人生に迷っている時、変わりたいと思っている時、めちゃくちゃ片付けたくなるようだ。あの時大事だったプリクラも今はもう要らない。親戚が集まり撮った集合写真、半分の人は死んでいる。人生迷っている程長くはないし、常に変わっている。私がいるのは過去でも未来でもなく今なのだ。
鳥の運んだ種が地に根づき、我が世の春と咲き誇る皐月の花が散っていく。青々と生い茂る葉々と相対し、散りゆく花の美しさ。薄桃色の花弁の落ちるその先は、ひやりと冷たい石畳。虫達の注目を浴び、役目を終えた花たちは、こうべを垂れて朽ちてゆく。今度の種は、鳥に替わってこの手で土に還そうぞ。