マガジンのカバー画像

クロネコ谷の日々

190
庭の仕事と猫、時々ものつくりの備忘録。丘陵地にある古い家にて。 2020年6月はじまりから2023年2月
運営しているクリエイター

#カタツムリ

(160)畑、桑の木、猫

(160)畑、桑の木、猫

桑の実の収穫がほぼ終わり、トマトが熟しはじめた。小さめのミディトマトは冷やさないでお日さまのぬくもりが残ったまま囓ると、ぎゅうっとつまった濃い味がした。たったひとつのトマトでこの充実感はすごい。無農薬で冬の間にせっせと作った堆肥で作った野菜だもんなぁと嬉しかった。 桑の木は少しずつ剪定を始めて染めをしている。今年は去年よりすべていい感じだ。
![](https://assets.st-not

もっとみる
(157)そろそろ紫陽花

(157)そろそろ紫陽花

紫陽花は色づいていく時が一番ワクワクする。どこの藪かと思うような写真は庭の南西の端で、ここの紫陽花はなかなか咲かなかったのが側の花蘇芳の枝を切って日当たりが良くなり、さらに根元に蕗が茂って乾燥しなくなって急に調子が良くなったらしい。こんなに花をつけたのは初めて。蕗が栄養を取っちゃうと抜いていたけど意外だった。 ![](https://assets.st-note.com/production/u

もっとみる
(155)新緑の季節

(155)新緑の季節

5月に入ってから毎朝の桑の実が日課で、夕方も家にいる時は摘んでいる。狭い庭で桑の木の下にも草木があるから、シートを敷いて揺すって落とすなんて技は使えず、小さな実を手摘みしている。面倒ではあるけど、朝陽でキラキラと光るルビーみたいな紅い桑の実と新緑のグリーンが美しくて、いつか見れなくなるだろうからしっかり今見ておきたいとも思う。 カタツムリもいつも何匹かが木に登っていて元気そう。珍しく起きて活

もっとみる
(140)立春 2月3日

(140)立春 2月3日

一月の終わりからそっと開きはじめた梅の花が一輪、節分の2月2日に開ききって満開になった。自然にこの場所に生えた実生の苗が初めて咲かせた花。寒い中で咲かせる花はとても一生懸命に見える。うれしくて毎日様子を見ては応援していた。

今朝カタツムリの籠をお日様の光が当たる場所に移動したとき中を見てみると、カタツムリが起きていた。立冬を過ぎた頃からずっと冬眠していたカタツムリが立春に目が覚めていた。もしかし

もっとみる
(132)猫の遊びごころ

(132)猫の遊びごころ

あっという間に12月が半分なくなってしまった。日が短くて寒さもキリッとしてきて寒い寒いと云いながら用事を済ませる。来週グレートコンジャンクションで木星と土星が重なる空の星のイベントがあり、とても久しぶりに風の星座で起きるので世の中の風潮が今までの土の星座から風の星座的な方へ変わるそうだ。そのせいかどうか分からないが、何となく気持ちがいそいそとしていて、ずっと動かなかったコトに解決の糸口が見つかった

もっとみる
(131)いきものたちの12月

(131)いきものたちの12月

日の当たる場所は暖かいけれども日陰はかなり寒く日も短くなってくると庭にいる虫も少なく、たまに蜂や小さな蛾や羽虫くらいになる。カマキリも見ないなあと思っていたら二日くらい前に窓辺のジャスミンの葉の中にいるのを見つけた。なぜか逆さまになってお尻を日向ぼっこしている。

寒い時は繁みの中の方にいるらしく、そういう時はどう探しても見つからないが、今朝はカマキリが先に見つけていて気づくとジッと私を睨みつけて

もっとみる
(126)枯れ草集め

(126)枯れ草集め

すこし肌寒い気候は庭仕事にはぴったりで、カサカサ音を立てる枯れ葉は楽しくて何時間でもしていたくなる。アヤメはあんなに沢山花を摘んだのにカラカラと音を立てる実もまた沢山できていた。増えすぎのアヤメをシャベルで掘り上げて地面から剥がしていたら、下から水仙の芽の伸びた球根か出てきた。今年水仙の花か少なかったのは気候のせいだけでもなくて、アヤメに押さえつけられていたからのようだった。クロネコ谷はアヤメ好み

