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つれづれなる日々のこと

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心のぬめりをとるために風呂場の掃除をしようじゃないか。

心のぬめりをとるために風呂場の掃除をしようじゃないか。

気がつかないうちに、じっとりとした感情や疲れがたまっていることがある。本当はいろいろなシグナルが点灯しているのだろうけれど、見て見ぬ振りをしているのだろう。

お休みの日に、意識してそのじっとりとしたものを吐き出したり、片付けたりできればいいのだけれど、なかなかそうもいかない。お休みの日はお休みの日で、猫を病院に連れていったり、町内会の行事に嫌々ながらも参加したりしなきゃいけない。疲れを吐き出

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ラップフィルム一枚を隔てた世界

ラップフィルム一枚を隔てた世界

これまで一度も体験してみたことがないものって、思いのほかたくさんある。何も「スカイダイビング、やったことない!」と言った大げさなことじゃない。
「少しだけ皿に残った料理にラップをかけたことがない」この程度ですら、だ。

先日、実家に帰ったとき夕食の支度を手伝っていた。その時に姉が「そういえば、お父さんなぁ、ラップ使ったことなかってんで!」と、信じられへんやろ? と言ってきた。

残った料理にラップ

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どんな時でも楽しめたらいいのにな

どんな時でも楽しめたらいいのにな

閉ざされた空間や、限られたスペースの中でどんな楽しみができるだろうか?

この数日、父の手術の立ち合いのため病院に通っていた。父が入院している大学病院は、すごく広くて、はじめのうちは迷子になりそうで、周りを見渡す余裕はなかった。

しかし、少しすれば、だいたいの位置関係は分かる。一階にはコンビニと、本を貸し出しているスペースも。長期間入院する患者のために美容院がある。二階には受付があり、ド

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ながいながい、一日。

ながいながい、一日。

「いってらっしゃーい」
軽く手を振りながら、その姿を見送る。緊張を和らげるべくむりやり口元だけでも笑顔をつくる。
いってらっしゃいと、父を見送ったその先は手術室。看護師さんに付き添われた父の姿は自動扉の向こう側に吸い込まれていった。

父の手術は八時間かかると事前に説明があった。

八時間。
普段なら、仕事やら何やらとあっという間に過ぎていく時間だ。けれども、なかなか時計の針は進まない。薄

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包丁は、切れ味悪いほうが好き。

包丁は、切れ味悪いほうが好き。

包丁、切れにくくなってるから研ぎたいんだけど」時々、夫にこう言われることがある。

夫と私の二人暮らし。ふたりとも勤めているためか、家にいるどちらかが家事をすれば良いと考えている。
もちろん、それぞれ得意不得意の家事がある。そのため、掃除は疎かになるだとか、洗濯物を取り込みはするものの畳まずにぐちゃぐちゃのままだとか。もうひと頑張りしてほしい気持ちもあるけれど、お互いさまだということで目を瞑る

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ネコと暮らすと、いつしかクマもやってくる。

ネコと暮らすと、いつしかクマもやってくる。

「ごめん。ぼくはまだねむいから、おこさないでくれる?」迷惑そうに、ちらりと目玉だけを動かして大あくびをひとつ。
そりゃそうだ。あなた、夜中じゅうずっと騒いでいたんだから。
ネコとの暮らしは、ただただ、おもしろいだけじゃない。

ネコは、手がかからない。
なぜか、こんな風に思われている節がある。

たしかに、イヌは毎日の散歩を欠かせない。雨が降ろうが何だろうが、時間がくれば「そろそろお時間で

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カネ薫る五月の空にツバメ舞う

カネ薫る五月の空にツバメ舞う

五月は何かとお金について考えることが多い。

なぜなら、税金の納付書や通知書などがどしどし届けられるからだ。

五月一日発送の自動車税と固定資産税の納付書を皮切りに、昨日も何やら職場に「税」と書かれた封筒が届いていた。住民税だか、法事税だかの通知書だろう。フリーランスの方だと年金や保険関係の納付書が届いてることだろう。

