。

そういうもの

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さすらいもしないで。

さすらいもしないで。

さすらいもしないで
このまま死なねえぞ
(奥田民生『さすらい』より)

前回の「男が『男になる』とき」の最後はこの曲だったな、と思い出しながら、僕は頭を流れる「敗戦の弁」に悩まされていた。

来週 21日(木・祝)の『魂うた®︎』開催に必要な人数を集めなければならない。そのことを意識すると「ダメだったときの言い訳」が脳内で自動再生される。

「まだやるのか」とか「次はどうするのか」とか、誰も聞いて

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傷つけられたら牙を剥け。

傷つけられたら牙を剥け。

CHAGE AND ASKAの『YAH YAH YAH』は、フジテレビ系のドラマ『振り返れば奴がいる』の主題歌だった。脚本はあの三谷幸喜さん。

織田裕二演じるダークヒーロー司馬が、めちゃくちゃ魅力的だったことを憶えている。そして『SAY YES』を爆発的にヒットさせたチャゲアスが、それまでのイメージにはない攻撃的なこの曲で再び200万枚を超えるメガヒットを記録したことも。

つかんだ拳を使えずに

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すきな歌の話がしたいな。

すきな歌の話がしたいな。

こないだ、西念寺で場をひらいたとき、突然、歌の話になった。

中島みゆきの初期の曲に「真直な線」というのがあって、その歌詞が話題になったのだ。

真直な線を引いてごらん
真直な線なんて引けやしないよ
真直な定規をたどらなきゃね

どういう意味だろう?と思って、その曲を持っていた人がスマホで流してみんなで聴いた。

昭和のにおいがぷんぷんした。
「真直な定規をたどる」の意味はわからなかったけれど、な

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いきいきとする。

いきいきとする。

昨日、「面食い」の話をしてましてね、

僕自身、自分のことを「面食い」だと思ってきたのですが、どうもそれは雑誌に載るような美人ばかりを追っかけてきたわけではなかったらしい。

それよりも人が時に見せる、ハッとするほどいきいきとした表情を捉えて「かわいい」とか「きれい」と言っていたことが判明。

それはいつも、突然に起こるんです。
一時間目と二時間目のあいだだとか、放課後ちらっと見た部活動の最中だと

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『魂うた®︎』のすきなとこ。

『魂うた®︎』のすきなとこ。

昨日ひらいたワークショップで、参加した人に『魂うた(魂と繋がる歌の唄い方)』の話をしたら、すごく久しぶりにやりたい気持ちがよみがえった。

人にお金を払って来てもらう。
そのことを思うと『魂うた』の案内はどうしても「その場を通じて、どういういいことがあるか」という話になりやすい。

温泉でいうと「薬効」。
ラドンとか硫黄が入っていて、疲れがとれるとか、肩こりがなおるとかそういうことね。

『魂うた

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“集客”しようとして、僕は溺れた。

“集客”しようとして、僕は溺れた。

元SMAPの木村拓哉が “キムタク” という呼び名を嫌ったように、僕は “集客” という言葉がきらいだ。なんだか人が記号のように扱われている気がして。

その “集客” 。
およそ三年前、自営業をはじめた当初から「苦戦するだろうな」と思っていた。

お客さんに集まってもらう。そのためには営業や宣伝が必要になる。
自営業なのだから、自分でやるしかない。
そのことは分かっていた。

でも、営業や宣伝へ

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自分の中に「こたえ」を探すすべ。

自分の中に「こたえ」を探すすべ。

自営業をはじめて三年経つが、その間ずっと悩んできたことがある。

それは主力のワークショップである『魂うた®︎』(魂と繋がる歌の唄い方)の告知をしようとすると、必ず気が重くなること。はじめる前から「どうせ無理だ」と弱気になってしまうこともある。

あんまり長く続くので、自分に尋ねてみようと思って、この文章を書きはじめている。

最初の頃は、仕事全般に対して嫌気がさしているのかと思っていた。
でも最

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ワークショップの、そのあとに。

ワークショップの、そのあとに。

僕はいままでたくさんのワークショップに行き、感銘を受けてきた。

いまでもそうで、二月に妻が橋本久仁彦さんを呼んだ円坐の余韻にふと心が惹かれたりする。

でも、大事なのは、ワークショップは終わるということ。
そのあとはくるりと前を向いて、自分の人生を生きるのだ。

僕は時々、前を向いたあとの自分の人生にがっかりすることがある。
どんなにワークショップでいきいきしても、日常で「全然だめじゃん」という

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こんな私でいきてゆく。

こんな私でいきてゆく。

たとえば、狩猟時代に狩りが苦手な男は、どんなふうに暮らしていたのだろう。

たとえば、武士の世にいくさが嫌いな男は、どうしたらよかったのだろうか。

僕はときどき「男であること」が嫌になることがある。

たとえばそれは、部屋に入り込んだ虫を「叩いて!」と言われるとき。
家族みんなが離れている中で、ひとりスリッパを構える。

でも、僕だってこわい。

そんな自分を「けしからん」「情けない」「武士の風

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未来人からの挑戦状。

未来人からの挑戦状。

「男の中にも女性性がある」

と聞いたのは、いつの頃だったか。

はじめて聞いたときには、本当に驚いた。
生まれてこの方、僕は自分を男性だと思ってきたからだ。

でも、そう言われると納得のいくこともある。
例えば、僕は女性の話を「要するに」とまとめて怒られることがまずない。『話を聞かない男、地図の読めない女』という本があったが、どちらかというと、話は聞くが地図の読めない男だ。

そうこうしているう

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自分の仕事をつくる。

自分の仕事をつくる。

西村佳哲さんの『自分の仕事をつくる』という本を読んでいたのは、社会人三年目か四年目のことだったと思う。二十五、六の頃。

その頃、僕は仕事に煮詰まっていた。
なにをしていても「やっている」感じがしなくて、いつも不安だった。

だからこのタイトルに惹かれ、次に刊行された『自分をいかして生きる』と合わせて貪るように読んだ。そして、この本との出会いはやがて「聞くこと」の師匠、橋本久仁彦さんとの邂逅に僕を

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2019年に「男」であるということ。

2019年に「男」であるということ。

「男が『男になる』とき」開催三日前。
僕は「男になることは、こんなにもややこしいものか」と考えている。

いま、僕の目には、人間関係に怯える多くの男性の姿が見える。

たとえば、昨年4月に児童館の学習会で、
「これからは自分たちで話し合って決めてね」
と言ったとき、サポーターの大学生たちは硬直した。

その後のミーティングでは、重たい沈黙が流れた。
みんな見合っていた。
お互いが何を言うか、言われ

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男が「男になる」には。

男が「男になる」には。

昨日、こんな記事が目に留まった。

女性が「鬼嫁」の状態になる原因は、男性にある、という記事。

「男が『男になる』とき」という場をひらいている自分の動機とも重なっていたので、はじめは「超いいね」を押して、シェアしようと思っていた。

でも思い直した。
読んでいて、僕自身が気持ちよくなかったからだ。

そして、その不快感は、目下、課題に思っていることとつながっていた。

「この言い方で、本当に男の

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