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高熱の日の夢みたいな
なにかひとつ手に入れるたび
なにかひとつ失うような感覚
当たり前はもう帰らなくて
失った日々の煌めきにまだ目を細めている
長い時間目を開けていることに疲れて
瞼だけをただ閉じたい時
痛みに似た温もりが伝わって
重みが頭の中に集まる感じがする
わたしはそれを眠気だと信じて
眠りについたりもする
自然と明日がまた来るのを待っている
何も変われなかったつもりでいて
身体の中のほとんどはもう昨日とは違
照らす、音楽とあなたと
ピントが合わないままのステージ
白とオレンジが照らしだした
突き上げた拳が揺れた空気と
鼓膜に刺さる伸ばしたコード
聴きなれたイントロでも
馬鹿みたいに溢れた
半分隠した顔でも
あなたの目にはどう映るだろう
そこから見える景色は一体
すこしでも長く歌っていて
すこしでも長く鳴らしていて
わたしここにいて真っ暗闇も
突き刺すストロボ響いた心臓
すこしでも長く歌っていて
すこしでも長く鳴らしていて