スーパーヒーロー

よく分からないかもしれないけれど、
これはわたしから見たあなたの話

昔から、これはつまり出会って物心ついた頃から
本当にずっとある感覚で上手く言葉にできない

強いて言うならあなたはいつも同じ色をしている
テレビや漫画の中のヒーローはみんな
太陽みたいな色をしていてそれがとてもあなたに似ている
つまりあなたも太陽の色でわたしの目には同じに見える
わかり易くあなたに命を救われたことはないし
困っているとき真っ先に助けてくれたなんて記憶もない
顔や言葉や仕草のどれか似ていた訳でもないけど
わたしの目に映るあなたはいつも太陽の色


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わたしは絵を描くのが好きでよくあなたを描いたけど
どれもうまく書けなかった、どうしてだろうね

あなたがわたしのヒーローか、と思う
しっくりは来ないけれどでも多分そうで
好きとか嫌いとか恋とか愛とか友情とか縁とかなんとか
そんな言葉に閉じ込めたくない
ほんとうに大切に思っていて
誰にも負けない自信があるし
でもあなたの一番にわたしはならない

ヒーローは手を差し伸べて
背中に傷を負いながら
目の前のわたしに笑ってくれる

もう残り香さえ消えてしまって
遠く手を伸ばしても届かない場所
わたしもあなたも生きていて
きっと思い出されることはない
わたしはいまでも思い出して
新しく買った漫画の中にあなたと同じ色を見て笑う

もうじきにあなたの中からわたしは消える
わたしの中からあなたも早くいなくなってね
できるだけ痛まないようにしずかにしずかに
太陽の中あなたをまた見つけないように

ぬくもりは消えた
残るのは痛いくらいの眩しさだけ