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彼と私

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同棲中の彼とのあれこれ。アラフォーカップルの日々のこと。
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#恋愛

死ぬまで腕を絡ませる

死ぬまで腕を絡ませる

 「漫画タイム? 仕事中?」

 ここ最近にしては早い時間に彼からLINEがきた。あぁ飲みたいのかなぁと思って「何にもしてない中」と送ると「軽く飲み行かない?」ときた。ほぉらやっぱり。同棲して2年もすれば彼の言動はお見通しだ。

 すぐさま着替えて家を後にした。この日の装いは我ながらプチプラの極み。GAPのあみあみニット、ユニクロのレースがかわいいキャミソール、数年前に買ったユニクロの白デニムスカ

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うん、まだ大丈夫。

うん、まだ大丈夫。

 最近彼は仕事が忙しいようで、今朝もいつもよりも1時間早く家を出た。本来なら私も一緒に起きて見送りたいけど、あいにく朝は弱く改善の見込みはない。彼の「いってきまーす」に「いってらっしゃーい、気をつけてねぇ!」とベッドから返すので精一杯だ。

 朝は早く、夜は遅い。今日も彼にしては遅かった。よほど疲れたようで「ただいま」の声には覇気がなかった。

「遅かったね、疲れたでしょ?忙しかったの?」

「う

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リベンジは来春に

リベンジは来春に

 先週桜は見頃を迎え、日本は花見モードになった。しかし、私は見られなかった。タイミング悪く彼と大喧嘩した後だったからだ。

 世の中は花見に賑わい浮かれ、街中には幸せそうな家族、カップルで溢れているのに私はドヨンとしていた。なんでこうタイミングが悪いのかと自分と不機嫌な彼を恨んだ。

 私たちにしては珍しく短いスパンで喧嘩を繰り返した。仲直りしたと思ったらまた揉め、少し別れの危機を感じた。しかし、

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多分これが彼と円満の秘訣

多分これが彼と円満の秘訣

 うちの彼は穏やかな性格で平和主義。そのおかげで仲良くやっているが、他にもいろいろと工夫したり、無意識でやっていることが円満につながっている。

これとか↓

 パートナーと仲良くするには、ある程度は相手を思って行動することが大切だと思う。それは些細なことで十分だ。

 先月のホワイトデーは、たまたま会社帰りの彼と外で待ち合わせた。この日がホワイトデーであるとすっかり忘れていた私。待ち合わせの日高

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魔法の餃子とポテチ

魔法の餃子とポテチ

「日高屋で餃子買ってきたけど食う?」

彼が口火を切った。

ただ言ったのではない。口火を切ったのだ。この一言は、その時の私たちにとって大きな意味があった。

その2日前、久々に大喧嘩をした。たまにする喧嘩とは比べようもないほどのもので、翌日仲直りしようと思ったが、彼は憂さ晴らしで親友と飲みに行き、仲直りする時間がなかった。しかし、彼が偉いのはどんなに気まずくてもちゃんと「飲みに行ってくる」とLI

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彼がもっと優しくなる魔法の言葉

彼がもっと優しくなる魔法の言葉

以前書いたが、私は基本ふざけていて、厄介な女だ。

彼の前では歌って踊って、ストレスが溜まった状態で酔うと彼にあたり(最近はなくなった)、ケンカしたら倍返しならぬ百倍返し。機嫌が良いときはいきなし彼に「〇〇のマネして!」と言う。良く言えば陽気、悪く言えば面倒か頭がおかしい人だ。ちなみに全て家の中での振る舞い。外ではしていない。

そんな私を、彼は微笑ましく(多少呆れているとも思うが)見守ってくれる

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ひだまりの優しさ

ひだまりの優しさ

ライターって孤独。

もう慣れたけど、ライターはひとりの時間がほとんど。インタビューもあるけど、基本は誰とも話さずに黙々と書く。締め切り前に必死で書いているときは孤独を感じやすい。あー私ひとりで何してるの、なんでこんなに書いてるのって。

