ドイツ戦略コンサルティング | わだひで

日本本社へ戦略コンサルティングサービスを提供するドイツ企業、ドイツ戦略コンサルティング…

ドイツ戦略コンサルティング | わだひで

日本本社へ戦略コンサルティングサービスを提供するドイツ企業、ドイツ戦略コンサルティングが発信する欧州経済情報の紹介。日本本社が検討すべき「一歩先の戦略テーマ」をドイツで掴み、戦略コンサルティングサービスを提供します。 https://eu-strategy.com

記事一覧

【解説】今更聞けない洋上風力。

洋上風力は世界的にも成長市場であり、雇用を多く生み出す産業です。そのため日本政府も洋上風力産業に力を入れており、多くの日本企業にとってビジネスチャンスとなりえま…

量子コンピュータの実用化は近い。ドイツ・日本は企業連合。米中が開発牽引。

量子コンピュータの実用化は、最短で2029年と近い。産業や国の安全保障へのインパクトも大きく、「量子コンピュータを制する者が次のデジタル覇権を握る」とも言われている…

10兆円企業を10社育成。EU、環境・デジタル市場へ100兆円投入。

目次 1 欧州コロナ復興基金の意義。 2 コロナ復興基金100兆円の用途、「NextGenerationEU」戦略 3 2030年までに10兆円企業を10社育成 欧州コロナ復興基金の意義。 コロナ…

【週刊】環境ビジネスNews

「環境ビジネスNews(環境政策・循環経済・水素経済・EV/e-fuel等)」を欧州から毎週お届け。弊社が有料販売する経済誌面から抜粋したニュースを紹介します。 記事の続き…

宇宙ビジネス。デジタルインフラの破壊的創造。

宇宙ビジネスが活発化している。また宇宙ビジネスの市場規模は、2016年には40兆円規模であったが、2040年に120兆円まで拡大すると米モルガン・スタンレーは予測している。…

トヨタ、「e-fuelエンジン」「水素エンジン」の両方に開発意欲。

自動車動力の将来シナリオはEVだけでない。e-fuelや水素エンジンが普及する可能性も視野に入れるべきである。トヨタは内燃エンジンで走るe-fuelエンジン・水素エンジンの両…

新興国でもEVシフト?脱内燃車は先進国だけでない。

EU・中国・米国を中心に、先進国ではEVシフトが加速している。 内燃車を製造する従来型の自動車メーカーでは、「内燃車はEVインフラが整っていない発展途上国では需要があ…

VW、アクセレレート戦略発表。世界一のモビリティブランドへ。

フォルクスワーゲンは2021年3月5日に「ACCELERATE戦略(アクセレレート戦略)」を発表した。アクセレレート戦略では、これまで続けていたモビリティプロバイダーへと変革す…

リチウムのリサイクル事業も活発化。EUはEV戦略が功奏。

EV普及と同時に、活発化するリチウム電池のリサイクル市場動向も注目すべきだ。 EV先進地域へと変貌を遂げたEUでは、リチウム等の貴金属の回収・再利用(リサイクル)義務…

ブルー水素を強化する日本。将来はグリーン水素へ。

欧州を筆頭に世界は水素社会実現へ向けて動いている。 しかし水素には、グレー水素・ブルー水素・グリーン水素の3種類がある。 2050年にはグリーン水素が世界の中心となる…

EV専業へ大転換。英高級車「ジャガー」Reimagine戦略。

「Reimagine」戦略の全体像 2021年2月、イギリスの高級自動車メーカー、ジャガー・ランドローバーは「Reimagine戦略」を発表した。2008年より同社はインド、タタグループの…

フォルクスワーゲン、ID.3好調。EV販売4倍でマーケットリーダーに。

フォルクスワーゲンは、2020年の欧州でのEV販売を前年比4倍超へ伸ばした。昨年より注目されていたBEVモデルのID.3は目標を上回る好調な販売状況である。しかし、欧州連合(…

アップルカー発売に驚きはない。Appleとパートナーになる選択も日本勢は考慮すべき。

アップルカー発売に関する報道。 Appleが2024年にアップルカーを発売を計画していると、ロイター通信が2020年12月に報じた。(パンデミックにより遅延する可能性もあるとも…

企業価値/株価を高めたシーメンスの組織戦略の事例。

シーメンスは組織戦略/体制を見直すことにより、株価を約40%向上させることに成功した。本記事では、このシーメンスの成功事例を紹介する。また成功まで繰り返した組織再…

