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照らす、音楽とあなたと



ピントが合わないままのステージ
白とオレンジが照らしだした
突き上げた拳が揺れた空気と
鼓膜に刺さる伸ばしたコード
聴きなれたイントロでも
馬鹿みたいに溢れた
半分隠した顔でも
あなたの目にはどう映るだろう

そこから見える景色は一体

すこしでも長く歌っていて
すこしでも長く鳴らしていて
わたしここにいて真っ暗闇も
突き刺すストロボ響いた心臓
すこしでも長く歌っていて
すこしでも長く鳴らしていて
わたしここにいて真っ暗闇も
目を閉じたまま歩けるように

止まない耳鳴り揺られる終電車
もう二度と戻ることの無い日々
忘れないように忘れられないように
今度はわたしがこの場所から

この瞬間を


過ぎた日々になにかが叶うなら
もう一度聴かせてなんて言わない
ただあの日のわたしへ音楽はずっと
そばにあったと

すこしでも長く歌っていて
すこしでも長く鳴らしていて
わたしここにいて真っ暗闇も
切り裂いて照らしていて
すこしでも長くすこしでも長く
すこしでも長く小さな勇気を
明日のわたしにも渡せるように
歌っていて


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