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非定型者の早期死亡について
ASD者の平均寿命が定型者に比べて18年ほど低いことを示した、著名なカロリンスカ研究所の論文。スウェーデンの研究です。
他の先行研究も合わせると、ASD/ADHDの場合幼少期の事故死が多いことも引き下げ要因となっていると思われます。ただ、自死を含むあらゆる死因のオッズ比が高く、文字通り非定型者は命をすり減らしていきているとの印象を拭えないコホート研究です。
これを僕らは拱手傍観するほかないのか、
患者からみた緑内障治療・線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)その5【チューブシャント術編】
最終手段の提案8月終わりの日。7月中旬から本格化した僕の緑内障手術は終わりが見えません。7月末はレクトミー後なんとか退院していましたが、8月末は病室で迎えることになり、気分は暗澹としていました。家では妻が子供ふたりのワンオペと仕事を必死にこなしています。なんとかしたいものの、この高眼圧・パラセンのループから抜け出せなければ退院もできません。
夕方の診察。担当医のI先生から、予想していなかった提案が
患者からみた緑内障治療・線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)その4【ブレブ再建ではなく2度目のロトミー編】
ブレブ再建目的の入院
トラベクレクトミーから1か月。僕のうわまぶた耳側に作られた濾過胞(ブレブ)は、ほぼ閉鎖状態にありました。結膜の癒着が激しく、閉鎖を食い止めるために使用されるステロイドもレスポンダーのため使えない状態で、先日の結膜縫合の際に癒着部分のニードリング(針を用いて癒着をはがす処置)もあわせて行われたのですが、追いつきませんでした。レクトミーの効果を維持するためには、ブレブの再建が不可
続・患者からみた緑内障治療・線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)【術後管理と術式選択】
レーザー抜糸トラベクレクトミー(以下レクトミー)の術後管理に欠かせないのが、術後2週間頃から始まる抜糸です。濾過胞(ブレブ)を経由したバイパスからの房水流出量は個人差が大きいので、縫合糸をレーザーで切って調整します。過(剰)濾過になった場合は再縫合も行います。ブレブや濾過がどの程度の期間持つかも個人差があり、永久に維持できる人もいれば再手術を繰り返す方もいます。
僕の場合はステロイド高眼圧が出始め
患者からみた緑内障治療・線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)
緑内障になりまして。40歳以上の有病率5%。回復概念がなく進行・悪化をくい止めるだけ。正常値でも進行する人が多い。多くの人は自覚症状がない。最悪の帰結は失明。
そのような厄介な病気が緑内障です。
僕は両眼0.03~0.05程度の強度近視(さしあたり裸眼0.1未満と思うとよさそうです)で、緑内障の高リスク群に当たります。術眼は別の眼の病気の手術後高眼圧が続き、これまで点眼、内服、線維柱体切開術(トラ