BMW、新たな販売戦略を発表。

BMWが2021年に発表した新たな販売・マーケティング戦略を発表した。自動車のネット販売を強化し、収集したデータをマーケティングに活かす方針である。テスラとの違いは、…

オリックス、欧州再エネ企業を買収。

日本政府・企業は、グリーン成長へ向けて動き出している。オリックスもこの流れの中で、グリーン成長へ向けて動いている企業のひとつである。 欧州の再エネ企業を買収 オ…

【解説】今更聞けない洋上風力。

洋上風力は世界的にも成長市場であり、雇用を多く生み出す産業です。そのため日本政府も洋上風力産業に力を入れており、多くの日本企業にとってビジネスチャンスとなりえます。「今から洋上風力市場の状況を素早く抑えたい」という読者へ向けて、本記事でそのポイントをまとめています。

目次

1 洋上風力市場の成長度
2 洋上風力の製品傾向
3 洋上風力産業へ注力する日本政府
4 洋上風力のサプライチェーン
5

もっとみる

量子コンピュータの実用化は近い。ドイツ・日本は企業連合。米中が開発牽引。

量子コンピュータの実用化は、最短で2029年と近い。産業や国の安全保障へのインパクトも大きく、「量子コンピュータを制する者が次のデジタル覇権を握る」とも言われている。その開発競争は激化しており、米中に対抗し、ドイツや日本では企業連合で対抗する動きがみられる。

目次

1 量子コンピュータとは?
2 実用化時期は?米中が牽引する競争。
3 企業連合で実用化を推進するドイツと日本。
量子コンピュータ

もっとみる

10兆円企業を10社育成。EU、環境・デジタル市場へ100兆円投入。

目次

1 欧州コロナ復興基金の意義。
2 コロナ復興基金100兆円の用途、「NextGenerationEU」戦略
3 2030年までに10兆円企業を10社育成

欧州コロナ復興基金の意義。
コロナからの経済復興の目的で、欧州委員会は2020年にコロナ復興基金の設立を発表した。その規模は7500億ユーロ(約100兆円)である。そして2021年6月15日、とうとうEUは資金調達のための債券の第一弾

もっとみる

【週刊】環境ビジネスNews

「環境ビジネスNews(環境政策・循環経済・水素経済・EV/e-fuel等)」を欧州から毎週お届け。弊社が有料販売する経済誌面から抜粋したニュースを紹介します。

記事の続きを読む...

宇宙ビジネス。デジタルインフラの破壊的創造。

宇宙ビジネスが活発化している。また宇宙ビジネスの市場規模は、2016年には40兆円規模であったが、2040年に120兆円まで拡大すると米モルガン・スタンレーは予測している。実際、宇宙ビジネスは将来のデジタルインフラを創る鍵となる可能性が高いと考える。

目次

1 宇宙ビジネスは将来のデジタルインフラを創る。
2 通信インフラ事業をディスラプトする宇宙ビジネスとは?
3 データセンターをディスラプ

もっとみる

トヨタ、「e-fuelエンジン」「水素エンジン」の両方に開発意欲。

自動車動力の将来シナリオはEVだけでない。e-fuelや水素エンジンが普及する可能性も視野に入れるべきである。トヨタは内燃エンジンで走るe-fuelエンジン・水素エンジンの両方の開発意欲を示した。

目次

1 e-fuelに意欲を示す
2 「水素エンジン」技術開発に挑戦
3 EVだけでない将来シナリオ

e-fuelに意欲を示す
2021年4月22日、日本自動車工業会会長としてトヨタの豊田章男会

もっとみる

新興国でもEVシフト?脱内燃車は先進国だけでない。

EU・中国・米国を中心に、先進国ではEVシフトが加速している。
内燃車を製造する従来型の自動車メーカーでは、「内燃車はEVインフラが整っていない発展途上国では需要があるので、そこで販売すれば良い。」と考えている会社もある。
しかし、内燃車市場とみなしていたアフリカでは、一部の国々がEVを普及させようという動きを見せている。
今後の世界戦略を検討する上で、この動きを理解し、戦略を検討する必要があると

もっとみる

VW、アクセレレート戦略発表。世界一のモビリティブランドへ。

フォルクスワーゲンは2021年3月5日に「ACCELERATE戦略(アクセレレート戦略)」を発表した。アクセレレート戦略では、これまで続けていたモビリティプロバイダーへと変革するための取組みを加速すると共に、「世界で最も魅力ある持続可能なモビリティブランドを築く」ビジョンも打ち出されている。

