見出し画像

【適職選び】「裁量」は超大事

こんにちは、心理カウンセラーMOKUJIです。
メンタルヘルスでお悩みの方むけに、心が軽やかになる実践的な記事を書いています。

先週末の爆弾低気圧の影響を受けてか、いまだに心の中にモヤモヤが残っている感覚があります。皆さんはいかがでしょうか?都内では8週間ぶりに「土日連続の晴れの日」となっています。私は都立公園に足を運びました。ススキが秋晴れの朝空に映えていました。多幸感に溢れました。

本日のテーマは、働く人のメンタルヘルスにとって大事な
「適職選びのポイント」
です。

適職選びのポイントはいくつかあると思いますが、本日記事にするのは最も重要なポイントになるかもしれません。
それは、
「その仕事に『裁量』はどれくらいあるのか?」
です。

新しい知見に基づいた適職選びの方法を科学的な研究結果によってまとめた『科学的な適職』(鈴木 祐著)の中でも「仕事の幸福度を決める7つの徳目」の一つとして、「自由」という項目が紹介されています。「自由」つまり「裁量権」です。

・作業を実行するスケジュールを好きに設定できる
・タスクの内容を好きなように選ぶことができる
・収入や社内ルールに好きな意見が言える

これらのことが仕事をする上での幸福感に大きく影響すると言うのです。この本に面白い研究結果が書かれていました。

👉🏻ロンドン大学が公務員を対象に行った研究です。

●タバコを吸うけれど、会社内の自由度が大きい
●タバコは吸わないが、会社内の自由度が小さい
この2つのグループを比較したところ、「タバコは吸わないが、会社内の自由度が小さい」人の方が体を壊しやすく、慢性病にかかる確率も高い傾向がある。
要するに仕事の自由度とは、タバコよりも私たちの健康に大きな影響をおよぼしている。

言われてみれば、たしかに納得。私も部署異動をして心と体を壊した経験があります。なぜかと振り返ってみると、それまで自分が持っていた裁量が大きく激減していました。

・提出した案件について細かく上司に指示をされる→【指示】
・引き継いだ案件のやり方がカッチリ決まっていて変更できない→【前例踏襲】
・細かなタスクの量が多すぎて、1件1件考える余裕がない→【業務量】

このように自分の裁量権の幅が狭いほど、ストレスの度合いも高まります。これらは確かに時間が経過し、仕事が慣れていくにつれて改善されるケースもあるかと思います。しかし、「慣れればそれでいいのか?」という根本的な問題は残ります。「裁量権が少ないことに慣れる」=「人生の質を高める」と考えるのはやはり科学的でもないし、論理的でもないように思われます。

とはいうものの無制限の自由が許される職場などは存在しません。ある程度、自分の自由度を切り売りする必要はあります。

①少しでも自由度の高そうな会社を選ぶ(転職または独立)
②上司や関係者と交渉していまの仕事の自由度を高める(交渉)

のどちらかを現実的には選択していくしかなさそうです。
ですので、大切なのは、「自分がどちらの方向でアプローチしていくべきなのか」ということを考えることです。
どちらもしないでおくと、仕事をする上での幸福度は上がらない可能性があります。

本日は以上になります。

最後に注意点ですが、適応障害やうつ病で休職中の方は、まず②の方向性をとって検討してみてください。心と身体が万全でない時はモノごとをどうしてもネガティブに捉えてしまい、②の可能性を放棄してしまいがちです。①は健康な人でさえリスクのある選択となります。心と身体に大きな負担がかかります。最も大事なのは「自分を大切にすること」です。人生の選択は人それぞれ。どんな選択も間違いはありません。それでも精神的ダメージを負った直後の人は、「セーフティゾーンからの復帰」の方向性で検討するのが妥当だと思います。

また「一人で考えるのは荷が重すぎる…」という方は、カウンセラーやキャリアコンサルタントなどの専門家に、丸ごと相談してみることを強くオススメします。

それでは、また。

この記事が参加している募集

自己紹介

習慣にしていること

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?