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東原そら
2021年7月23日 19:42
また痣が… 隣の部屋の高校生が、怪我をしている。 父親の虐待…もう通報だ。 その日の夜、また隣から暴れる音が。 通報すると警察はすぐ動き、父親は現行犯で逮捕された。 もう安心だよ。私は彼に声をかけた。「なにするんだよ!親のパンチに何発耐えられるかのギネスに挑戦するのに!」
2021年1月21日 11:18
LINE教えて。心で復唱する。 一週間の練習の成果を漸く披露する。 隣を向いて、何気なく訊くだけ。 そう単純な作業なの。 落ち着く必要など何処にもない。 体の中にドラマーが棲みついている感覚はきっと気のせい。 教室の引戸が開き、彼が席に座る。 行け!「ガビンのびべて!」 噛んだ…
2021年1月19日 22:53
下校中の校門でクラスメイトに呼び止められた。 あまり話したことがない男子だ。 「明日、暇を壊しませんか?」 変な誘い文句だなと、噴き出してOKをした。 当日の帰り際に「今度」と言うので、次の予定かと思うと、「指輪をはめませんか?」と言いだした。 今度はいろいろすっと飛ばした。
2020年12月29日 22:21
おはよう、の声と共に毎朝勢いよく僕の肩を叩く子がいる。 脱臼の際の治療費請求の為、毎日記録を取る。 ある日、理由を尋ねてみた。「いざというとき君を助けるためだよ!」 三日後、いざが来て彼女は僕を救った。 朝の恒例の出来事が消え、僕は涙と共に、遅い彼女への恋心を自覚した。
2020年11月20日 21:41
「来週なにがあるか知ってる?」 茜は水を向ける。「梅沢富美男の誕生日だろ」と陸は空を仰ぎながらとぼける。「なにそれ?そんなの知らないよ」 茜はもういいと頬を風船にしてさっさと歩き出す。「恥ずいから言わねぇよ」 呟く陸の鞄には初デート記念のキーホルダーがきらりと煌めく。あとがき困った時の茜と陸シリーズです。この二人は勝手に動いてくれるので、作者としては非常に楽です
2020年11月17日 20:47
「いい匂いがする」と商店街で鼻をくんくんさせて陸くんが言う。 食いしん坊の陸くんはまた美味しい匂いを嗅ぎつけたのだろうか。 陸くんと感覚を共有したい私は一生懸命匂いを探す。「陸くんどこ?」「茜はわからないよ。俺だけの匂いだから」 陸くんが何を言ってるか私にはわかんない。あとがき少々まとまりが悪くなった反省の作品ですが、敢えて修正せず恥を残します。(笑)
2020年11月16日 20:59
掃除が終わったあとの気怠い放課後。 机に突っ伏し、窓を見遣るとオレンジのような赤々と焼けた太陽がある。 あの人が指で器用に転がす「あれ」によく似ている。 今日も体育館で懸命にドリブルしてるのかな。 あの人は「あれ」に恋してる。 わたしは「あれ」に恋するあの人に恋してる。あとがき綺麗な夕陽がボールに見えて浮かんだ作品です😊ちなみに私はバスケ経験は皆無です😅
2020年11月15日 13:54
「明日があるさ」と誰かが言った。 そんな不確かなことを誰が言い出したのか。 明日の保証なんて誰にも無いのに。 世界は誰にも等しく残酷だった。 目の前の篠突く石の雨に誰が明日の到来を期待できるのか。 帰ったら、ごめんねと言おうと思っていた。 せめて天国で仲直りしよう、お母さん。 あとがき 人生はいつ終わりが来るかわかりません。 妻とケンカした時に不意に頭に浮