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昨日


昨日のことは絶対に忘れないでおこうと思って書く。五年ぶりに推しに会ってきた。会ってきたよ〜!と声に出しながら歩きたいくらい今の私にとってはとてもとても大きな出来事だった。


手越祐也シンフォニックコンサート2024 vol.3

久しぶりの現場(現場って言い方な)が生オーケストラをバックにつけたシンフォニックコンサートだなんて贅沢な女だよ全くと思いながらクローゼットを漁り倒し綺麗めな洋服を探した前夜。急に決まった復帰戦は本当に何の実感もないまま始まった。

あのさ〜〜〜これだけはとりあえず先に言いたい。めちゃくちゃめちゃくちゃ歌が上手くなってた。けっこうシンプルに驚いちゃった。ありきたりな例えをするとダイヤモンドも磨けば更に輝くんだなって。私、彼が必死にダイヤモンドを磨いてるとき何をしてたんだろう。懐かしくてでも新しくてそんな大好きな生の歌声を耳に取り込みながら色んなことを思った。考えて反省もした。

最初オーケストラのチューニングが始まりマエストロが出てきてその流れでスッと登場した手越さん。黒燕尾がすっごく似合ってて秒でキュンとした。良い席に入れたのもあるけど五年前までに比べて物理的に距離が近くなったからもう本当に近くて。なんかその時点で五年前/五年後という区切りがしっかりとできてしまって私の中で昨日見た手越祐也は初めましての人だった。懐かしさよりもそっちが勝っちゃった。

とはいえね、変わってないんだよな。歌うときの仕草も歌い方の癖も屈託のない笑顔も全て。私は手越さんが事務所を辞めたとき「好きなアイドルがアイドルをやめた」というブログを書いた。なんとなくジャニーズ事務所から離れることはアイドルを脱することだと思ってた。でもさ〜手越祐也って男はさ〜やっぱりアイドルなんだよねえ。もう一秒でもアイドルじゃなくなる瞬間がないんだよねえ。本当に凄い。なんでそのことを忘れてたんだろう。何を持って「手越祐也はアイドルをやめた」なんて言ってたんだろう。

オーケストラをバックにしてマエストロを横にして自分のスペースもすごく狭いの。一畳ないんじゃないかってくらい狭いのにずーっと動いてんの。くるくる回ってピースしてなんかよう分からん踊りしてんの。ずーーーーっと可愛いの。手越さんに対して今まで可愛いって言葉は一億回くらい浴びせてきたけど、昨日だけでもう軽く百回は言ったな。そんで私が何よりも感心したのはね、ずっと笑顔なこと。その笑顔が作られたものじゃなくて心の底から音楽が好きでステージが好きで自分のためにその場に来ている人や共に音楽を作り上げてくれる全員が大好きで溢れ出た笑顔なこと。本当に本当に可愛かった…(噛み締め)

懐かしさよりも新しさが勝ってしまったって書いたけどその大きな理由がやっぱり会場の規模なんよね。今まで一番狭くても大規模なホールでしか会ったことがなかったから割とこじんまりした空間で彼に会えてしまったのが言い方が難しいけどけっこう堪えた。近けりゃいいって問題でもないんだよね。特に手越さんは昔から心の距離が近い人だからどんなに遠くにいてもちゃんと届いてた。それなのにもう届きすぎちゃう距離にいてさ。あ〜なんかもう悔しくて切なくて悲しくてもどかしくて。あなたが立つべきステージはこんなもんじゃないのにって。あまりに実力と釣り合ってないからすんごく悔しかった。

一瞬だけ掘り返すけど正直めちゃくちゃ仕方ない部分はあるよ。もしかしたら本当の意味の円満退社をしていたら今頃武道館とかにも立ててたかもね。私は全肯定してあげられるほど穏やかなファンではないからそこんとこシビアに受け止めてる。たださ〜もったいないよ。あんなにもアイドルなのに!あんなにも歌が上手いのに!あんなにもあんなにも音楽を愛しているのに!もったいないよ。もったいなさすぎる。本人が望んでないとしても私はどうしてもそう思った。

なんかさ、五年ぶりに会ってさ、私はただただ過去を引きずり「なんで?」を繰り返していただけの五年だったけど手越さんにとっては身も心もボロボロになりながら少し欠けてしまったダイヤモンドを磨き続けていた五年だったんだよね。私もそうなように本人はえげつない数の言葉の暴力を浴びたと思う。いっぱい味方が減って悔しい思いもして家で一人で泣いてたんだと思う。昨日の挨拶で2024年は華が開く年になるって話があったけど本当にそうなんだろうな。私以外にも久しぶりに会いにきたって人を何人も見かけた。月日の流れがそうさせたのはあるだろうけどなんかようやく新しい手越祐也が完成された感じがあったんだよね。そんな彼に自然と惹き寄せられてるのかもしれないなって。

コンサートが終わってスタンディングオベーション後の挨拶で手越さんが泣いててさ。聞くと独立してから初めてファンの前で見せた涙だったらしくて。私これはけっこう引きずると思う。私が五年かけてようやく彼に会いに行けたのと同じ月日をかけて彼はようやくファンの前で泣けたんだよ。どうしたって何回やり直せたとて五年はかかった。まだまだ過去に引っ張られてる部分はあるけど「NEWS 手越祐也」が好きだった私にはこれだけの時間が必要だった。たださ、絶対に絶対にぜえっったいに本来であれば彼が一番辛かったときに味方であるべきだったよね。大きな感情に揺さぶられて目を逸らしてたけどどう考えたって支え続けるべきだった。彼がピッカピカに磨いていた過程をすっ飛ばした私、本当に馬鹿だった。だからずっとそばで彼から離れずに手越祐也が手越祐也で居続けられる場所を守ってくれていたファンには勝手に感謝してしまう。昨日もおかえりなさいって言われた(ただいま?)

何が言いたいのか分からんくなってきちゃった。ただ本当にもう彼のことを誰も傷つけないでほしいと思った。傷ついてほしくないと思った。ステージに立ち音楽を作り上げる。手越祐也の軸になるその空間だけは何が何でも守り続けてあげたいと思った。そして何よりも絶対に絶対にずーーーーーっと幸せでいてほしい。諸々の色んなことは全部水に流すからさ、頼むから幸せでいてくれよな。手越祐也が幸せでいてくれないと私の人生が狂うまであるからな。


スタオベが終わって手越さんが捌けた後、オーケストラによるセットリストメドレーがエンディングとして演奏された。好きな人の大切な曲たちが新しく出会った仲間たちの手により奏でられるあの時間。ものすごく嬉しかった。手越祐也に出会った12歳の私よ!君の未来は(紆余曲折は逃れられないけど)思ってたよりは明るいぞ!

追記:挨拶で泣いちゃった後、お辞儀をするタイミングでささっと手で涙を拭いだところが本当に彼らしくてグッときた。あの小さくて大きな背中を心の中でぎゅーっと抱きしめた。

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