荒野に住むペルシャ猫

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記事一覧

嫌われないで

瞼の上をキラキラと泳ぐアイシャドウが私の今日を彩っております。夜な夜な時間をかけて施したネイルと時間をかけて書いたブログほど朝になると後悔します。優しい人であり…

湯
9日前
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昨日

昨日のことは絶対に忘れないでおこうと思って書く。五年ぶりに推しに会ってきた。会ってきたよ〜!と声に出しながら歩きたいくらい今の私にとってはとてもとても大きな出来…

湯
1か月前
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予定は未定

最近全然映画を観れてないから余裕がある夜に一人で開催するオールナイト上映会のリストを作った。梅酒をちびちび飲みながら暗い部屋で観る。以下項目順次開催。 高良健吾…

湯
2か月前
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疾走

神父様は言った。宿命と運命の違いを説明できますか?にんげんは必ず死にます。死なないにんげんはいません。これが宿命。ですが、にんげんの死ぬときはひとそれぞれです。…

湯
3か月前
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ジョゼへ

三年前の春に塚口サンサン劇場でジョゼと虎と魚たちを観た。あらゆる奇跡やら偶然が重なり観に行けた大切な思い出なんだけど、ジョゼに会ったのはあれで三度目。上映前の館…

湯
3か月前
16

運命だった

テゴマスという伝説のユニットがいた。ごく一部の界隈にしか刺さらない超個人的な「伝説」ではあるものの二人が出会ったことは紛れもなく運命だった。テゴマスとはサンリオ…

湯
3か月前
9

自分の話

好きだった人が過去につけてくれた私のキャッチコピーをプロフィール欄に書いた。いまだ大人になった自分に慣れておらず市民税の納付書が届いて泣きそうになる。息をするだ…

湯
4か月前
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推しの話

推しという言葉はいつの間に私たちの暮らしに溶け込んだんだろうか。ここ数年で好きなものを好きだと言うハードルが急激に低くなったような気がする。私にも推しとやらはい…

湯
4か月前
40

26歳

今日からまた新しい生活が始まる。これまでに何度やり直してきたんだろう。私はいつになれば安心できる場所に留まることができるのだろう。不安ばかり数えてしまって幸せを…

湯
4か月前
7
嫌われないで

嫌われないで

瞼の上をキラキラと泳ぐアイシャドウが私の今日を彩っております。夜な夜な時間をかけて施したネイルと時間をかけて書いたブログほど朝になると後悔します。優しい人でありたいな。でも優しくされる人でもありたいな。

最近やめたこと。夜ご飯でお米食べるのをやめた。その代わりに美酢のソーダ割りを飲むようになってから調子が良い感じする。綺麗になっていく自分を「いいぞいいぞ」と褒めてあげている栄養食品のcmみたいに

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昨日

昨日

昨日のことは絶対に忘れないでおこうと思って書く。五年ぶりに推しに会ってきた。会ってきたよ〜!と声に出しながら歩きたいくらい今の私にとってはとてもとても大きな出来事だった。

手越祐也シンフォニックコンサート2024 vol.3

久しぶりの現場(現場って言い方な)が生オーケストラをバックにつけたシンフォニックコンサートだなんて贅沢な女だよ全くと思いながらクローゼットを漁り倒し綺麗めな洋服を探した前

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予定は未定

予定は未定

最近全然映画を観れてないから余裕がある夜に一人で開催するオールナイト上映会のリストを作った。梅酒をちびちび飲みながら暗い部屋で観る。以下項目順次開催。

高良健吾オールナイト上映会
一作目『ソラニン 』
二作目『あのこは貴族』
三作目『横道世之介』
とりあえず種田を摂取しておかないと高良健吾へのモチベが上がらないので、ソラニン。世之介に突入する頃にはもうほとんど頭が起きてないと思うから夢の中で続き

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疾走

疾走

神父様は言った。宿命と運命の違いを説明できますか?にんげんは必ず死にます。死なないにんげんはいません。これが宿命。ですが、にんげんの死ぬときはひとそれぞれです。自分がどんな生き方をしていつどんなふうに死んでいくのか。それが運命です。

手越祐也を好きになった頃、私はまだ中学生だったんだけど親の影響で映画はよく観てた。重松清の疾走は上下巻で約800ページ(二段組)とかなり読み応えのある作品で過激な性

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ジョゼへ

ジョゼへ

三年前の春に塚口サンサン劇場でジョゼと虎と魚たちを観た。あらゆる奇跡やら偶然が重なり観に行けた大切な思い出なんだけど、ジョゼに会ったのはあれで三度目。上映前の館内はくるりのハイウェイを延々に流していて控えめに言ってもこの世で一番愛おしい空間だったと思う。

田辺聖子さん原作のジョゼと虎と魚たち。韓国でも制作されたしアニメ版もある。私が好きなのは2003年に公開された池脇千鶴さんが演じたジョゼだ。ジ

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運命だった

運命だった

テゴマスという伝説のユニットがいた。ごく一部の界隈にしか刺さらない超個人的な「伝説」ではあるものの二人が出会ったことは紛れもなく運命だった。テゴマスとはサンリオでいうところのキキララでありハロプロでいうところの辻加護である。ユニット名はそのまんま。歌に特化した踊らないアイドルとして2006年にスウェーデンで先行デビューした異色の経歴を持ちながらも2020年に諸事情で自然消滅してしまった伝説の二人組

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自分の話

自分の話

好きだった人が過去につけてくれた私のキャッチコピーをプロフィール欄に書いた。いまだ大人になった自分に慣れておらず市民税の納付書が届いて泣きそうになる。息をするだけでもお金がかかるこの時代に私はまだ文房具屋さんの入り口に置いてあるキラキラのシールが欲しい。

私は幼少期から人見知りだった。幼稚園の先生に好きなアイスクリームの味を聞かれても恥ずかしくて答えられなかった。服屋さんで声をかけられるのが大嫌

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推しの話

推しの話

推しという言葉はいつの間に私たちの暮らしに溶け込んだんだろうか。ここ数年で好きなものを好きだと言うハードルが急激に低くなったような気がする。私にも推しとやらはいる。もしくはいた。ずっと言語化するのを避けてきたけど書いてみようと思う。長くなるだろうけど誰でもいいから聞いてほしい。

推しとの出会いは私が小学六年生のとき。掃除の時間クラスの女の子に「◯◯君と◯◯君ならどっち派?」と聞かれた。それは当時

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26歳

26歳

今日からまた新しい生活が始まる。これまでに何度やり直してきたんだろう。私はいつになれば安心できる場所に留まることができるのだろう。不安ばかり数えてしまって幸せを取り逃がしている気がする。学校で習った国語も数学も理科の実験もこの人生で役に立った試しがない。過去に戻りたいと願うのは罪ですか?それじゃあ「懐かしい」なんて言葉、この世から消してくれよ。

小学五年生の夏に母は家を出た。ずっと精神科に通って

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