荒野に住むペルシャ猫

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最近の記事

好きがしんどい

昔から何かを好きになると鬱っぽくなる傾向がある。今年に入って過去形にするはずだったかつての推しをまた推し始めた。あの頃とはガラリと環境が変わってしまったからこそ得られるものに惹かれた。ただやっぱりじわじわとあの感覚がきてる。 好きがしんどい。 前に書いたブログも置いていく。 私が手越祐也を好きな理由の一つに「音楽の力で世界を変えられると本気で信じて歌い続けている」がある。事務所に所属していた頃から歌が上手いことは周知の事実だと勝手に思ってた。でも想像以上に世間は彼のアー

    • 27歳

      今年も気付いたら歳を重ねていて「ああ、このままこんな感じで死んでいくんだろうなあ」と思った。相変わらず自分に自信が持てないし誰かを好きになるのが怖いし平らな道で躓いてる。私の言葉なんて窓に張り付いた水滴みたいなもんだ。新しい雨が降ると上書き保存されてしまう。空が晴れると乾いて消えてしまう。 何者かになりたかった。あわよくば脚本家とか歌人とかそういう言葉を紡ぐ人になりたかった。過去形なのはもう諦めたというよりかは自己肯定感の低さからあまり夢を大きく口にできないだけ。同性の同世

      • 嫌われないで

        瞼の上をキラキラと泳ぐアイシャドウが私の今日を彩っております。夜な夜な時間をかけて施したネイルと時間をかけて書いたブログほど朝になると後悔します。優しい人でありたいな。でも優しくされる人でもありたいな。 最近やめたこと。夜ご飯でお米食べるのをやめた。その代わりに美酢のソーダ割りを飲むようになってから調子が良い感じする。綺麗になっていく自分を「いいぞいいぞ」と褒めてあげている栄養食品のcmみたいに生きてる。最近はじめたこと。まつ毛パーマに行ってみた。下調べを沢山して張り切って

        • 昨日

          昨日のことは絶対に忘れないでおこうと思って書く。五年ぶりに推しに会ってきた。会ってきたよ〜!と声に出しながら歩きたいくらい今の私にとってはとてもとても大きな出来事だった。 手越祐也シンフォニックコンサート2024 vol.3 久しぶりの現場(現場って言い方な)が生オーケストラをバックにつけたシンフォニックコンサートだなんて贅沢な女だよ全くと思いながらクローゼットを漁り倒し綺麗めな洋服を探した前夜。急に決まった復帰戦は本当に何の実感もないまま始まった。 あのさ〜〜〜これだ

        好きがしんどい

          予定は未定

          最近全然映画を観れてないから余裕がある夜に一人で開催するオールナイト上映会のリストを作った。梅酒をちびちび飲みながら暗い部屋で観る。以下項目順次開催。 高良健吾オールナイト上映会 一作目『ソラニン 』 二作目『あのこは貴族』 三作目『横道世之介』 とりあえず種田を摂取しておかないと高良健吾へのモチベが上がらないので、ソラニン。世之介に突入する頃にはもうほとんど頭が起きてないと思うから夢の中で続きを観ます。それができるくらい世之介は私の中の定番。 松岡茉優オールナイト上映会

          予定は未定

          春のせい

          最近ふとした瞬間にあらゆる過去がフラッシュバックするようになった。本当に大したことじゃなくて高校の通学路とか子供の頃に遊んだ公園とか友達とした些細な会話とかそういうの。走馬灯みたい。もうすぐ死ぬんかな。 三ヶ月ぶりに母に会った。大人になるまでほとんど一緒に暮らしてなかったからむしろこれが当たり前の生活なんだけど三ヶ月前までの四年間ずっと共に過ごしていたから不思議とロスが大きい。今回は父方の祖母も交えての食事会だった。父がくれた諭吉一枚で少し高級な中華料理屋さんに行った。祖母

