盛岡食いしん爺

盛岡食いしん爺日記 盛岡の美味しいもの、好きなものを紹介するブログです。 食…

盛岡食いしん爺

盛岡食いしん爺日記 盛岡の美味しいもの、好きなものを紹介するブログです。 食いしん坊から、爺になってしまった私が気ままに書いていきます。

記事一覧

誰かを連れて行きたくなる店

 ある人に連れられて行った火鍋の「姐妹(シスター)」。今度は誰かを連れて行きたかった。  花巻市の東和町に仕事で行った帰り、スタッフを誘った。火鍋を食べようと話し…

一時は閉店したが復活したマルカンビル大食堂

そろそろ花巻での仕事も大詰め。今日は、ちょっと早めに行ってランチ。 上町(かみちょう)のマルカン大食堂へ。  マルカンデパートの頃、沢山の思い出がある。一時閉店し…

15周年を迎えたイタリアンの店の復刻メニューのパスタを食べながら

当たり前にパスタを食べる様になったのは、いつからだろう。こんな風に思うのは、心が凪いでいる証。 昔は、ラーメンに焼きそばに天ぷら蕎麦が好物だった。 パスタ…

 西和賀の日帰り小旅(1) WARANOUE(ワラノウエ)の木の器と抹茶のフィナンシェ

 「オイル仕上げの木の器は料理の油が自然な味わいになります。」と始まる「木の器・カトラリーお手入れ方法」の説明。  使い始めから、手入れ、洗い方や注意する事など…

「バベットの晩餐会」と豪華なランチ

 今年こそゴールデンウィークに京都に行こうと思っていた。ところが色々あって行けなくなった。仕方がないので、近くの温泉に行ったり、家で映画を見たり、断捨離やご無沙…

今日は朝からブルース

なんだか、今日は朝からブルース。連日運動して体中の関節が軋む。でも心は穏やか。窓の外を見ながら珈琲を2杯。  11時を過ぎて出かけた。  空は薄曇り。盛岡の古…

源義経のゆかり義経神社に寄り、十割そば工房「小十郎本家」で、さらしなと天婦羅

仕事の前にちょっと気分転換のドライブ。花巻市大迫町へ向かった。 特に理由はない。 前にも通り気になっていた場所。  車を停めたのは、今、NHKの大河ドラマ「…

 しばらく時が経つと恋しくなる「味」がある。

 丁度、知人から連絡があり、ご飯を誘った。彼は、初めての「Liberta(リベルタ)」。  席につくとメニューに挟まれたチラシに目が止まった。  「ラ・オステリア」の頃か…

鮨折から一貫づつ取り出して、カウンター気分で味わってみた!

 昨夜の集まりの後、鮨折を下げて帰った。岩手では、まだまだ宴会もままならない。  部屋で、包みを開けながら思う。  「しばらく鮨屋のカウンターに座っていないなあ…

盛岡と三戸町を繋ぐ「殿様あんぱん」

 昨年の12月半ば、まだ雪が降る前でした。時折、冷たい雨の降る中、国道4号線を北へ。奥中山辺りで標高は458メートル。雨粒がフロントに粘るように広がる。霙っぽい。 …

春と鰻

若い頃、春は苦手だった。理由は分からなかったが、陽射しを避けるように路地裏を歩いた。たぶん、あまりに眩くて悶々とした自分には、なにかそぐわない気がした。あの頃…

北国の街、盛岡は1時間ほども走れば、スキー場、温泉があちこちにある。車に乗ってから場所を決めたり。

 3月上旬のある日、車にスキーを積んだ。11時過ぎ、ゆっくりの出発。   まず、ランチにサンドイッチとトンカツ弁当を買って行く。盛岡の北西の月が丘は、滝沢市に隣…

肉が食べたくなると訪れる盛岡の老舗の洋食店「むら八」

 時々、訪れる店の一つ、盛岡市上田の老舗洋食店「むら八」。  先日、ある方に誘われて行った。  テーブルに置かれた伝統の味「洋食復刻フェア」のメニュー。座ると、 …

