高井浩章 雑文帳

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「勉強のやり方」を知らない子どもたちに 『東大式節約勉強法』

私事で恐縮だが、著者の布施川天馬さんと私は、年は二回り以上離れているものの、境遇が少し似ている。

家庭が貧しく、塾や予備校に通うお金もなく、かといって自宅で学習する習慣もなく、働きながら大学受験に臨み、地理的・金銭的な制約で「地元の国立大学」に入った。

私は現役で名古屋大学、布施川さんは一浪で東大と「着地」は違っているが、似たようなコースだ。

『東大式節約勉強法』扶桑社 布施川天馬/著

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タペストリーのような大風呂敷 『三体2 黒暗森林』

翻訳モノには、独特のマゾヒズム的な楽しみ方がある。

もう「新刊」は出ている。
でも、読めない。
ギリギリ行ける英語でも大作は躊躇する。
原書を読んだ人たちから「傑作」といった評が耳に入ってくる。
ジリジリしながら、訳を待つ生殺しに耐える日々。

『三体』3部作にそんな思いを抱く方は多かろう。

『三体II 黒暗森林』早川書房
劉慈欣/著 大森望、立原透耶、上原かおり、泊功/翻訳

私もこれほど「

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うれしくてバンザイ!
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下町動物園は、やっぱりカオス

下町がカオスな緑の楽園なのは皆さん、もうご存知の通りである。

オアシスは、動物の憩いの場でもある。
錦糸町、押上あたりを散策する下町写真集シリーズ第3弾は動物園。
第1弾の昭和な街並みはこちら。

お供はこの子です。今回はほとんど単焦点の方で撮りました。

では、ゆるりと。

タヌキのご用心

皇居まで地下鉄で20分というロケーションなのに、下町にはたくさんタヌキがいる。

日本全国津々浦々にい

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Wikipediaの寄付圧を「タダ」でかわした小さな奇跡の連携プレー

みなさん、きょうもWikipedia、使ってますか?
私は「本業では使わないが、noteでは使いまくる」派です。
そうすると、出ますよね、最近、また、アレが。

これ。
鋼の意思で無視してスクロールダウンすると。

スクロール先に、

「スクロールせずにご覧ください。」

って、「貴様を見てるぞ」という威圧感。
もうね、21世紀の日本は自宅PCのスクロールまで筒抜けな監視社会なワケですよ。

「う

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下町は、ちょっとカオスな緑のオアシス

最近よく、錦糸町から押上、曳舟あたりをカメラ片手にお散歩している。

お楽しみのひとつは、「小さな緑」をみつけることだ。

公園や並木などの「パブリックな緑」ではなく、個人宅やお店の前に並ぶ鉢植えなどの「プライベートな緑」が味わい深い。
「街歩きwith一眼レフ」シリーズ第2弾は、ちょっとカオスな下町の緑をご紹介します。第1弾はこちら。

お供はいつものこの子、Nikon D3300です。

醍醐

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Many Many Thanks !!
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「すべての男」が読むべき傑作 『ザリガニの鳴くところ』

「2019年アメリカで一番売れた本」
「全米500万部突破」

そんなパワーワードが踊る帯には強力な布陣で、

「とにかく、黙って、読め」

と言わんばかりの推薦の言葉が並ぶ。

『ザリガニの鳴くところ』早川書房
ディーリア・オーエンズ/著 友廣純/翻訳

この上に私が贅言を重ねても意味がなさそうなので、個人的な体験を少々ご紹介する。

私が本書を購入したのは、文学YouTuberのベルさんのこの

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うれしくてバンザイ!
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タイムマシンで「昭和」に帰省した夏

今年は諸事情で名古屋に帰省するのはやめた。
代わりに、近所を散歩して、写真をたくさん撮った。

なぜ「代わり」かと言うと、今住んでいる町の雰囲気が名古屋の生まれ育った町に似ているのだ。
私が生まれ育った時代、昭和で時が止まったような風景があちこちに残っている、と言ったほうが正確かもしれない。

錦糸町の北寄りから、押上、業平、京島、曳舟あたりで見つけた「昭和の缶詰」を共有します。
相棒はこのnot

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ありがとうすぎます!!
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自分と世界を豊かにする3つの武器 高校生に贈る経済と投資の本当の話

(最後にちょっとサプライズを追記しました)
8月22日、大阪国際大和田高等学校の「ココロの学校」という企画で、高校3年生の皆さんに1時間ほどお話をする機会があった。
諸事情に鑑み、残念ながらzoomを使ったリモート講演となった。
大和田高校は中高一貫のこんな学校です。

タイトルはzoomのキャプチャ。
ありがちな「蔵書背負いオジサン」だが、よく見ると並んでいるのはほとんどマンガだ。この角度は濃度

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知ってるつもりで知らなかった『ブルボン』の物語

先日、近所のコンビニでこんなものを発見した。

何この、昭和おじさんホイホイ。
速攻で買って帰った。

小さい頃から、けっこう大きくなるまで、『ブルボン』のお菓子はアホみたいに食べた。母ちゃんが買い置きしてくれることが多かったからだ。

「久々に食べちゃうかー」と楽しくなったついで、『ブルボン』について調べてみた。
今、朝飯かわりにアレコレ食べながら、写真撮りつつ、書いています。

まず、『ブルボ

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ありがとうすぎます!!
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愚行と矜持を描き切った叙事詩 宮崎駿『風の谷のナウシカ』

自然の前で人間の力など小さなものだ。

新型コロナウイルスに翻弄される日々は、我々にこの陳腐な言い回しを再認識させる。
一方でその小さな存在が気候変動を引き起こし、人類は自然と調和したあり方を模索しつつある。

我々は危機を前に賢明な選択ができるのか。

この一大テーマを念頭に最近、宮崎駿の『風の谷のナウシカ』を精読した。

映画とはまったく別の作品

マンガ版『風の谷のナウシカ』は、中断を挟みつ

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わーい!わーい!
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