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ことはじめ

芝居の沼にハマって20年余り。名古屋、東京を渡り歩き富山に舞い戻り、出版業界に身を置いて早いもので10年以上も経ってしまいました。年貢と背中の厚みは増えるばかりです…

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鑑賞日記「怪物」

「怪物だーれだ。」 このセリフが一番耳に残った。 大人も子どもも 大事な何かを守るために 嘘をつき、その嘘に苦しみながら また誰かの運命を変えていく。 真の怪物は誰…

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本と私の記憶 vol.2 「はじめての台湾料理」

「はじめての台湾料理」  著:星野奈々子 --------------------------------------- 台北に行ったのは12年ほど前だったと思う。 当時、二度の流産を立て続けに経験し 落…

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笑顔いっぱいの
一日になりますように🫶

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鑑賞雑記「メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー」

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本と私の記憶vol.1「女を磨くココ・シャネルの言葉」 

「女を磨くココ・シャネルの言葉」  著:高野てるみ ---------------------------------------- 生まれて初めて手に入れた ハイブランドのアイテムは プラダのリュック。 …

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修正液とワタシ

今日も雪が降った。 昨年ほどではないけれど、 日に何度も雪かきをする日々は、 まだこれからもしばらく続くだろう。 除雪車が道路を通ったあとは、 道路脇にカチコチにな…

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昔からこの小さくて
丸っこい手が嫌いだ。
指が細くて長い
きれいな手の人に憧れる。
でも、これも私の一部。
私は、私だ。

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鑑賞雑記「ケイコ目を澄ませて」

心待ちにしていた作品。 「ケイコ目を澄ませて」。 盲目のプロボクサー、 ケイコの葛藤や日常を描いた作品。 耳が聴こえないケイコ。 だけど劇中ではさまざまな音が クロ…

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鑑賞雑記「恋のいばら」

※ネタバレ含みます 「恋人同士では観ないでください」 と謳っていたこともあり 映画館の予告編で気になっていた作品、 「恋のいばら」。 リベンジポルノへの懸念から 彼…

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鑑賞雑記「THE FIRST SLAM DUNK」

映画鑑賞 2023年の映画初めは 「THE FIRST SLAM DUNK」 オープニングからすでに カッコよくて泣きそうに。 原作の井上雄彦さんが 脚本・監督を務めており 画の美しさや巧…

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ここ最近の自分と綴る行為について考えた

この年末年始 noteやSNSで 日々の出来事や身の回りのこと 思ったことを頻繁に綴っています。 アウトプット祭り状態です。 人に勧められたからとはいえ 元々自分のことを話…

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人日の節句

今朝は七草粥を作りました。 1月7日は五節句のなかで 一年の最初に訪れる節句。 「人を大切にする」 という意味を持つ 「人日」という節句 だそうです。 無病息災を祈っ…

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1年前

鑑賞雑記「片恋問答」

水面に広がる波紋のように 幾重にも重なる 流麗な言葉たちと共鳴してきました。 言葉を発するたび 水面が揺らいで円を描き 幾重にも残像を重ねていくようでした。 指でそ…

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短歌っていいな

最近、短歌集を読んでいます。 ルールに基づき限られた文字数で まとめなくてはならない 紙媒体の原稿の執筆に 似ているなとも思いながらも 31文字で思いの丈や情景を 表…

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鑑賞雑記「宮松と山下」

宮松と山下」 公開が待ち遠しかった作品。 先日、観に行ってきた。 決して多くはない台詞。 その行間と余白に 微細な心情が巧みに施されていて スクリーンのなかの ひと…

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1年前
ことはじめ

ことはじめ

芝居の沼にハマって20年余り。名古屋、東京を渡り歩き富山に舞い戻り、出版業界に身を置いて早いもので10年以上も経ってしまいました。年貢と背中の厚みは増えるばかりです。

 さて、地方のへっぽこ編集長からフリーのライターとなり、もうすぐ3年が過ぎようとしています。役者業にもこれまで以上に、注力できるようになり二足の草鞋を履く日々です。

 どちらも全力で取り組みながら粛々とアップデートに励んできまし

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鑑賞日記「怪物」

鑑賞日記「怪物」

「怪物だーれだ。」
このセリフが一番耳に残った。

大人も子どもも
大事な何かを守るために
嘘をつき、その嘘に苦しみながら
また誰かの運命を変えていく。
真の怪物は誰なのか?
その業は果たして
誰かにとっての正義なのか…。

そんなことを感じながら
エンドロールと美しい調べが途切れるまで
観入ってしまった。

もし、星川くんの視点からの
ストーリーが描かれていたら、
この作品はきっと成立しなかった

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本と私の記憶 vol.2 「はじめての台湾料理」

本と私の記憶 vol.2 「はじめての台湾料理」

「はじめての台湾料理」 
著:星野奈々子
---------------------------------------

台北に行ったのは12年ほど前だったと思う。
当時、二度の流産を立て続けに経験し
落ち込んでいた私は、仕事をすることもできず
家でぼんやり過ごしていた。

そんなとき、友人が「台湾に行こう」
と誘ってくれた。
夫も快諾してくれ、久しぶりの海外旅行へ。
ガイドブックを何冊も買い、

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鑑賞雑記「メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー」