盛岡の老舗そば屋「直利庵」は、私にとって大切な和食の店・鮎そばと牡蠣そば

日毎に春の訪れが気になる3月の半ば、寒気も緩んだ雨の日。 ランチの時間、透明の傘を持って出かけた。歩いていると手が冷たい。 ダウンのポケットから手袋を手探り。 中…

宮沢賢治の設計した花壇や妹さんのお雛様などがある花巻市、旧橋本家別邸「茶寮かだん」

盛岡は雲が多いものの、晴れ。 10時半、岩手山と北上川を見て花巻へ出発。 旭橋を渡り、 雫石川の盛南大橋を渡る。 川の向こうは新しい街。 よそでも見かけるロードサ…

知ってはいたものの、初めて入ったケーキ店、盛岡市「ル・グ・メルヴェイユ」

 場所も店の名前も知っていた。でも、なぜか入ったことがなかった 「ル・グ・メルヴェイユ」  仕事の帰り道、たまたま近くを通った時、助手席の人が「ル・グ・メルヴェ…

誰かを連れて行きたくなる店

誰かを連れて行きたくなる店

 ある人に連れられて行った火鍋の「姐妹(シスター)」。今度は誰かを連れて行きたかった。
 花巻市の東和町に仕事で行った帰り、スタッフを誘った。火鍋を食べようと話した。店の前に着くと、その人は口数が少なくなった。

 薄暗い住宅地の中に現れる紅い提灯。初めて来た時、思い出した紀伊国坂の怪談。
 坂道で、すすり泣く女の人。声をかけるとのっぺらぼう。走って逃げる。坂の麓のそば屋の提灯を見つけて逃げ込む。

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一時は閉店したが復活したマルカンビル大食堂

一時は閉店したが復活したマルカンビル大食堂

そろそろ花巻での仕事も大詰め。今日は、ちょっと早めに行ってランチ。
上町(かみちょう)のマルカン大食堂へ。

 マルカンデパートの頃、沢山の思い出がある。一時閉店したが色々な人達の努力で復活した。

 マルカンと言えば、十段のソフトクリーム。その日は注文しなかったが、
学生時代は割箸ですくったなあ~
 ここで中華そばを食べ、街の喫茶店で、2時間、いや3時間とずいぶん長居したもの。あの頃、あんなに長

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15周年を迎えたイタリアンの店の復刻メニューのパスタを食べながら

15周年を迎えたイタリアンの店の復刻メニューのパスタを食べながら

当たり前にパスタを食べる様になったのは、いつからだろう。こんな風に思うのは、心が凪いでいる証。
昔は、ラーメンに焼きそばに天ぷら蕎麦が好物だった。
パスタが好きになったのは盛岡冷麺のコシと喉ごしを知った後だ。仕事で一緒の人たちや友達の影響だろう。様々な形で、多くの人たちと関わってきた。打上げで盃を手に色んな話をしたり、共にランチをしたり。何故か、
ワインとパスタ好きが多かった。
 勿

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 西和賀の日帰り小旅(1) WARANOUE(ワラノウエ)の木の器と抹茶のフィナンシェ

 西和賀の日帰り小旅(1) WARANOUE(ワラノウエ)の木の器と抹茶のフィナンシェ

 「オイル仕上げの木の器は料理の油が自然な味わいになります。」と始まる「木の器・カトラリーお手入れ方法」の説明。
 使い始めから、手入れ、洗い方や注意する事などが記されていた。

 ゴールデンウイークも終盤、まだ春が始まったばかりの西和賀を巡った。アポイントなしで、WARANOUE(ワラノウエ)のギャラリーを訪れた。オーナー藤原さんと会うのは2度目。初めて会ったのは、カフェ・ネビラキの瀬川さんと一

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「バベットの晩餐会」と豪華なランチ

「バベットの晩餐会」と豪華なランチ

 今年こそゴールデンウィークに京都に行こうと思っていた。ところが色々あって行けなくなった。仕方がないので、近くの温泉に行ったり、家で映画を見たり、断捨離やご無沙汰していた人と会う約束などもした。何もしなくていいわけでもないし、それなりにする事はある。
 
