- 運営しているクリエイター
#旅
長い散歩に出ることにした
午前7時42分。最寄り駅の羽後本荘駅から青森駅へと向かう長い長い散歩をはじめる。
通学時間帯と言うこともあり、制服姿の高校生たちがひっきりなしに行き交う。瑞々しい彼らの若さに触れた僕は、少しだけ浮き立つ。
弾む足取りで電車に乗り込む。席はまばらに空いていた。乗客と乗客との間に滑り込むように座り、ゆっくりと流れ行く景色を車窓越しに眺める。
あいにく今日は、鈍色の雲がどんよりと空を覆っている。ひ
旅、言葉、グラデーション
日本全国を旅していると、その土地土地の方言に出会える。
青春18きっぷを使い、鈍行電車に揺られながら目的地を目指す。長距離を移動するときは、複数の県をまたぐことは珍しくない。
暇つぶしがてらに、電車で話す人々の言葉に耳を傾ける。聞き慣れないイントネーションで、これまた聞き慣れない言葉を時折はさみながら談笑する女子高生たち。
何を喋っているのか理解できない部分が所々でてくる。そんな部分では何を
夕波の遠鳴りが聞こえる。
16年来の付き合いがある友人と、今年のGWに岩手県へ旅行に行った。とはいっても、綿密な旅行計画は立てておらず、ほぼほぼ弾丸旅行に近いもの。
タイトな日程だったこともあり、足を運べた観光地らしい観光地は『龍泉洞』のみだった。
ただ、「海が見える場所でゆっくりしたい」というのが希望だった僕にとっては、十分に満足できる旅だった。なぜなら、窓から海を見渡せる旅館に泊まれたから。
ひとしきり観光を満喫
君もどっかで見てるんかな。
長かった電車旅が終盤を迎えた。新庄駅から酒田駅へ移動するため、バスに乗りこむ。なんでも、トンネルの工事に伴い、しばらくはバスでの代行輸送なんだそうだ。
「乗客が少ないので、好きなように座席を使ってもいいですよ」
バスの運転手のアナウンスが車内に響き渡る。荷物が多かったから、めっちゃラッキーだ。隣の座席にザックを、通路にはスーツケースを置く。スーツケースは動かないように横に倒した。
背もたれを
どこまでも、どこまでも。
電車で旅をするときは、先頭車両に座ると決めている。だって、線路を眺められるから。
先頭車両の車窓からまっすぐとのびる線路を、何も考えずにただただ眺め続ける。
この線路の先には何があるのだろうか?どこまでも続いているのだろうか?などと考えることもない。
ぼんやり、ぼんやりとした時間が流れる。気づくと30分ほどたっているなんてこともざらにある。
遠くに明かりが見えてきた。駅のホームだ。電車が速
調子はどうだい、友よ。
生きていくうえで、力強く勇気づけたり、そっと寄り添って励ましたりしてくれる曲ってあるよね。聞き飽きるとかそういう次元じゃない、いわば人生のバイブル的な曲。
もちろん、僕にもあるよ。それは、Caravanの「TRIPPIN' LIFE」だ。この曲との出会いは、ちょうど今から19年前。高校3年生で、受験期まっただ中の頃だった。
当時の僕は音楽の素晴らしさに目覚めたてで、暇さえあればインターネットで
見たい景色が、きっとどこかに。
青春18きっぷでの、鈍行列車の旅が好きだ。
僕はいわゆる「乗り鉄」って生き物。大学生の頃から青春18きっぷを使っては、津々浦々を旅してきた。日本国内はほとんど網羅したんじゃなかろうか。
心がハッとするような景色に出会いたい…。それが、僕が旅をするたったひとつの理由だ。
「旅行の醍醐味はご当地グルメだ」などとよく言われるけれど、僕はそれほど興味がないんだ。一人旅ではよく、吉野家やガストなどで簡