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はあ


季節の変わり目はロビンソンが聴きたくなる。新しい季節はなぜかせつない日々だから気持ちが沈んでしまっても暗い文章を書いてしまっても少し愚痴を吐いてもいいよね。この世は他人に厳しいから誰も言ってくれなさそうだし自分で自分に言ってあげよう。「いいよ」


絶妙な時期に転職をしてしまったせいで辞めていく人たちを涙で送り出すシチュエーションを白い目で見守る羽目になって辛い。自分の元へ回ってくることはないであろう集合写真の中に入れられて辛い。名前も顔もあやふやの辞めていく人に「お世話になりました」と湿気ったお菓子を渡されて辛い。どういう顔をしてその場にいるのが正解なんだろうかと考えなくちゃいけないことがそもそも辛い。そのうち馴染んでいくのかな。馴染みたいとも思わないかもな。私性格悪い?

ウォークマンが壊れた。人混みで落として壊れた。そんな簡単に壊れてしまう小さな機械になぜか全信頼を置いていたもんだからバックアップもしてなくて何年間もかけて集めてきた約3000曲が消えた。辛いと思えばとことん辛くなるから考えないようにしてる。とりあえずサブスクを入れてみた。お金さえ払えばどんな音楽でも手軽に聴けるコンテンツを使ってると負けた気がする。でもお金さえ払えばどんな音楽でも手軽に聴けるコンテンツはやっぱり良くて少しだけ毎日が楽しくなりつつある。ウォークマンに入れていなかった懐かしい曲を10年ぶりに聴いて泣いた。

自分のことを俯瞰できてしまったとき、あまりにも可哀想に見えてしまって辛い。インスタを開けば誰かしらの結婚の報告や子供の成長が目に入る。前に友達だった子から他人行儀な営業メールが届いたときは死にたくなった。結婚式を欠席した日から高校時代の仲間たちに私だけ誕生日を祝ってもらえなくなった。仕方ないんだけど、誰も悪くないんだけど、どうすれば正解だったのか分からないことが多すぎて辛い。あらゆる場面でのマニュアルが欲しい。喋りながら変なこと言ってないかなと不安になるのも辛い。心の中で飼い慣らしているもう一人の自分を美化しすぎると本来の自分のことを俯瞰できてしまったとき、あまりにも可哀想に見えてしまって辛い。


はあ。こんなことしか書けない。朝起きたとき思っていた以上に寒くなかった。外出たとき思っていた以上に寒くなかった。心臓がバクバクする。高校の入学式の日のこととか蘇ってしまう。ピカピカの制服に袖を通した自分の残像が見える。どちらにせよ辛いのだ。

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