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【ショートショート】

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#ショートショート

「EoP《Egg of Private Eye》」愛夢ラノベP|【ライトノベル】【ミステリー】

「EoP《Egg of Private Eye》」愛夢ラノベP|【ライトノベル】【ミステリー】

「EoP《Egg of Private Eye》」
愛夢ラノベP

【本文】第0部 プロローグ

「どうした、緊急事態か?」

「僕にトラブルはないのだよ」

 ワトソンはホームズの質問に答えながら、ブラックコーヒーを嗜む。ちなみに、彼女は僕と呼称しているが、実際はボーイッシュな女性である。
 そんなボクっ子のワトソンは、コーヒーの苦みと砂糖の甘味を舌で堪能しながら、伝説の名探偵ホームズを不思議そ

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⭕『ガールズ・エアフレイト』第零部・愛夢ラノベP

⭕『ガールズ・エアフレイト』第零部・愛夢ラノベP

『ガールズ・エアフレイト』
愛夢ラノベP

第零部 ガールズ・エアフレイト ――令和40年7月19日の午後3時。
 ――静岡県駿河湾、上空1万メートル。天候は曇り。

 大空を舞台に始まるドラマ。
 波模様に見入る。空模様にも魅入る。空の青、海の蒼、目に入る情景はブルーなパノラマ。
 目を引く入道雲、尾を引く飛行機雲。群を抜く戦闘機能で、空というキャンバスに雲の白線を引く。もっとも、過ぎ去る場景に

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『ノアズアークのダークヒーロー』愛夢ラノベP|【短編小説/ライトノベル】【SFファンタジー/ディストピア作品】

『ノアズアークのダークヒーロー』愛夢ラノベP|【短編小説/ライトノベル】【SFファンタジー/ディストピア作品】

第0部 ノアズアークのダークヒーロー『皆さん、午前6時です。疑似太陽が点灯しました。今日も新しい朝を生きましょう』

 電子音声のアナウンスとともに、ドーム状の天井に真っ白な光が煌々と輝く。疑似太陽の背後には、分厚い氷と真っ暗な海水が見える。
 ――西暦3035年9月、おそらく太平洋の水深3千メートル地点。
 ――船の先端にある富裕層《マンハッタン》。
 偽物の日光に照らされた街には、輝かしい未来

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『リアバース《新感覚のXR型VRRPG(体験版)》』|第0部 プロローグ|愛夢ラノベP【短編小説/ライトノベル】

『リアバース《新感覚のXR型VRRPG(体験版)》』|第0部 プロローグ|愛夢ラノベP【短編小説/ライトノベル】

第零部 プロローグ それは楽しい体験となるはずだった――リアバースでの悪夢が起きるまでは。

『初期メモリの削除完了。再起動を開始。プレイヤーのセンスデータを同期。勇者よ、目覚めなさい』

 女性みたいな独特の電子音で起き、真っ白な部屋は謎が多い。目が覚めたのに、まだ体は重い。頭の中は真っ白で、視界に入る白も濃い。

「あなたは誰? 誘拐なら犯罪行為だ」

『落ち着いて、私はボア(BOR)と呼ばれ

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💤『スリーパーズ・ハイ』|第0部 インソムニアはサンタの夢を見る|愛夢ラノベP【短編小説/ライトノベル】

💤『スリーパーズ・ハイ』|第0部 インソムニアはサンタの夢を見る|愛夢ラノベP【短編小説/ライトノベル】

第0部 インソムニアはサンタの夢を見る なんか右腕が重い……そう思い、夜中に目が覚める。だが、サンタクロースに腕枕をしていたから、まだ夢の中だと間違える。
 こんな始まりは、ライトノベルでも考えられない。でも、事実は小説より奇なり。いきなり腕が痛い。
 俺のベッドでは、サンタコスをした少女がスヤスヤ寝息を立てていた。軽い長髪に反して、頭はスイカばりに重い。そのため、右腕はピリピリ痺れる。

「……

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『ガイスト《ペルメア諜報特務庁の電脳スパイ》』|愛夢ラノベP【スパイもの】【ファンタジー】【短編小説】

『ガイスト《ペルメア諜報特務庁の電脳スパイ》』|愛夢ラノベP【スパイもの】【ファンタジー】【短編小説】

第零部 第二次ペルメア戦争 火が走る。兵も走る。おまけに体に痛みも走る。
 ――バン! 乾いた銃声が自宅に響く。
 そのたった一発の鉛弾に父の命が奪われる。鮮血の赤、硝煙の白、鉄砲の黒。凄惨な場景に目が奪われる。

「お父さん!」と声が口から飛び出す。

 薔薇の花弁のようにバラバラと血が飛び散る。敵兵の罵声も飛び交う。それでも、意識だけは飛ばない。
 自宅は紅い血の海。街は赤い火の海。生き残るの

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『シェアハウスに美女が四人……何も起きないわけもなく』第0部&第1章|愛夢ラノベP

『シェアハウスに美女が四人……何も起きないわけもなく』第0部&第1章|愛夢ラノベP

第零部 エピローグ ――俺の人生にラブコメの四文字はない。
 ――4月下旬、時刻は不明。もちろん、場所も不明。
 今、俺は椅子に拘束されている。身動きが取れない。当然、声も出せない。
 椅子の周囲には四人の美女が武器を持って立っている。俺を取り合っているが、全くもって嬉しくない。

