ルール作りは誰のためのものか

新しい保育園に勤務し始めて、3日間が過ぎました。
乳児クラスと幼児クラスにフリーで入りました。
園全体の雰囲気と流れが見えて来た中、感じた第一印象は、
自由の中での伸び伸びとした育ち。

子ども達は実に自由に遊んで、活動しています。
何かによって縛られることなく、遊びを選ぶこと、過ごし方を選ぶことが出来ます。
お昼ご飯の準備が出来ると、遊びに満足した人から入室して食べ始めます。
まだ遊びたい子どもは、気の済むまで外遊びしています。
何かの遊びに集中している時は、その子どもが納得するまで止めることはありません。

子どもは、自分で考えて動くことが出来ます。
十分に遊び切った子ども達は、泣く必要がありません。
お腹を空かせて今度は食事に集中し、黙々と食べていました。
そこでふざけている子どもは居ませんでした。

食後、そのまま入眠する子どももいれば、絵本を読む子どもも居ます。
やがて眠くなったら、お部屋に入って眠ります。
年長クラスの子どもなど眠くない子どもは、別の部屋で室内遊びをします。
何人かでカードゲームをしたり、女の子は数人で映し絵をしていました。
全体的にとても落ち着いていました。

今までの保育園では、集団生活が大きなカセとなって、一斉に入室したり、
一斉にご飯を食べ始めたり、午睡もみんな一緒でした。
その為、何か面白いことを見つけたばかりの子どもは入室を拒んだり、
早く準備が出来ている子どもが、時間のかかっているお友達を待っていなければならない保育園もありました。
まだ眠くないのに無理矢理決まった場所に横になるように言いつけれらることもしばしば。

大抵の保育園では、一人一人の要望に応えるだけの保育士の数も足りません。
とは言え今回の保育園に限って、保育士の数が多いと言うこともなく、
ごく標準的な配置基準通りの人数です。
何故、このようなストレスのないフリーな過ごし方が出来るのでしょう。


私は、元々、規則に縛られるのが嫌な子ども(学生)だったので、
この自由な風潮がとても印象的でした。

ルールは誰が作るのか?それは紛れもなく大人です。
子ども達の意思や希望を制約するものがこのルールです。
もちろん、安全を確保する為の最小限のルールはあります。
それは、ここ保育園内の小さな社会でも同じです。
ですが、子ども達は、それを自ら考えて、過ごすことが出来ているのです。

私の子育て方針もそうでしたが、これはダメ、あれはダメ、はタブーでした。大人が決めたことに子どもを従わせることは、我が子であってもしませんでした。考える力がなくなるからです。
従順な子どもが理想ではありません。
自ら考え、主体的に人生を創造していく生きる力を付けて欲しいのです。


ルールは、少なければ少ない程良いと言うのが私の持論です。
何なら、なくても良いのです。
大人がラクをするためのルールは、子どもの育ちには何の得もないと私は思っています。

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