 ある日の午後、たまたま見た「バベットの晩餐会」。19世紀後半、ユトランド半島の質素で禁欲的な暮らしの漁村が舞台。
 牧師の父が亡くなった後を美

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今日は朝からブルース

今日は朝からブルース

なんだか、今日は朝からブルース。連日運動して体中の関節が軋む。でも心は穏やか。窓の外を見ながら珈琲を2杯。
 11時を過ぎて出かけた。
 空は薄曇り。盛岡の古くからの歓楽街、八幡町界隈を歩いた。少し左の膝が痛い。いい年をしてバドミントンし過ぎの自分に苦笑い。
 路地に入ってみた。

 狭い道が八幡の通りに沿って長く伸びる。昔は呑み屋が連なり、看板の灯りも華やかだった。

八幡界隈には、開業1

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源義経のゆかり義経神社に寄り、十割そば工房「小十郎本家」で、さらしなと天婦羅

源義経のゆかり義経神社に寄り、十割そば工房「小十郎本家」で、さらしなと天婦羅

仕事の前にちょっと気分転換のドライブ。花巻市大迫町へ向かった。
特に理由はない。

前にも通り気になっていた場所。

 車を停めたのは、今、NHKの大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」の影響もあったかもしれない。
 井戸はまだ水が湧いている。

 150メートル先に義経神社とある。

 急な坂道の斜面に山吹。

 すみれ。
 日影がよく似合う。

ひっそりと佇む鳥居の奥にお堂があった。

 この

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 しばらく時が経つと恋しくなる「味」がある。

 しばらく時が経つと恋しくなる「味」がある。

 丁度、知人から連絡があり、ご飯を誘った。彼は、初めての「Liberta(リベルタ)」。
 席につくとメニューに挟まれたチラシに目が止まった。
 「ラ・オステリア」の頃から数えて15周年。
 「復刻祭」として、人気 のあったパスタを月替わりで復刻するという。
「ポルポ・ディ・アフォガッティ クレソン添えのピリ辛トマトソース」。
 その日は迷わずに決めた。
「ポルポ・ディ・アフォガッティ クレソン添

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鮨折から一貫づつ取り出して、カウンター気分で味わってみた!

鮨折から一貫づつ取り出して、カウンター気分で味わってみた!

 昨夜の集まりの後、鮨折を下げて帰った。岩手では、まだまだ宴会もままならない。

 部屋で、包みを開けながら思う。
 「しばらく鮨屋のカウンターに座っていないなあ~」かれこれ3年以上はご無沙汰。

 綺麗な鮨にほれぼれして見入った。

 「そうだ、カウンター気分で、一貫づつ置いて食べてみよう!」早速、小さな木の棚を片付けた。勿論、消毒して綺麗に。

 準備はOK!
 いきなりの中トロ。口に入れれば

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盛岡と三戸町を繋ぐ「殿様あんぱん」

盛岡と三戸町を繋ぐ「殿様あんぱん」

 昨年の12月半ば、まだ雪が降る前でした。時折、冷たい雨の降る中、国道4号線を北へ。奥中山辺りで標高は458メートル。雨粒がフロントに粘るように広がる。霙っぽい。
 峠を下り、一戸、二戸市を抜け、三戸町を経由して青森県に入り、南部町に着いた。歴史を辿れば南部家は南部町から三戸に堅固な城を築いた。後に一時期、九戸城、そして盛岡に居城を構えた。
 長い歴史の道筋を一気に遡ってみたかった。

 まずは、

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春と鰻

春と鰻

若い頃、春は苦手だった。理由は分からなかったが、陽射しを避けるように路地裏を歩いた。たぶん、あまりに眩くて悶々とした自分には、なにかそぐわない気がした。あの頃、自分が嫌いで仕方がなかった事は確か。
4月、北国の空。
まだ少しひんやりとした空気。
視界はくっきり。

