この商品がもし税込100円だったら
「世界がもし100人の村だったら」は名作だ。私たちに色々な示唆を与えてくれる。
新型コロナウイルスへの対応で巣ごもりに伴う消費が冷え切る現在、地元の企業・街の商店を応援、という雰囲気の中、大手チェーンでの商品の購入というのは一体どの程度地元の売り上げへのプラスになるのかというのは私たちは情報を持っていない。
同じ本を買うならAmazonよりも地元の本屋で注文、というのもわかるが、なかなか踏み切れない。そこで、次のような指標を何か計算して、開示してもらえないだろうか。
ある企業の総売上のうち、地元に落ちる金額の割合。
話は簡単ではなくて、生産者、卸業、従業員給料、等々、影響が大きい。100円の購入も、多層にわたるので、全部を考えると総額100円でなく、それが200円、300円になる(経済用語で乗数効果と言ったかと思う)。その金額のうち、地元の県に落ちるお金が幾らかを、金額や割合で表すとどのぐらいになるのだろうか。
企業の総売上となると話はややこしくなるので、ある商品とした方がわかりやすいだろう。知りたいイメージとしては次のような感じになると思う。
「この商品がもし税込100円だったら」
例えば・・・・
この商品をある方法(対面、通販等々)で買ったときに全体の経済波及効果が230円であり、そのうち
5円は国の税金になり
7円は香川県の税金になり
40円は東京都にある本社の利益になり
30円は香川県内の農家の利益になり
20円は香川県内の問屋の利益になり
17円は香川県内の工場の利益になり
45円は香川県内の従業員の利益になり
76円は香川県外の利益になります。
というような数字を知りたい(数字はもちろんダミー。県外についてもっと細かく分けてもいいけれども)。
大手チェーン店というのも、雇用や一部の商品納入には地元経済に貢献しているので、大手チェーンだから一律ダメなんてことはない。ただ、商品を買うにあたり地元をもっと応援することへの情報が欲しいのだ。
2020年5月17日に私が初稿を書いたブログから転載して加筆しました。