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保育士のお話

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#子育て

<児童虐待に起因する傷の見方について、の講習を受けて>保育士として感じたこと

<児童虐待に起因する傷の見方について、の講習を受けて>保育士として感じたこと

昨日、業後、児童虐待に起因する傷の見方について、と言う講習会に参加しました。当初、園から聞いていたのは、虐待に関する講習会、と言うだけで内容は全く分からなかったのですが、参加してみました。
虐待については今までも色々と学んで来ましたが、今回の講習は、大阪府児童虐待等危機介入援助チーム委員の橋爪さんの講習で、真に迫るとても内容の深いものでした。丸2時間、釘付けで学びつつ、実際の虐待による傷の写真を何

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とある保育士が1月3日の朝に思ったこと〜子どもらしさとは

とある保育士が1月3日の朝に思ったこと〜子どもらしさとは

今の子ども達は、以前より子どもらしく生きられている分、幼いと言われる。
子ども時代を子どもらしく過ごせているか否か、は、人権の面から見るととても大事。
でも、今の子ども達、果たして子どもらしく親に甘えられてるかな?
保育園にずっと居なきゃいけない子ども達…。

きちんと親に甘えられていないから、
次(家族以外の社会)に適応し辛いと言うケースもある。
乳幼児期にしっかり親に甘えて過ごせたら、
次は外

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ルール作りは誰のためのものか

新しい保育園に勤務し始めて、3日間が過ぎました。
乳児クラスと幼児クラスにフリーで入りました。
園全体の雰囲気と流れが見えて来た中、感じた第一印象は、
自由の中での伸び伸びとした育ち。

子ども達は実に自由に遊んで、活動しています。
何かによって縛られることなく、遊びを選ぶこと、過ごし方を選ぶことが出来ます。
お昼ご飯の準備が出来ると、遊びに満足した人から入室して食べ始めます。
まだ遊びたい子ども

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子どもの人権〜厚労省の判断に疑問を持った保育士として願うこと

子どもの人権〜厚労省の判断に疑問を持った保育士として願うこと

私はコロナ禍において、厚労省はじめ政治家が、保育園や子育て世帯をどう扱って来たかが見えて来たような気がします。経済を回すことばかり考えて、子どもに目をやれていない現実に危機感と失望を感じています。経済を止めないことはもちろん大事なことですが、その背景で子どもの人権が無視されていると思いませんか?

第6波に於いて、子どもの感染が急増している中、余程の事がない限り保育園は休園を許されません。たとえ陽

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子どもの主張〜保育園の乳児クラスより

子どもの主張〜保育園の乳児クラスより

乳児が集団生活を強いられる時、自我で泣いて抵抗する子どもが居る。私はそれを見るといいぞいいぞ!と思う。
どうして泣いているのかな?それは言わば謎解きだ。その根本には必ず理由があり、主張がある。

でも大半の保育士は、泣いてもダメ、今はこれをする時だから、わがまま言わないの、みんなは何をしてる?と問いかける。言うことを聞かせようとするから言うことを聞かない子どもにイライラする。他の子どもも見ないとい

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保育園ありきの家族設計に疑問

保育園ありきの家族設計に疑問

私は、息子達の子育ての終わりが見えかけて来た平成30年に受験で保育士資格を取った、現在アラフィフのフリー保育士です。保育園でパート勤務をしています。

私は古い考え方なのか…。
この繰り返されるコロナ禍で、子どもの登園をどうしても自粛出来ない(ソーシャルワーカー除く)と言う状況に疑問が続き、ストレスが増しています。

