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ストラテラ服用の感触

ADHD薬


現在、日本でADHDの薬として保険承認されているのは、コンサータ・ストラテラ・インチュニブの3種類です。子供向けにはビバンセも承認されています。
僕はADHDの診断に際しては主治医にすぐ認めてもらえたので、処方薬の検討に移りました。主治医の第一選択薬はストラテラで、僕もインチュニブは多動メインで困っている不注意には効きづらく、コンサータは薬の主成分から依存性に不安を感じていました。そこで、ストラテラを40mgから始めることとし、1カ月後に増量することとしました。

ストラテラ服用当初の感触

服薬し始めて1~2週間くらいは、かなりの悪心・吐き気、食欲減退に見舞われました。副作用が厳しいので本作用がでる前に脱落する患者が多いときいていたので我慢できましたが、事前の情報がなければあきらめていたと思います。
本作用は2週間くらいで感じ始めました。一般にストラテラは作用を感じにくい薬とされていますが、それでも不注意による忘れ物・落とし物・用件の失念が、3割くらいは減った感触がありました。正確にカウントしたわけではありませんが、僕は1日10個程度はそのような不注意によるミスがあると感じていたので、それが6~7個程度まで落ち着いた感じでした。

増量後の感触

1カ月の様子見を経て、倍の80mgに増量しました。メインの不注意によるミスは7割減くらいの感触です。薬を飲む前は一日の1/3~半分程度を、自分の不注意ミスの巻き返しに要していたのですが、それが格段に減ったのは助かりました。
他方で、副作用も顕著になってきました。従前から高血圧を抱えていたのですが、顕著な脈拍・血圧の上昇が見られ、内科では降圧剤の追加を余儀なくされました。また、便秘にもなりました。普段のお通じはかなりよい方なのですが、便が固くなり、1日1回前後になりました。
主治医からは80mgが順調に進めば120mgへの増量も提案されていましたが、おそらく費用に見合う便益が得られないと考え、それ以上の増量は控えることにしました。

ADHDは軽減されても

他方で、40mgの時点から、若干不安に思っていた現象も起こりました。ASD・ADHD併発の僕は今までASD特性を覆い隠すようにADHD特性が現れていたのですが、ADHDが薬で軽減されたことで、ASD特性がかなり前面に出てきたのです。その結果、社交性はさらに減退し、こだわり・常同運動も増えた感触があります。そうなるだろうとは思っていましたが、トータルで生きづらさが軽減されたのかといわれると、何ともいえないというのが本音です。
ただ、従来不注意で忘れ物・落とし物をしたときの自己肯定感の毀損が著しかったことから、それが減ったことは生きやすさにつながっているとはいえるかもしれません。

他の処方薬について

主治医の判断で、コンサータ・インチュニブへの変更は試しておらず、僕も当面はそれでよいと思っています。一方で、前回の投稿のように、日頃の気分を保つためには相当量の運動が必要になっていることもあり、事実上コンサータの副作用である、薬が切れた後の疲労感はすでに感じているのだろうとも思っています。ADHD薬は対処療法薬であり、飲むのをやめれば症状はもとに戻ります。そうするかどうかは患者本人の選択によりますが、僕の場合は内科的症状や他の工夫でしのげるかどうかを考慮しつつ、どうするか決めることになりそうです。

2024/1/3追記
東大の研究成果で、以下のようなものがありました。

ストラテラを含む薬物療法がASD+ADHD者に有効かは、今後の検証を待つ必要があるかもしれません。


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