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歴史考察

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歴史について考察した記事をまとめています。
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2022年7月の記事一覧

パラレルな世界とキャリアとジャイアン

パラレルな世界とキャリアとジャイアン

parallel(パラレル)とは、平行、交わらない直線。
二つの事柄が交わることなく存在すること。

…「パラレル○○」と言えば、
読者の皆様は、どんな言葉を思い浮かべますか?

色々あるとは思いますが、
本記事では主に二つの
「パラレル○○」に絞って考えてみました。

≪パラレルワールド≫

「パラレルワールド」とは、
よく「SF」や『世にも奇妙な物語』などで
見られるような世界設定のひとつです

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南米のヴェネツィア、並び立つ大統領

南米のヴェネツィア、並び立つ大統領

ヴェネツィアと言えば「アドリア海の女王」。
ゴンドラが行き交う優雅なイタリアの観光都市↓

このヴェネツィアの名前にちなんだ国が、
南米、南アメリカ大陸にありますよね。

「…えっ? ないですよ?」

あります。よく国名を思い浮かべてもらえれば。

「ヴェネツィア…。ヴェネ…。やはり、ないですよ」

ヴェネ、だからわかりづらいのかな。
ほら、ベネ、がつく国があるじゃありませんか。

「…! もしか

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アドリア海の女王が衰亡するとき

アドリア海の女王が衰亡するとき

ヴェネツィア。ヴェニス(ベニス)。
イタリアの都市です。

「水の都」として世界中に知られ、
優雅にゴンドラが行き交う、歴史ある観光都市!

古くはシェークスピアの『ヴェニスの商人』、
最近では『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』
など、数々の小説や映画の舞台にもなり、
漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』
(こち亀)の46巻、
「ゴンドラのうた」でも舞台になっています。

本記事では、この街の歴

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コダックとキタムラ ~成功体験と時代の波~

コダックとキタムラ ~成功体験と時代の波~

2012年、コダック社が倒産しました。
カメラ市場、フィルム市場で圧倒的な力を
持っていた大企業の倒産。

2017年にはカメラのキタムラが
129店舗を閉鎖すると発表しました。
2018年には上場廃止、
CCCの完全子会社となります。

そんな思いを抱かせたのが2010年代です。
この二つの会社だけでなく、
「街の写真屋さん」も続々と閉店しました。
なぜ、こんなに落ち込んでいったのか?

その理

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「カルテ・ド・ビジット」と「あとは当社がやります」

「カルテ・ド・ビジット」と「あとは当社がやります」

古代より、偉い人は自分の「顔」を残すために、
お抱えの宮廷画家などに自分の顔を描かせました。

肖像画、と呼ばれるものです。

ただ、人間が人間を描くのですから
そこには恣意的なものも入ります。
ましてや、絶対的な権力を持った人から
「わかってるよね?」「美化して描け!」
と言われれば、逆らうことなどできません。
宮廷画家も、命が惜しいので…。

有名なところでは、
中国の王朝、明の創始者、朱元璋

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写真と発信、現像と想像

写真と発信、現像と想像

写真の歴史と発信の歴史とを、合わせて考える。
これが本記事のテーマです。

この世の中の「風景」「事物」などを
平面に写して、残す! 残したい!

そういう欲求は
人類が進化しつつある太古の昔から
すでに生まれていました。

フランスのラスコーや
スペインのアルタミラという洞窟では、
クロマニョン人が描いた「壁画」が残されています。
人や犬や牛、猪や鹿などが生き生きと描かれており、
この洞窟壁画に

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今度は「地域」にモデルを援用!

今度は「地域」にモデルを援用!