結婚するまで、私は自動車を所持していなかったので、自動車税というものがあるこ

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そのクセ、お粥にして食べちゃおう。

そのクセ、お粥にして食べちゃおう。

「なくて七癖」ということわざがある。どんな人でも、何かしらのクセががある、というものだ。無くて七癖、有って四十八癖と続くらしい。
四十八癖もあったら、ほとんどクセだらけの人なんじゃないかと心配になる。千鳥のネタじゃあないけれど「クセがすごいぃ」どころの騒ぎじゃない。すべてにおいてクセしかないかもしれない。

私はひとつ、自分で認識しているクセがある。
それは「シャワーのすすぎグセ」だ。
お風呂に入

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ワーゲンバスの車窓から

ワーゲンバスの車窓から

私の勤め先のワンダフルディカフェには、ワーゲンバスが置いてある。置いてある、というよりむしろカフェの店内にどーんと鎮座していて、ワーゲンバスをぐるりと囲むようにして、席が設けられている。ワーゲンバスが主役なのだ。

はじめは、邪魔で邪魔で仕方がなかった。視界は遮られるし、あちこち出っぱっていて、ぶつかってアザもできる。しかもちょっと汚くて「キャンプ気分になりますね!」と喜んでいるお客様に申し訳ない

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小掃除のススメ

小掃除のススメ

やらなきゃなー、と思いつつ動き出せないことがしょっちゅうある。そのトップバッターに位置するのが、私の場合は掃除だ。

しかし、最近渋谷。さんが書いていらっしゃる「断捨離に関するnote」を読んでいると「私も掃除やりたい!」という気持ちがむくむくと湧いてくるのだ。

渋谷。さんご自身が断捨離が楽しいものだという捉え方でnoteを書かれているから、読んでいて「私もやりたいな〜」という気持ちになったのだ

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体感曜日と、失われた水曜日について。

体感曜日と、失われた水曜日について。

ようやく金曜日。ネコのカリカリフードを計量しながら、カレンダーを見る。足元には「早く早く! 早くちょうだい!」とネコが絡みついている。今週は、どうも曜日の感覚が狂っていた。水曜日を木曜日だと思い、活動していた。

二、三か月に一度くらいの割合で、「体感曜日」が狂うことがある。
たいてい、水曜日を木曜日だと思いこみ、木曜日を金曜日だと思いこむ。
「今日は金曜日としか思えない。明日間違えて遅刻してしま

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たかがゴミ捨てだと侮るなかれ。

たかがゴミ捨てだと侮るなかれ。

ようやくだ。ようやく、ここ半年ほど悩み続けていた「古着・古布」を捨てることに成功した。何を大げさに、と思われるかもしれないけれど、私が住まう地域では、厳しめのルールが存在する。

毎月第一・第三木曜日が資源ゴミの回収と設定されている。新聞やチラシ、ダンボールや雑誌など、役目を終えて古紙として捨てられるもの。古着、古布の類い。なぜか白熱灯や小さな金属、例えばフライパンなんかも、このタイミングで捨てる

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散髪と盆栽

散髪と盆栽

日曜に、夫の髪を散髪した。
初めて夫の髪を切ったのは、はっきりとは思い出せないけれど、もう四年近く前のことだろうか。

はじめのころは「散髪代を節約して、そのお金で釣り道具を買いたい」という理由だったと思う。けれども今では、私がカットする髪型が気に入っているのだと言ってくれる。

散髪と言ってもバリカンでばりばりと、伸びた髪を一掃するだけ。ただまったくの坊主頭は嫌だというのでトップのあたりの髪だけ

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大いなる勘違いでぐったりした土曜日のこと。

大いなる勘違いでぐったりした土曜日のこと。

「やっべ。これ、送り先間違えてウチにしちゃったんじゃ……?」
郵便受けから取り出した不在連絡票をみて、私の頭はしばしフリーズした。そのままフリーズしておけば良かったのかもしれないけれど、そんなわけにはいかない。

先週の土曜日のこと。
朝一番でネコの定期検診のために動物病院へ出かけた。ネコの体調でいくつかの心配ごとがあり、予定を変更して慌てて連れて行ったのだ。

幸い、「もしかして?」と心配してい

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