狭かった道は今、広々として「街は生きている、呼吸すら」なんて思う。

あまり出番のない踏切も華やいで見える。

 一直線の八

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北国の街、盛岡は1時間ほども走れば、スキー場、温泉があちこちにある。車に乗ってから場所を決めたり。

北国の街、盛岡は1時間ほども走れば、スキー場、温泉があちこちにある。車に乗ってから場所を決めたり。

 3月上旬のある日、車にスキーを積んだ。11時過ぎ、ゆっくりの出発。 
 まず、ランチにサンドイッチとトンカツ弁当を買って行く。盛岡の北西の月が丘は、滝沢市に隣接している。街のあちこちから見える岩手山。

盛岡の老舗洋食店「むら八」で修業した方が店を開いた店。

 上田の「むら八」に行った時、
「うちにいたスタッフが店を開いたので、よかったら行ってみてください」と聞き、気になっていた。

とんかつ

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肉が食べたくなると訪れる盛岡の老舗の洋食店「むら八」

肉が食べたくなると訪れる盛岡の老舗の洋食店「むら八」

 時々、訪れる店の一つ、盛岡市上田の老舗洋食店「むら八」。
 先日、ある方に誘われて行った。

 テーブルに置かれた伝統の味「洋食復刻フェア」のメニュー。座ると、
一緒の人はすぐに手にして、「これこれ、食べたかったんだ」と嬉しそう。

 久し振りだったので、近況から話が始まった。元気にしているようだ。
 しばらくしてテーブルを飾ったシーフードグラタンに海老フライと
ヒレカツのセット。

 これはた

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盛岡の老舗そば屋「直利庵」は、私にとって大切な和食の店・鮎そばと牡蠣そば

盛岡の老舗そば屋「直利庵」は、私にとって大切な和食の店・鮎そばと牡蠣そば

日毎に春の訪れが気になる3月の半ば、寒気も緩んだ雨の日。
ランチの時間、透明の傘を持って出かけた。歩いていると手が冷たい。
ダウンのポケットから手袋を手探り。
中の橋を東に渡り、数分で「直利庵」に着いた。都市化の並みにも威風堂々の建物だ。

暖簾を潜る。

そろそろ花見牡蠣の頃。今日のランチは、牡蠣そばと決めていた。

やはり見事。

箸を持ったまま、しばし見惚れてしまっていると鼻先に柚子が香る。

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宮沢賢治の設計した花壇や妹さんのお雛様などがある花巻市、旧橋本家別邸「茶寮かだん」

宮沢賢治の設計した花壇や妹さんのお雛様などがある花巻市、旧橋本家別邸「茶寮かだん」

盛岡は雲が多いものの、晴れ。
10時半、岩手山と北上川を見て花巻へ出発。

旭橋を渡り、

雫石川の盛南大橋を渡る。

川の向こうは新しい街。
よそでも見かけるロードサイドの看板が並ぶが、空は広い。
久し振りに東北自動車道を走った。盛岡南インターから花巻南まで、20分ほど。
高速をおりて花巻の街へ。
昔々、駅から花巻温泉と鉛温泉に向かう電車が走り、「馬面電車」と呼ばれていた。座ると向かいの人と膝が

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知ってはいたものの、初めて入ったケーキ店、盛岡市「ル・グ・メルヴェイユ」

知ってはいたものの、初めて入ったケーキ店、盛岡市「ル・グ・メルヴェイユ」

 場所も店の名前も知っていた。でも、なぜか入ったことがなかった
「ル・グ・メルヴェイユ」

 仕事の帰り道、たまたま近くを通った時、助手席の人が「ル・グ・メルヴェイユ、知ってます?」と聞く。
「うん知ってる」
「なんでも美味しい店は知ってますね~」
「いや、名前と場所だけ、食べたことはないよ」
 寄ってみることになった。
 一人だと頭をかすめても通り過ぎただろう。

 店に入るなり、並ぶ綺麗なケー

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