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短編小説 まとめ

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短編小説のまとめです。
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#青ブラ文学部

僕だけが知っていればいい【スキャンダル】1264文字#青ブラ文学部

僕だけが知っていればいい【スキャンダル】1264文字#青ブラ文学部

『リザード王女、密かに逢瀬』

『リザード王女、妻子ある男性と密会』

『リザード王女、破局』

『リザード王女、世間知らずの我儘』

これだけ見れば、スキャンダルの嵐だ。と、きっと殆どの人は言う。

けれど、俺から言わせてもらえば、一体……彼女の何を知ってこんな事を言っているのか、俺には分かりかねる。

彼女はこの国の王女。
けれど彼女は三女であり、上に男性の兄弟もいる為、王位継承順位は下位の方

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気になる口癖 2371文字#青ブラ文学部

気になる口癖 2371文字#青ブラ文学部

「心配いらない。投げられてるんだから大丈夫さ!」

「……………」

俺の同級生であり、野球部のマネージャーをしている雨粒 光留(あまつぶ みつる)彼の口ぐせは『投げられるんだから大丈夫』だ。

何かにつけその言葉を言う。

一投げられるんだから大丈夫一

俺を含めた部員の殆どは、何故、光留がそんな風に言うのか知らなかったが、それが光留流の励ましであると自然と認識し、それ以上誰も踏み込もうとしなか

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腐れ縁だから 1923文字#青ブラ文学部

腐れ縁だから 1923文字#青ブラ文学部

「まさ〜、今、達樹(たつき)の機嫌っていい方?悪い方?」

まただ。

「あっ?………………良いんじゃね?」

「そっか!ありがと!」

「〜〜〜っ!!!俺を介して達樹の事を聞くなーーーー!!」

何でこうなんだ。

「まあまあ、そんな怒らないで。
これでいちいち目くじら立ててたら疲れるよ?」

「疲れたとしてもっ、俺には死活問題なんだよっ!何で皆して達樹の事を俺に聞いてくんだよ!?!本人に聞けば

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帰りたい場所… 1859文字#青ブラ文学部

帰りたい場所… 1859文字#青ブラ文学部

「河瀬さん、今日飲みにいきませんか?」

………また来た。

冷たくて冷酷かもしれないけれど、私は声をかけられて直ぐにそう思った。

「今日は、両親と晩御飯を食べる約束をしているんです。」

何となく浮かんだ理由を伝える。勿論、絶対に信じてもらえないというのも分かって言っている。

けれど、心の中では思ってる。

この理由を聞いて、納得して欲しいって…。

「そうなんですか?……じゃあ、仕方ないで

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君に届かない 1375文字#青ブラ文学部

君に届かない 1375文字#青ブラ文学部

「私は、上原みたいな人…絶対に好きにはならない」

「私は、私が1番大切だから…」

彼女に言われた言葉は、今でも俺の頭と心に残ってる……。

◈◈◈
「上原〜、お前また女の子振って泣かしたんだって〜?」

大学の近くにある居酒屋に高校時代からの友人、松下と飲みに来ている。

「ふってねーよ。俺が振られたんだよ」

「でも、そのお前を振ったっていう女の子、泣いてたって言ってぜ?」

「………とにか

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永久欠番の恋 2390文字(永久欠番のあなたへ)#青ブラ文学部

永久欠番の恋 2390文字(永久欠番のあなたへ)#青ブラ文学部

女性は恋を上書きして、
男性はファイル別の保管をする。

よく、男女の恋愛においての記憶の仕方を、上の様に例える。

俺に限って言えば、その通りだな…なんて思う。

⚓⚓⚓
「はぁ〜、まだ先は長いな…」

俺はクルーズ船の船員をしている。

俺の乗るクルーズ船は半年で始発地から目的地へ行き帰ってくるクルーズ船で、その半年は休みなく働き、残りの半年は、ほぼ休暇になる。

だから、まあ、大変だけど、楽

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ただ、扉が開くのを待っている(小さなオルゴール)1185文字#青ブラ文学部