もっとみる
(123)子供の時から変わらない

(123)子供の時から変わらない

露地植えのミニトマトの苗が一株だけ元気なので放っていたら、赤くならず緑色のままのトマトがいくつもなっていた。せっかくなのでピクルスにしようと摘んだ。外国のレシピにはグリーントマトのジャムやピクルス、チャッネなど普通に見かけるけれど、日本でグリーントマトを使うのは聞いたことがない。日本人好みじゃないのかなと思う。

カタツムリが寒くなって殻に閉じこもってしまうので心配になり、工具箱のようなか蓋付きの

もっとみる
(116)カタツムリの家

(116)カタツムリの家

不慣れなお裁縫でモタモタしてる間に季節がどんどん進んでいく。リネン糸の精錬をしながら青シソの実をこそぎ取って塩漬けと、物は試しとピクルスに。大きくなり過ぎた実は硬いのでハーブティー用に冷凍した。緑茶と青シソは相性がいいし種は咳を鎮めるというから実もそれなり効果があると思う。

鳥のフンから生えてきたピラカンサスに今春初めての花が咲き実がオレンジに色付いた。自然樹形だとパラパラと実が付いて可愛らしく

もっとみる
(114)秋のある日

(114)秋のある日

古びた手すりで朝の日光浴をするカマキリ。いるとは気づかず思いっきり手をついて驚かせちゃった。保護中のカタツムリの様子を見たら卵の殻を食べているところだったので、自分の食べていたリンゴをひとかけら入れてしばらくして覗いてみたらちゃんと食べていた。カタツムリのツノってドラゴンボールの神さまみたいだな。ギプスは結局のところ、カタツムリが出てくる時に邪魔になっていて外れてしまって用を成さなかった。ケースの

もっとみる
(111)妖精のいたずら

(111)妖精のいたずら

朝ドアをあけて出ると玄関のポーチに鮮やかな柿の葉が一枚があり、シダの陰に大きな白いカタツムリの殻があった。シダの葉の下をいつも見てるわけではないが、こんな殻はなかったはずだ。

昨日の朝諦め切れずに殻の壊れたカタツムリをまた探していたら、50センチくらい離れた場所でそのカタツムリを発見した。見ると壊れていない奥の方へ引っ込んで膜を張ってある。よかった無事なんだと、とりあえず葉っぱをしいたプラケース

もっとみる
(110)曇り時々雨

(110)曇り時々雨

うつらうつらしながら眺めた朝焼けもボンヤリした桃色の空だったし、起きてもやっぱり空はどこまでも曖昧なグレーだった。昨日庭でまた生えてきたヤブカンゾウを掘り起こしていたら大きなカタツムリの殻を二つ見つけた。失くさないように万両の根元に置いて仕事をして、家に戻ろうとカタツムリをよく見ると殻の欠けた方はまだ生きていて中身が見えていた。しまったカタツムリを壊してしまったと焦り、どうして良いのかわからず、そ

もっとみる
(75)バッタと虫取り網

(75)バッタと虫取り網

明け方の空を久しぶりに見た。夜明けに目が覚めてもついまた寝てしまう。モワンと熱気が残る朝の空は、今日も暑いよといっている。

バッタが青紫蘇を食べてしまうので、虫取り網を100均で買ってきた。バカみたいにピョンピョン飛び跳ねているから、一振りしたらどっさり獲れるんじゃないかと思っていたが、虫取り網でバッタは捕まえられないとすぐに分かった。その代わり、キュウリの葉を食い荒らすウリハムシが捕まった。8

もっとみる
(42)もうひとつの世界

(42)もうひとつの世界

朝障子ごしの光の中、小鳥のさえずる声が聞こえていた。しばらく聞いていたが、猫も庭を気にしてるし、雨なのに珍しいとそっと障子を開けて覗くと、シジュウカラが何羽も行き来していた。花蘇芳の木の中で、枝から枝へと飛んで何かをついばむ。小鳥の姿が見えると、ほっとする。

鳥の姿を追っていたら、ミニトマトの支柱に避難しているカタツムリが写っていた。下を向いて、自分の殻を傘がわりにしていたので、知恵があるなと感

もっとみる