雨のレパートリー、その数なんと400種類【エッセイ】
「明日は雨らしいよ」
このフレーズはたいていネガティブな文脈で交わされる。
雨が降る、気分もなんだか沈む。
日曜日に遊びに行くって約束があると、大してあたりもしないのに1週間先の天気予報をみて、一喜一憂する。無論、一喜は、晴れのマークに対してだし、一憂は傘のマークに対してだ。
どうやらぼくらは、つくづく雨を憎んでいるようだ。
雨が降ると喜ぶ人がいるらしいが、それは農家と野球嫌いの野球部員くらい。ほとんどの人は、雨を拒み、太陽を受け入れる。
ぼくは、どうかというと、雨はそん