ただ、扉が開くのを待っている(小さなオルゴール)1185文字#青ブラ文学部

僕は、いつも待っている。
静かに……
そっと……
ずっと………。

◈◈◈
彼女の邪魔にはなりたくない。

それに、彼女の事を一人で思う時間も嫌いではない自分が居る。
けれど、いつも待ってばかり居る僕の姿は、友人である政時(まさとき)の目に少し余るようだ。

「いつまでこんな半端な関係でいるつもりだ?」

「中途半端って?……彼女との関係の事?」

「他に何があるってんだよ!」

「…………ないね

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ポップに!彼女の願い(やせたガールの日常)#青ブラ文学部

ポップに!彼女の願い(やせたガールの日常)#青ブラ文学部

彼女はよく食べる。
本当によく食べる。

バクバク、パクパク、ゴックン。

見ているこちらがお腹いっぱいになったり、清々しく思う食べっぷり。

……けれど、彼女のスタイルは、そんな大食いとは比例しない程のスタイルだ。

痩せの大食いさん、とか、そういう話ではなく、本当に細いのだ。

今にも倒れてしまいそだが、当の本人はなんのその。

食べたいだけ食べて、飲みたいだけ飲む。『これが、私のすることなの

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可か不可かでもない、ただの言葉(祈りの雨)#青ブラ文学部

可か不可かでもない、ただの言葉(祈りの雨)#青ブラ文学部

今から大雨が降ってくれないだろうか。

今から大雨が降れば、試合は一旦中止か、中止になって、やり直しになる。

やり直しになるって言っても、試合は継続されているから、スコアは今日の今のままのスコアで、試合が再開される訳だけれど……。

それでも、雨を願わずにはいられなかった。

………けれど結局、祈りの雨は届かなくて、空はピーカン…。

ピンチだ。

非常にピンチだ。

ノーアウト、ランナー1、3

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手放した恋心(セピア色の桜) 1307文字#青ブラ文学部

手放した恋心(セピア色の桜) 1307文字#青ブラ文学部

桜を撮った写真を現像して、何年も部屋に飾っておいていた。

そしたら太陽の光で写真は日焼けをし、綺麗で鮮やかなピンク色をしていた桜の写真は、『セピア色の桜』になった。

私は、その写真を飾ってあった写真立てを手に取り、スーッと表面を撫でる。

「………もう、そんなに経ったの……」

私が手に持っている写真立ての中のセピア色の桜には、ある人が写っている。

私の初恋で、初めての失恋した人。

この写

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一陣の風、声なき涙1027文字 青ブラ文学部

一陣の風、声なき涙1027文字 青ブラ文学部

一陣の風のように、やるせなさは襲ってくる……。

合戦で傷付き、この合戦場で人生を終えた、名もなき人々の墓標の傍で……。

◈◈◈
ザラッ、カシャン、ザラッ、ザラッ、

服も顔も汚れきってボロボロな姿になった。切られた所から流れた血も、返り血も、血というもの全てがない混ぜになっている。

合戦が終わり、静かになったこの場所で、俺は自らの手を使い、ここで命を終えた人の墓標を作っている。

「……春政

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あの日、触れた手のひら(手のひらの恋)#青ブラ文学部

あの日、触れた手のひら(手のひらの恋)#青ブラ文学部

『手のひらの恋』というほど大袈裟なものではないけれど、俺はバッテリーを組んでいる灰崎(はいざき)の手に始めて触れた時の事を、今でもたまに思い出す。

◈◈◈
「大ー!灰崎がマウンドで待ってんぞー!」

「はーいっ!すぐ行く!」

俺は大崎大貴(おおさき だいき)高校の部活では、野球部に所属している。
ここの野球部は俺達の代から復部された野球で今は2年目。
ポジションはキャッチャーで一年生の頃から主

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記憶に残るは香りだけ(暗々裏)#青ブラ文学部

記憶に残るは香りだけ(暗々裏)#青ブラ文学部

誰も知らない。
暗々裏に、今も昔も出来ている。

最後はきっと呆気なくて、破滅が待っている事はわかっているけれど、やめられないし別れられない。

不倫している訳じゃない。
だけど、両想いでもない。

私はただ、彼の好きな人が彼に振り向いてくれるまでの繋(つなぎ)で、私と彼の間に恋愛関係なんてない。

『好き』っていう感情は、彼には全くない。…………私には、あるけれど………。

私と彼は、高校の同級

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