うまい言い回しや納得した言葉が出てこないときは苦しい。手が止まる。でも、締め切りは刻一刻と迫っている。締め切りに追われる恐怖で心細くなる。

ひどいときは、本当

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愛すべき不格好なピーマン

愛すべき不格好なピーマン

子どもの頃嫌いだった食べ物は納豆とセロリ、ピーマン。

納豆は、彼と付き合い始めてやっと食べられるようになった。理由は彼が作る納豆オムレツ。最初作ってもらったときは「…うえぇ、本当においしいの?」と内心思ったが、食べたらびっくり。熱を通すとネバネバがなくなって味がまろやかになる。これを機に、納豆が以前よりは食べられるようになった。好き好んでは食べないけど。

セロリを食べられるようになったきっかけ

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【エッセイ】運命の人と出会うのは自分次第

【エッセイ】運命の人と出会うのは自分次第

YouTubeのおすすめに「これを見れば運命の人と必ず出会える」という動画が出てきた。今のところ必要ないのでスルーしたが、かつての私なら間違いなく見ていただろう。

いつになったら運命の人と出会えるの?
というか、そもそも運命の人はいるの?

といつも悶々としていたっけ。

今の彼は運命の人だ。
しかし、以前思い描いていた運命の人とは違う。

かつて私が思い描いていた運命の人は「私の望みを訴えな

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【エッセイ】世界で二人目のあなた

【エッセイ】世界で二人目のあなた

先週、はらわたが煮えくり返ることが起こった。

契約先の一社から、1カ月を切っているのに今月中で契約解除をしたいと連絡がきた。

そこは知り合いから紹介されたところで数年お世話になっていたが、ここ数年は工数は増えるは無茶振りされるはでイラっとしたけど、紹介された手前、文句を言わずにちゃんと仕事をこなしてきた。

なのに、社員が復帰するからなんとかで、突然の契約解除。契約書もあるのにだ。

通常1カ

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【エッセイ】ニキビまで愛してくれる男

【エッセイ】ニキビまで愛してくれる男

うちの彼はザ昭和の男。

穏やかで優しいけど引っ張ってくれるし、女性には払わせない。そしてお酒が大好き。麻雀や競馬も嗜む。SNSを一切やっていない。

そして「愛してる」とか「好き」とか言わない。
態度でわかるだろ?的な人だ。

行動で示してくれるから言葉で言われなくても大切にされているとわかるけど、やっぱり女性は言葉で愛を伝えてほしい。そういう生き物だ。

だから、たまぁに彼にギャグっぽく聞いて

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【エッセイ】彼と仲良くしたいならイタリア人になれ

【エッセイ】彼と仲良くしたいならイタリア人になれ

私と彼氏は仲が良い。
彼は温厚な性格でめったに怒らない。それが仲良くいられる一番の理由だと思うが、それ以外の理由は何だろうと考えた。

まず、お互い小言を言わない。

あ、ちょっと嘘。私は家事のことで言ってしまう。でも、夫婦間でよくある「許せない家事の不満」とか「生活の価値観に対するズレ」とかはない。人間完璧じゃないから、合わないことがあっても大目に見る。

それに、ふたりともマイペースな性格かつ

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【エッセイ】彼氏に料理を作ってもらう方法

【エッセイ】彼氏に料理を作ってもらう方法

土日の昼食といえば彼の料理だ。ここ数週間、いや数ヶ月を振り返ってみて、私が土日の昼食を作った記憶がない。

彼が作る料理はザ•男料理。あるものでパパッと作る。味の好みが似ていることに加え、彼は味付けのセンスが良い。量もボリューミーで、毎回舌も腹も満足している。

ラーメンは必ず具をたっぷりとのせてくれる。これはデブ防止の意味もある。ついつい麺を大盛りにしたくなるが、具材がたくさんあれば腹も満たされ

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【エッセイ】やっぱりこれよ。

【エッセイ】やっぱりこれよ。

今日は彼の帰りが遅い。

ここ最近仕事が忙しいとは聞いているが、それにしても今日は遅い。どんなに遅くたって20時に帰ってくるのに、20時半を過ぎても帰ってこない。

いつもなら、元気よく「ただいま〜」と帰ってきて、すぐさま近くのスーパーで買ってきたお酒を冷蔵庫に入れて、リビングに颯爽と登場してソファに直行、そして一服。その場でスーツを脱ぎ、部屋着に着替えたらソファにドサっと座り込む。

落ち着いた

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