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本と私の記憶 vol.2 「はじめての台湾料理」

「はじめての台湾料理」 
著:星野奈々子
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台北に行ったのは12年ほど前だったと思う。
当時、二度の流産を立て続けに経験し
落ち込んでいた私は、仕事をすることもできず
家でぼんやり過ごしていた。

そんなとき、友人が「台湾に行こう」
と誘ってくれた。
夫も快諾してくれ、久しぶりの海外旅行へ。
ガイドブックを何冊も買い、
旅のしおりなんかも作ったりして
どこへいこうか
頭の中で妄想しながら出発の日を迎えた。

降り立った台北の街は
どこか懐かしい感じがした。
朝の通勤バイクの数の多さ
雑居ビルの看板
夜市の匂い
そのすべてが初めてなのに
不思議と居心地のよさを感じていた。

食べ物もとにかくおいしかった。
小籠包、マンゴーのかき氷や火鍋
水槽があるビアホールで食べるシーフード。

なかでも台湾最大の乾物街「迪化街」で
食べたルーロー飯が一番のお気に入りだった。
日本円で当時80円くらいで
お腹いっぱいになった。

今日、衝動的にルーロー飯が食べたくなって
この本を見ながら、お昼に作って食べた。

あの日食べた味そのもの!
とはいかないけれど
甘辛く炒め煮した豚肉と五香粉の香りが
台湾のことを思い出す時間をくれた。

いつかまた台湾に行きたいと
改めて思った。

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