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断面二次半径の感覚的理解
別項で、細長比、断面二次モーメントについて考えてきた。
物体の細長さ・図太さを表すのに長さと太さの比率で表すと感覚的にもしっくりくる。構造力学の専門用語として細長比$${λ}$$(ラムダ)があり、長さ$${L}$$と断面二次半径$${i}$$の比率で表す。
$$
λ=\frac{L}{i}
$$
太さを表す際に、円柱、角柱、それ以外の任意の形の断面をもつ際に、共通の指標とする必要があり、その
断面二次モーメントの感覚的理解
物体の曲げやすさ・曲げにくさを表す指標として断面二次モーメント$${I}$$がある。慣性モーメント(moment of inertia)とも表現されるが、土木工学の構造力学の分野では前者のように表現することが多いため、ここでは断面二次モーメントと呼ぶが、同じものである。慣性モーメントの方がイメージがつきやすいが。
例えばプラスチック定規を曲げる際に、下図のBのように薄い方向に曲げると曲がりやすく
「たとえ」により理解する
授業でものごとを説明するために、「たとえ」を使うケースがある。「たとえ」と聞くと、「例えば・・・・(具体例の列挙)」と「○○に喩えると・・・・(類似・共通点)」の両方が頭に浮かぶが、後者の「喩え(比喩)」について書く。
工学の学問(数学、力学)等を教える際に、込み入った概念、全く新しい概念などは、理解してもらうことは難しい。初学者にとって細かいことは二の次で、どのような概念なのかの概略を掴むこと
教えることを考えるにあたって
高等教育機関で工学を教えている。現在の職場で働き始めてから9年目になる。高等教育機関で教える教員は、小・中・高などの教員養成の訓練を受けていない。特に工学の専門教育を行う者は博士の学位を持つものの、教えることに関しては個人の経験によるもの、独学によるものが大きい。その後の研修や自己研鑽で学ぶこともあるが、その内容や頻度は個人によってばらばらである。
高等教育機関の代表は大学であるが、大学教員のた