『ジッグラト・スペアリブ』モデルという
立ち位置の確認用のモデルを提案し、投稿しました↓

最初は、「会社・仕事」にあてはめてみた↓

次に、「家庭(環境)」にあてはめてみた↓

人間の組み合わせというのは無限で、
かつ移り変わっていくものですから、
自身がどのような環境にあるのか、
立ち位置はどのようなものなのかを
メタ的に客観的に把握しておくことは
とても大事だと思うのです。

というわけで今

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ハイパーインフレ、その時あなたは

ハイパーインフレ、その時あなたは

ジンバブエは、アフリカの国の一つです。
海のない内陸国で、首都はハラレ。
1980年に生まれた、比較的新しい国です。
観光地としては、ザンビアとの国境にある
世界遺産「ヴィクトリアの滝」などが有名です。

位置的には南アフリカ共和国の北東のあたり。
東にモザンビークやマダガスカル、
西にボツワナ、北にザンビア、
そのあたり(ざっくり言えばアフリカ大陸の南)。

日本とは遠く離れた、なじみの薄い国…

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渋沢栄一の孫

渋沢栄一の孫

新一万円札の顔となる、渋沢栄一。
大河ドラマ『青天を衝け』でも主人公として
取り上げられ、脚光を浴びていますよね。

この栄一の孫が、渋沢敬三という人です。
しぶさわけいぞう。1896~1963年。

調べてみるとなかなかに、この敬三さんも
凄い人でしたので、本記事で紹介します。

彼のキャリアを紹介される時には、
よくこのように紹介されます。
祖父が「日本の資本主義の父」渋沢栄一です。
当然の如

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古き良き時代、新しき良き時代

古き良き時代、新しき良き時代

岩明均(いわあきひとし)さんの名作漫画の一つに
『雪の峠・剣の舞』という短編があります。
本記事では、この漫画のご紹介を。

岩明均さんと言えば、何と言っても『寄生獣』。
他にも『七夕の国』『ヒストリエ』など
長編漫画の名作で名高いのですが、

短編漫画の斬れ味も、すごい。
まさに『寄生獣』に出てくるミギーが硬化して
「シュパッ」と斬るような感じ
(未読の方に難しい例えですみません)。

『雪の峠

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東西、行きつ戻りつ、日本史

東西、行きつ戻りつ、日本史

政治の中心地の変遷は、日本史の変遷。

古代、大陸から様々な文化が流入し、
うまくアレンジして役立ててきました。
大陸に一番近い「九州」こそ、その中心地。
「邪馬台国」は九州にあった説が有力。

そのうち、大和盆地(奈良盆地)を中心に、
国家が形成されてきました。
ヤマト王権とも言われる、
大王を中心とする国の形が整ってきて、
徐々に天皇・朝廷が政治を行うようになる。
今でいう京都・大阪・神戸など

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プロットとストーリーの地歴、江戸~東京

プロットとストーリーの地歴、江戸~東京

人間は、自由に行動する生き物です。
ゆえに、その人間が行動した結果の
地理と歴史というものは、予測しづらいもの。

ですが、ある程度の「ことわり」「理由」と
いうものもあります。
ゆえに、ある程度、予測できるものも、ある。

本記事は、そのあたりの話です。

物語におけるプロット、というものは
いわば因果関係、理詰めの設計図です。
〇〇だから、◆◆になった。
「だから」でつなぎます。

一方、物語

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『駆込み訴え』風、超訳「未来人材ビジョン」

『駆込み訴え』風、超訳「未来人材ビジョン」

申し上げます。申し上げます。旦那さま。
この国は、酷い。このままではうまくいかねえ。

はい、はい。落ちついて申し上げます。

≪1.問題意識≫

いまやデジタル技術は、外せねえ。
脱炭素も、一気に世界的潮流だ。
AIやロボットの影響で、
この国は働く市場が両極端になっている…。

将来なんて誰にもわからねえ。
もう一度、スキルを身につけたりして、
AIやロボットと共にやっていかなきゃいけねえ。

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とあるラーメン屋の奇跡と軌跡

とあるラーメン屋の奇跡と軌跡

私が東京の都市部に住んでいた頃のお話です。

ある時、北区の東十条駅付近に行きました。
繁華街らしい繁華街はなく、
東京の中では落ち着いた感じのエリア。

北に行けば「赤羽」、南に行けば「王子」、
もっと北に行けば埼玉県の「川口」、
もっと南に行けば「秋葉原」、
南西に足を延ばせば「池袋」。
位置関係は、そんな感じの街。

その東十条駅の近くに、
とあるラーメン屋さんがオープンしていた。

…テナ

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