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患者からみた緑内障治療・線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)その3(苦闘編)

レーザー抜糸後のステロイド高眼圧

僕の術眼は、入院期間中に追加縫合を行ったため、退院時に7本の糸で縫われた状態でした。レクトミーの場合、術後2週間程度から、縫合糸をレーザーで抜糸してブレブからの漏出量を調整することについては、以前も記しました。このセオリーに従って、3回に渡り、通算5本のレーザー抜糸を行いました。
しかしながら、ここにきてステロイドレスポンダーに起因する高眼圧がシビアな動きをしてきました。これ以上レーザー抜糸を続けると、今度は濾過胞(ブレブ)の形状維持が厳しくなってきます。
そこで、退院翌週に急遽日帰りで結膜縫合とブレブの洗浄を行いました。診察当初はニードリングも検討されていました。ニードリングは、自然治癒力が高くブレブの癒着が著しい場合、細い針で癒着部を剥離させる手術(処置)ですが、今回はより低侵襲の方法がとられました。
しかし、翌日の手術後眼圧は36。後述する眼球マッサージで24まで下がりましたが、硝子体に出血が流れ込んでいるため、房水の流れが悪くなっているようです。ブレブの形成は良くなく、来週頭に診察した際に変わらなければ、濾過胞(ブレブ)再建術が行われる可能性が出てきました。

濾過胞(ブレブ)再建術

レクトミーの場合、バイパス自体は形成されていますが、入口の水たまりになるブレブの形成が不良であれば入口が閉じてしまい、結果的にバイパスが機能しなくなります。そのため、当初作ったブレブを一旦作り替えるのがブレブ再建術です。ニードリングが一部癒着を剥離するのに比べると侵襲度の高い手術になりますが、通院先では日帰り対応を行っています(といっても頻繁な通院が必要になりますが)。

眼球マッサージ

先週の診察以来、眼圧を下げてブレブを維持するため、自宅でも朝昼晩に自分で眼球マッサージをするようになりました。ブレブは上のまぶたの下・耳側に作られており、それより鼻側を圧迫するマッサージです。といっても、医師のように明確な手技のトレーニングは受けていませんし、医師はある程度マッサージしてこまめに眼圧を測るので、精度はずいぶん違います。変なところを押していないか不安です。

今後の流れは……

ステロイドはブレブが瘢痕化せずうまく形成される役割も果たすのですが、ここまでステロイド高眼圧になった僕の術眼には使えません。恐らくブレブ再建は避けられないと思います。何度術場に入ったかわかりませんが、粛々と受けるほかありません。それでもうまく行かなければ、難治性としてチューブシャントの検討に移ることになるのではないかと思っています。まだまだ先は見えませんが、しばらくは抗菌薬と再会した緑内障用点眼薬の併用で乗り切るほかなさそうです。



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