          春のせい

          はあ

          季節の変わり目はロビンソンが聴きたくなる。新しい季節はなぜかせつない日々だから気持ちが沈んでしまっても暗い文章を書いてしまっても少し愚痴を吐いてもいいよね。この世は他人に厳しいから誰も言ってくれなさそうだし自分で自分に言ってあげよう。「いいよ」 絶妙な時期に転職をしてしまったせいで辞めていく人たちを涙で送り出すシチュエーションを白い目で見守る羽目になって辛い。自分の元へ回ってくることはないであろう集合写真の中に入れられて辛い。名前も顔もあやふやの辞めていく人に「お世話になり

          疾走

          神父様は言った。宿命と運命の違いを説明できますか?にんげんは必ず死にます。死なないにんげんはいません。これが宿命。ですが、にんげんの死ぬときはひとそれぞれです。自分がどんな生き方をしていつどんなふうに死んでいくのか。それが運命です。 手越祐也を好きになった頃、私はまだ中学生だったんだけど親の影響で映画はよく観てた。重松清の疾走は上下巻で約800ページ(二段組)とかなり読み応えのある作品で過激な性描写と鬱すぎる展開に主人公は中学生の少年。よくもまあデビューして間もない演技経験

          ジョゼへ

          三年前の春に塚口サンサン劇場でジョゼと虎と魚たちを観た。あらゆる奇跡やら偶然が重なり観に行けた大切な思い出なんだけど、ジョゼに会ったのはあれで三度目。上映前の館内はくるりのハイウェイを延々に流していて控えめに言ってもこの世で一番愛おしい空間だったと思う。 田辺聖子さん原作のジョゼと虎と魚たち。韓国でも制作されたしアニメ版もある。私が好きなのは2003年に公開された池脇千鶴さんが演じたジョゼだ。ジョゼという名の由来はフランソワーズ・サガン「一年ののち」より。 この作品のこと

          ジョゼへ

          運命だった

          テゴマスという伝説のユニットがいた。ごく一部の界隈にしか刺さらない超個人的な「伝説」ではあるものの二人が出会ったことは紛れもなく運命だった。テゴマスとはサンリオでいうところのキキララでありハロプロでいうところの辻加護である。ユニット名はそのまんま。歌に特化した踊らないアイドルとして2006年にスウェーデンで先行デビューした異色の経歴を持ちながらも2020年に諸事情で自然消滅してしまった伝説の二人組。 そもそも二人がNEWSというグループでデビューできたのも某社長に「YOUは

          運命だった

          自分の話

          好きだった人が過去につけてくれた私のキャッチコピーをプロフィール欄に書いた。いまだ大人になった自分に慣れておらず市民税の納付書が届いて泣きそうになる。息をするだけでもお金がかかるこの時代に私はまだ文房具屋さんの入り口に置いてあるキラキラのシールが欲しい。 私は幼少期から人見知りだった。幼稚園の先生に好きなアイスクリームの味を聞かれても恥ずかしくて答えられなかった。服屋さんで声をかけられるのが大嫌い。転校をした経験が二回ある。広い体育館の全校生徒の前で自己紹介をさせられたとき

          自分の話

          推しの話

          推しという言葉はいつの間に私たちの暮らしに溶け込んだんだろうか。ここ数年で好きなものを好きだと言うハードルが急激に低くなったような気がする。私にも推しとやらはいる。もしくはいた。ずっと言語化するのを避けてきたけど書いてみようと思う。長くなるだろうけど誰でもいいから聞いてほしい。 推しとの出会いは私が小学六年生のとき。掃除の時間クラスの女の子に「◯◯君と◯◯君ならどっち派?」と聞かれた。それは当時流行っていた少女漫画原作のドラマに出演していたアイドルのことで。彼はそのドラマの

          推しの話

          26歳

          今日からまた新しい生活が始まる。これまでに何度やり直してきたんだろう。私はいつになれば安心できる場所に留まることができるのだろう。不安ばかり数えてしまって幸せを取り逃がしている気がする。学校で習った国語も数学も理科の実験もこの人生で役に立った試しがない。過去に戻りたいと願うのは罪ですか?それじゃあ「懐かしい」なんて言葉、この世から消してくれよ。 小学五年生の夏に母は家を出た。ずっと精神科に通っていた。ベランダの柵に座っているところを見つけたことがある。過呼吸を起こして救急車