子育て支援の概念は賛成ですが、子育てに関して親は、もう少し子どもを守ると言う観点

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私が保育士の資格を取ったわけ

私が保育士の資格を取ったわけ

noteで開催されている #この仕事を選んだわけ  について書いてみようと思います。

一言で言ってしまうと、生きづらさを抱えて生きている人達を多く見てきたから、そして私もそのうちのひとりだから、なのかもしれません。

保育士になる人の一般的なイメージは、子どもが好きだから、でしょう。

もちろん私は子どもが大好きです。一つ一つの無垢な表情や発想だけではなく、なんと言っても人の育ちに興味があります。

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母親として、の概念に追い込まれるママ達

母親として、の概念に追い込まれるママ達

Twitter上でふと、思いがけないツイートを目にした。

息子よごめん。本当に情けない母です。子供がわんさかいる公園にもう連れて行く気力が無いんです。

ふと、長男が幼稚園に入園する前の公園遊び時代を思い出した。多くの子どもが集まる場所。お母さんも集まる場所。

私は、ママ友集団が苦手だった。何故だか分からない。HSPの気質から、気を遣い過ぎるからかもしれない。また、長男はどちらかと言うと活発で

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子どものやる気のタイミングは子どもが決める

子どものやる気のタイミングは子どもが決める

これは、私の子育て観、そして、保育観についてのお話です。

2人の息子は今、25歳と21歳。成人して子育ては終了し、保護者という概念や親権という概念からも離れて、今、子育て時代を遠くに思い出しています。

2人の息子を育てるに当たって、私が無意識に心掛けていたことは、精神的、社会的に自立した大人になること、でした。それは決して、甘えさせないことではありません。むしろ逆で、子育て時代は存分に甘えさせ

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緩く生きると周りの人も心地が良い

緩く生きると周りの人も心地が良い

がんばりやさんのお母さん、保育士さん、あらゆる役割の大人たち。

がんばることは立派なこととされ、賞賛されがちで、良いこととされて来た。

少々辛くても乗り越える。歯を食いしばって努力する。そして、努力を休むことなく続ける。それが一般的には美徳とされて来た。

個人の生き方として自分で選んだ道ならば、それはいい。例えばオリンピックの選手など、努力の末に輝く姿を見ることは、多くの人に感動を与える。

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その子どもに合ったタイミングでの働きかけ

その子どもに合ったタイミングでの働きかけ

平成30年に国家試験で保育士資格を取り、保育士パートをして4年目の保育士です。今は中規模認可保育園で、早番フリーパートとして一日5時間働いています。

昨日の3歳児の保育中にふと感じたことがあったのでまとめます。

3歳児と言えばもう、身支度や食事、排泄など身の回りのことは何でも自分で出来る年齢と言えます。幼稚園で言えば年少さん。けれど、中には周りのお友達と同じペースではなく、マイペースに進める子

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早番保育士として思うこと

早番保育士として思うこと

毎日早番で保育士をしている。

7時半の開園と同時に何組もの親子が待ち構えたように入って来られる。そのようなご家庭は、保護者の通勤が遠いか仕事がハードか、とても慌ただしく急いでおられることが多い。

この春入園の0歳児。度重なる発熱でよく休んだ時期もあったけれど、お母さんは仕事を休めない💦と、熱さえなければ子どもの体調に少々無理を押して預けていかれる。0歳児のお母さんは新米ママ。きっとママも厳し

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子どもだって頑張っている〜早番パート保育士より

子どもだって頑張っている〜早番パート保育士より

前に出来てた事が出来なくなることだってあるよ。
そんな時は甘え直しだよ。
何歳でもそれは関係ないよ。
ギューってしてたらまた前を向くから、私はそうしてる。

甘えたい時は誰でもある。
ましてや保育園児。働くパパママと離れて、保育園に来ることだって子どもにとっては働くことと同じだ。

そして時々、後押しする。
そしたらやっぱり出来るから褒める😊
成長も見逃さないよ。

子どもの本質は可愛くて健気で

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先生なんか大っっ嫌い!!〜ある日の光景

先生なんか大っっ嫌い!!〜ある日の光景

「先生なんか大っっ嫌い!!」

突然耳に飛び込んで来たその言葉に

何事?と振り返り目が合った途端、それが私に向けられた言葉だと分かった。

「え?何があった???先生、Nくんに何にも話しかけてもないよ??💦」

(なんで、大っ嫌いとか突然言われなくちゃならないんだ???)

Nくんは、3歳児クラスの男の子。

少し小柄なNくんは、ちょっと甘えん坊の泣き虫さんの3歳児。

それでも普段は機嫌良く

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