目次

1 アクセレレート戦略の位置付けは?
2 アクセレレート戦略とは?
3 アクセレレート戦略の具体

もっとみる

リチウムのリサイクル事業も活発化。EUはEV戦略が功奏。

EV普及と同時に、活発化するリチウム電池のリサイクル市場動向も注目すべきだ。
EV先進地域へと変貌を遂げたEUでは、リチウム等の貴金属の回収・再利用(リサイクル)義務化を検討するなどの動きもある。
EUを中心にBASFやホンダ、アサカ理研等の企業も動いており、事業が活発化している。

目次

1 EV先進地域へと変貌したEU
2 EUがリチウムをリサイクルしたい背景
3 リチウムリサイクルへ動くB

もっとみる

ブルー水素を強化する日本。将来はグリーン水素へ。

欧州を筆頭に世界は水素社会実現へ向けて動いている。
しかし水素には、グレー水素・ブルー水素・グリーン水素の3種類がある。
2050年にはグリーン水素が世界の中心となる。日本も将来的にはグリーン水素の製造・活用が中心となるが、直近ではブルー水素を強化する方向で動いている。
本記事ではこの背景と、関連する基礎知識について説明する。

目次

1 グレー水素とは?ブルー水素とは?グリーン水素とは?
2

もっとみる

EV専業へ大転換。英高級車「ジャガー」Reimagine戦略。

「Reimagine」戦略の全体像
2021年2月、イギリスの高級自動車メーカー、ジャガー・ランドローバーは「Reimagine戦略」を発表した。2008年より同社はインド、タタグループの子会社である。

ジャガー戦略発表の原文
イギリス政府は2030年から、ガソリンとディーゼル車の新車販売を禁止する計画を明らかにしている。ジャガー・ランドローバーの今回の発表では、2030年までに全ブランドで電気

もっとみる

フォルクスワーゲン、ID.3好調。EV販売4倍でマーケットリーダーに。

フォルクスワーゲンは、2020年の欧州でのEV販売を前年比4倍超へ伸ばした。昨年より注目されていたBEVモデルのID.3は目標を上回る好調な販売状況である。しかし、欧州連合(EU)が今年より厳しくするCO2排出規制の基準値にわずかに届かなかった。

VWはEV販売を4倍超へ伸ばす
フォルクスワーゲングループはEVを強化する戦略(TOGETHER 2025+)を打ち出している。背景には今年(2021

もっとみる

アップルカー発売に驚きはない。Appleとパートナーになる選択も日本勢は考慮すべき。

アップルカー発売に関する報道。
Appleが2024年にアップルカーを発売を計画していると、ロイター通信が2020年12月に報じた。(パンデミックにより遅延する可能性もあるとも報じられた)。Appleはその計画や将来の製品についてコメントすることを拒否したが、関係者への取材では以下のことが判明した。
・バッテリーコストを根本的に削減し、航続距離を長くすることが可能なことがアップルカーの競争力。

もっとみる

企業価値/株価を高めたシーメンスの組織戦略の事例。

シーメンスは組織戦略/体制を見直すことにより、株価を約40%向上させることに成功した。本記事では、このシーメンスの成功事例を紹介する。また成功まで繰り返した組織再編の過程から、シーメンスの強さの秘訣の一端を伝えたい。

シーメンスの課題
シーメンスはコングロマリット企業であり、様々な事業を有する。例えば電力やガス会社に対してタービンやシステムを提供するエネルギー事業、工場やビルのデジタル化を推進す

もっとみる

BMW、新たな販売戦略を発表。

BMWが2021年に発表した新たな販売・マーケティング戦略を発表した。自動車のネット販売を強化し、収集したデータをマーケティングに活かす方針である。テスラとの違いは、小売パートナーと共に販売改革を進める点だと考える。さらにEV販売も強化する。

新たな販売戦略
BMWは2021年1月に新たな販売・マーケティング戦略を発表した。これが実現した場合、顧客はオンラインで自動車をカスタマイズした上で購入し

もっとみる

オリックス、欧州再エネ企業を買収。

日本政府・企業は、グリーン成長へ向けて動き出している。オリックスもこの流れの中で、グリーン成長へ向けて動いている企業のひとつである。

欧州の再エネ企業を買収
オリックスがスペインの再生可能エネルギー会社のエラワン・エナジーを買収することがBloombergによって報じられた。匿名を条件に、事情に詳しい関係者複数がBloombergへ明らかにしたとのことだ。

エラワンは、欧州を中心に北米、南米な

もっとみる