「あら、シュガーも目が覚めたのデスね」とシニーが俺の首に鎌を掛ける。

 シニー――身長百四十三センチ、推定Aカップ

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⭕「Vが消えた日《俺がバ美肉になっちゃったワケ》」愛夢ラノベP

⭕「Vが消えた日《俺がバ美肉になっちゃったワケ》」愛夢ラノベP

「Vが消えた日」
愛夢ラノベP

第零部 チャンネル登録 醒めない夢はない。だが、夢を見なければ、人生は輝かない。だから、人は夢を見続ける――現実から逃れるために。

 Vチューバーは、準備中だ。
 やがてスリー・ツー・ワンで、スマホから鳴り出すミュージック。
 放送が始まる。
 音楽が鳴る。
 胸が高鳴る。
 夢が膨らむ。
 期待が高まる。
 画面には水星マキュの他に、凸してくれた人や話している

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🎨『青春をリペイント《カラフルで無彩色なアヴァンチュール》』愛夢ラノベP|第17回小学館ライトノベル大賞(1次通過)、第19回MF文庫新人賞第4期(1次通過)|【芸術小説】【タイムリープ】【ラブコメ】【部活もの】

🎨『青春をリペイント《カラフルで無彩色なアヴァンチュール》』愛夢ラノベP|第17回小学館ライトノベル大賞(1次通過)、第19回MF文庫新人賞第4期(1次通過)|【芸術小説】【タイムリープ】【ラブコメ】【部活もの】

第零部 プロローグ ――俺の初恋は、ほろ苦いピンクだった――

 ――令和元年4月8日の午後4時。
 ――私立時ヶ丘クロノス学園の4階。
 今いる場所は屋上への階段、俺が登る大人への階段、実しやかに囁かれる本当の怪談。
 学校の七不思議で、屋上は自殺の名所として人口に膾炙する。俺は眼下に桜を眺めながら、屋上へと続く階段を歩む。イジメから逃れるため、自殺を決意する。
 内向的な俺は心を叫べない。
 

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🟡新訳聖女《ダメダ女神の異世界救済》|第零部 異世界転生|愛夢ラノベP|第19回MF文庫Jライトノベル新人賞第3期予備審査(2次落選晒し)

🟡新訳聖女《ダメダ女神の異世界救済》|第零部 異世界転生|愛夢ラノベP|第19回MF文庫Jライトノベル新人賞第3期予備審査(2次落選晒し)

第零部 異世界転生

「また転生者が来たみたい……有能な人間を担当したいわ」

 ――時間は不明。
 ――異界統制局の転生者応対室。
 時空の狭間に作られた空間で、今日も転生者を向かい入れる。
 私は真っ赤な椅子に座る。椅子のクッションは柔らかく、私を包む。そんな椅子は、時計の羅針盤のような床の端で浮かぶ。転生者応対室から数本の黄金の回廊が放物線状に広がる。
 空に浮かぶ水泡には、無数の異世界が映

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『聖女再臨《千年後の聖女教会に冒涜されたので、ザマァァァな復讐を果たす》』|愛夢ラノベP|【#創作大賞2023】【#ファンタジー小説部門】

『聖女再臨《千年後の聖女教会に冒涜されたので、ザマァァァな復讐を果たす》』|愛夢ラノベP|【#創作大賞2023】【#ファンタジー小説部門】

『聖女再臨《千年後の聖女教会に冒涜されたので、ザマァァァな復讐を果たす》』
愛夢ラノベP

【あらすじ】(285文字)

第零部 サタン封印作戦
第一節 聖女福音《黙示録》 ――『アポカリプス 千年聖都説』――

第零部 サタン封印作戦
第二節 千年前の最終決戦 ――上空1万メートルに浮かぶ聖都、今夜は聖夜。
 雲海の白、夜空の紺、月光の黄色、眼下に広がる蒼海の青。後ろに築かれた城塞はレンガ造りの

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『風華雪月のオーパーツハント』第一章 オーパーツ過去探索|愛夢ラノベP

『風華雪月のオーパーツハント』第一章 オーパーツ過去探索|愛夢ラノベP

第一部 ムーサの秘宝
第一章 オーパーツ過去探索

 幼顔のロリ少女が手を振って私を見送っている――十六歳の月輪だ。闇夜を照らす月光のような黄色い長髪が風で乱れている。
 飛行挺ハルピュイアイのハッチを開けると猛烈な風が吹き込む。吹き飛ばされないように取っ手を握りしめる。コックピットから顔を出して、目的地を伺う。
 眼下には荒廃した建物が点在する――その名は網走監獄。火山灰と分厚い雲に覆われた空が

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🌏『陰キャが世界を救う《惑星査定官ルミアは不要な地球を滅ぼしたい》』第0部 プロローグ|愛夢ラノベP|第19回MF文庫Jライトノベル新人賞・第二期予備審査(2次落選)

🌏『陰キャが世界を救う《惑星査定官ルミアは不要な地球を滅ぼしたい》』第0部 プロローグ|愛夢ラノベP|第19回MF文庫Jライトノベル新人賞・第二期予備審査(2次落選)

第零部 それでも明日は…… 本作品は、平成22年に行われた惑星査定を参考に作られたフィクションです。
 惑星査定官を除き、登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

 人生が映画なら、続編は決して存在しない。だから、後悔を残すべきではない。願った夢は絶対に叶えるべきだ。
 ――運命の平成22年7月31日。
 ――時刻は午後11時、地球滅亡の1時間前。それは天国へのカウ

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