第十二話 広田町が広田町であり続けるために、移住を決意

活動を開始して半年が過ぎたころ、
地元のある方からこんな言葉を聞きいた。

「50年後、この町はなくなってしまうかもしれない。
でもそれは震災が起ころうが起こらまいが、そうだったんだ。
産業は衰退してたし、人はでていってしまってたし。
それが震災が起こって加速化しただけなんだ。
多くの人が流されて、犠牲もたくさんあった。町もなくなった。
でも震災前にはきてなかったおまえらみたいなやつらがたくさん来

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第十話 「生きている」→「生かされている」

合計3回の現地での活動を終えて、強く、強く感じたこと。
それは、
「私たちは生かされている」という事。

今の若者世代。
生まれた時から経済的に発展しており、
不自由なく暮らしてきた人もいると思う。

だから、
自由とは、元からあるもの。
権利とは、与えられるもの。
「生きる」とは、当たり前のこと。

そういう風に思っている人が多いのかもしれない。

でもね。
「もし自分が・・・。」で考えてみてほ

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第九話 一つ一つの悲しみを忘れちゃいけない。

2011年の5月3日~5日と5月20日~22日と
引き続き陸前高田市広田町に
現地入りをさせていただいた 。

その中で見てきた事。
感じてきた事。

それは決して、新聞やニュースだけでは分からないものだった。
そしてメディアも案の定取り上げなくなっている。
ますます、被災地の現状が分からなくなっていく。
今でも亡くなる方はいる。
今でも苦しんでいる方はいる。

じゃぁ分からないままでいいの?

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教育改革はまちづくりとセットでやらなければ限界が来る〜ソーシャルキャピタルの観点より〜

ソーシャルキャピタルの祖である、パットナムさんの
「孤独なボウリング」の「ソーシャルキャピタルは教育にどのような影響を及ぼすか?」で書いてあったもので非常にビビッときたものを書きます。

人々が互いにつなぎ合う場所であるコミュニティには、物質的な貧富の差、教育水準の程度、人種や宗教といったものを超えて、子供の教育に正の影響を与える何かがあるということである。
逆に言えば、物質的、文化的に有利な立場

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リソースがないところで、ソーシャルキャピタルだけでは機能しない。

ソーシャルキャピタル(信頼、つながり、社会参加や互酬性)で地域の豊かさを上げていくという議論の中で、間違っていけないのは、
「金や資源がないからソーシャルキャピタルでなんとかしよう!」
というもの。
誤解されがちだが、
リソースがないところでソーシャルキャピタルだけでは機能しない。
ある一定の経済的な安定があり、リソースがある場所で、
ソーシャルキャピタルも機能する。
これは1990年代の北欧での

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特別コラム①:14日間の滞在を終え、総括。「普通の生活+α」へ。

大学時代、14日間の滞在を終えた総括を残しておりました。
若い感性がそのまま爆発しています(笑)
せっかくなのでそのまま転載します。
全文はこちら。
【14日間の総括。】
(さらにこれを辿っていくとSETのブログがあり、
当時のリアルなTwitterでの情報がまとまっていました。)

==
今回、多くの方が亡くなりました。
私の友人の母親も、
友人の友人も

本当に
信じられないくらい多くの方が亡

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(エッセイ) カムバック・サーモンと社会を変えた『ゆるやかな市民運動』

1.こんなに変わるもの?

10月、北海道 ––––– 前回、この季節に帰省したのは10年以上前になる。

半信半疑のまま住宅地にかかる橋まで歩き、欄干に手をかけて川辺を覗き込んだ。知っているはずの川辺だが、見覚えのない小綺麗な川が流れていた。傾き始めた秋の陽を照り返す川面に目を凝らすと、川底の黒っぽい石が流れる水の透明感を引き立てた。

川幅2メートル程度の小さな川、僕が幼かった頃は水辺の草木は

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第八話 広田町への決意、外部の若者としての意味

14日間の滞在しての活動を終え、
帰る前に広田町が一望できる場所に連れて行っていただいた。

そこにはただただ一面に広がる瓦礫があった。
14日間、必死に活動した。
でも僕たちはこの現実に対して本当に僅かなことしかできなかった。
見渡す限りの瓦礫。
でも本当は東日本の沿岸部のほとんどがこうなった。
自然の大きさ、人間の力の小ささ、そして己の無力さを
いやというほど感じた。

一方で、町の方々からの

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「つながり」は「愛着」と「煩わしさ」を同時に生成する。②

前記事
「つながり」は「愛着」と「煩わしさ」を同時に生成する。
において、対応策の方向性だけ、
ポンとおいておいたのですが、その対応策について少し考えを進めることができたので、(というか大学院の授業で前回の記事をシェアしたところ、この対応策の部分でディスカッションが起こり、面白かったので、まとめます。)

①愛着のループは時間がかかるが、より短期間でメリットのあるループを作っていくことはできないか

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第七話 初めての被災地でのボランティア活動

様々なことを行わせていただいた。
学校が休校になっていたことに伴う、学習ボランティア。
防災本部に来る物資の仕分け、配送。
そして全町を回って、津波の被害到達視点を記した津波被害地図の作成。
保育園での植樹、復興記録の作成など、手の届きづらい部分を行わせていただいた。
通常のルートで、一般のボランティアとして入るだけではできない部分をやらせていただいた。(そもそも社協を通じたボランティアの広田町へ

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