制作日記ー心の栄養日ー
5月19日
昨夜は眠剤を追加で飲んでやっと2時40分ごろに就寝。
今日は正午から雨が降るので、午前中に買い出し。
お夕飯の食材とともに、自分を労る「血になりそうな」食材を買う。
帰宅後、20分室内ウォーキングをすると疲れてしまいお昼寝してしまう。
夢うつつの中、囁き声で「お母さん、ただいま」という娘の声を聞く。
2時間半も寝てしまった。
雨音を聞きながら池波正太郎の「正太郎名画館」読了。
凄まじい執念で観ている。
少年の頃から晩年まで、映画と共に歩んだ人生といってよい。
映画、という血肉がなければ「鬼平」も「剣客」も「梅安」も生まれてこなかったかもしれない。
池波先生の爪の垢にも及ばないが、
わたしも昔の邦画、フランス映画、戦争映画、
ヴィクトル・エリセの「ミツバチのささやき」のような朴訥としたノスタルジックな作品が好きなので、、これら4種だけでも少しづつ発掘したいと思った。
きっと自分の作品の血肉になるだろう。
本著で紹介されている気になった映画をメモしておく。
わたしが若い頃に映画に熱中できたのも、池波正太郎先生が紹介されていた、
（たぶんそうだと思う）
老齢のリリアン・ギシュとベティ・ディビスが老姉妹役で共演した「八月の鯨」をみてからである。
少女の頃の記憶と、多くの年月を重ねた二人の交流が美しい映像とともに、年老いたからこその傷と棘をもちつつも紡がれる。
淡々とした、それでいて何か大きなものをみせられた大学生だったわたしは、若さゆえにうまく消化しきれなかったが、今みたら、もっと違う感想をもつかもしれない。
また、昨日から読んでいた「一年の風景」読了。
向田邦子さんのエピソードに泣けた。
向田邦子さんは池波正太郎の時代小説を愛読し、池波氏は向田さんの小説の愛読者でもあった。
雑誌の編集長のはからいで、年末12月に対談が計画され双方楽しみにしていた矢先だった。
。。。夏の終わりまでは。。。
買い物の途中で、用事を思い出し、自宅へ電話をかけた。
家内が出て、向田邦子さんが乗っていた航空機が墜落したことを告げた。
「えっ。。。。。。」
といったきり、私は言葉を失った。
（略）
私にとっては、大きなショックだった。
それは、ひとえに向田さんが、これからの作家としての将来に、大きな大きな可能性をもった人だからである。
この人が、去年に直木賞を受けて以来、発表する小説のほとんどが、大人の小説だった。
世の中の、いろいろな目にあってきた人びとが、「うむ。。。。。。」と、納得がゆく小説を書ける人だったからである。
向田邦子さんと池波正太郎氏の「子供の頃の思い出」は、そこはかとなくリンクするものを感じていた。
お二人とも、つぶさに子供の頃にいた家の情景を完璧なまでに記憶しており、
当時の人が生きて生活していた息づかいや音、におい、手触りを見事に文章で慈しみとユーモアをもって再現している。
そして二人とも気取ったことが嫌いで、説教くさくなく、
文章も平易でわかりやすい大衆性がある。
「このお二人は対談などされていないのだろうか。。。
きっと気が合うと思うんだけどなあ。。。」
と疑問に感じていたが本著でわかった。
叶わなかったのだ。
この本を読んでいた令和の一読者である自分もショックを受けた。。。
同時並行に「食卓のつぶやき」も読む。
晩御飯は鰹のたたきに生姜と醤油を漬けたもの。
厚揚げと玉ねぎとわかめのお味噌汁。サラダ。
お惣菜の鴨の炙り焼き。
夜、図書館から借りてきた絵本を娘と読む。
今注目されているくらはしれいさんの絵もよく、お話もまさかの恋物語に展開して嬉しくなるラストだった。
この絵本は手元において読み返したい。
夜中、「スクリーンの四季」読了。
映画が大エンターテイメントと化した80年代前半の池波氏の映画日記である。
ワクワクしながら読む。
昨日はとても落ち込んだ日だったが、今日はわたしには創作があるじゃないか、
みていない映画も小説も随筆もたくさんある。
過去からの消えてゆくであろう声を、作品でかきとどめてゆこう。
そんなふうに再確認することが出来た日だった。
創作のなかで生きてゆきたい。
今後いっそう、かの時代を追う書物や映画を耽読してゆこうと思う。
。。。。けれど、今日のように読書に夢中になっていると、作画が出来ない。
反省。
🌳🕊️本日の制作時間。。。0時間
🩵グッドシングス
🌱カフェインが抜けた
🌱カルディファームで、10%オフをやっていてラッキー。
🌱サーモンうまい。
🌱長年冬眠状態だった映画欲が沸々と湧いてきた
🌱昼寝が最高
🌱夜食べた、近所のパン屋さんの手作りショコラケーキが背徳感を感じて幸せ。
🌱久しぶりに読書に耽溺できた