鑑賞雑記「メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー」

「メイクアップ・アーティスト:
ケヴィン・オークイン・ストーリー」

1990年代に彗星のごとく現れ
そのセンスと美への強い執念から
数々のモードを生み出した
ケヴィン・オークイン。

華やかな世界で生きながら
セクシャリティに対する差別、
頭痛や末端肥大症との闘い
鎮痛剤への依存などと常に対峙していた。

彼の影の部分もさまざまな記録と
彼を取り巻く人々の記憶で
紡がれていた。

メイクをアート

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本と私の記憶vol.1「女を磨くココ・シャネルの言葉」 

本と私の記憶vol.1「女を磨くココ・シャネルの言葉」 

「女を磨くココ・シャネルの言葉」 
著:高野てるみ
----------------------------------------
生まれて初めて手に入れた
ハイブランドのアイテムは
プラダのリュック。
当時、華原朋美が担いでたりして
自分の周りでも流行っていた。
学生でもバイトを頑張ったら
手が届くくらいの値段で
割と抵抗なく手を出せた覚えがある。

当時住んでいた名古屋には
ヴィトンやグッチ

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修正液とワタシ

修正液とワタシ

今日も雪が降った。
昨年ほどではないけれど、
日に何度も雪かきをする日々は、
まだこれからもしばらく続くだろう。

除雪車が道路を通ったあとは、
道路脇にカチコチになった雪の塊が置き去りにされる。
家の前に残されたその重く固い塊を
鉄のスコップで割りながらの雪かきはやはり重労働だ。

スコップを持ち疲れた掌をさすりながら
ぼんやりと、ガタガタの雪道と
その雪の塊を眺めていたら
ふと修正液のことを思

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昔からこの小さくて
丸っこい手が嫌いだ。
指が細くて長い
きれいな手の人に憧れる。
でも、これも私の一部。
私は、私だ。

鑑賞雑記「ケイコ目を澄ませて」

鑑賞雑記「ケイコ目を澄ませて」

心待ちにしていた作品。
「ケイコ目を澄ませて」。

盲目のプロボクサー、
ケイコの葛藤や日常を描いた作品。
耳が聴こえないケイコ。
だけど劇中ではさまざまな音が
クローズアップされていたように思えた。

紙に書くボールペンの音
縄跳びの音
誰かの話声
ミットに当たるグローブの音
息を吐く音

何気ない生活音やちょっとした音が
耳にどんどん入ってきた。
ケイコの代わりにそれらの音に
耳を澄ませている

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鑑賞雑記「恋のいばら」

鑑賞雑記「恋のいばら」

※ネタバレ含みます

「恋人同士では観ないでください」
と謳っていたこともあり
映画館の予告編で気になっていた作品、
「恋のいばら」。

リベンジポルノへの懸念から
彼に撮られた写真を
この世から消すことを目的に
全くタイプの違う元カノと今カノが
手を組むことから物語は展開していく。

ドロドロしてるのかと思ったけど
すごく軽いタッチで描かれていて
予告編で感じていた期待感に比べて
少し物足りなさ

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鑑賞雑記「THE FIRST SLAM DUNK」

鑑賞雑記「THE FIRST SLAM DUNK」

映画鑑賞

2023年の映画初めは
「THE FIRST SLAM DUNK」
オープニングからすでに
カッコよくて泣きそうに。
原作の井上雄彦さんが
脚本・監督を務めており
画の美しさや巧みな演出で
どんどん惹き込まれていく。

ラストの無音のシーンでは
実際に試合を目の前で観ているかのような
錯覚の陥り
心臓が口から出そうなくらい
ドキドキが止まらなかった。

レギュラーメンバー
みんな抜群に

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ここ最近の自分と綴る行為について考えた

ここ最近の自分と綴る行為について考えた

この年末年始
noteやSNSで
日々の出来事や身の回りのこと
思ったことを頻繁に綴っています。
アウトプット祭り状態です。

人に勧められたからとはいえ
元々自分のことを話すのは
得意ではないので
とにかくこの状況は異常事態。
よく言えばミラクルです。

自分のセオリーに反して
堰を切ったように
文章や写真を使って
(自撮りを含め)
自分のことを世に放っている
自分がなんだか滑稽で。
おかしなゾ

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人日の節句

人日の節句

今朝は七草粥を作りました。

1月7日は五節句のなかで
一年の最初に訪れる節句。

「人を大切にする」
という意味を持つ
「人日」という節句
だそうです。

無病息災を祈って✨

今年もみんなが
健やかに過ごせますように🫶

鑑賞雑記「片恋問答」

鑑賞雑記「片恋問答」

水面に広がる波紋のように
幾重にも重なる
流麗な言葉たちと共鳴してきました。

言葉を発するたび
水面が揺らいで円を描き
幾重にも残像を重ねていくようでした。
指でそっと撫でるように
やさしく奥の方をくすぐるように。

女流作家とメイドの
問答を通して物語は
展開していきます。

空間に響く
ハイヒールの足音は
高鳴る鼓動とリンクしながら
リズムを刻み
私の思考と感情は一気に
温かく深い淵のなかへ

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短歌っていいな

短歌っていいな

最近、短歌集を読んでいます。

ルールに基づき限られた文字数で
まとめなくてはならない
紙媒体の原稿の執筆に
似ているなとも思いながらも

31文字で思いの丈や情景を
表現できる短歌って
シンプルにすごいなって
改めて感じています。

余分な部分を削ぎ落とし
厳選した言葉たちを
組み合わせながら
言葉以外の余白に
イマジネーションを
委ねることができるのも
短歌の醍醐味かもしれません。

枡野浩一

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鑑賞雑記「宮松と山下」

鑑賞雑記「宮松と山下」

宮松と山下」

公開が待ち遠しかった作品。
先日、観に行ってきた。

決して多くはない台詞。
その行間と余白に
微細な心情が巧みに施されていて
スクリーンのなかの
ひとりの男の姿を
ひたすら
目で追い続けた。

数日がすぎたけど
騙し絵のような
寄木細工のような
精巧な造りと余韻から
まだ抜けきれていない。