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マーケ担当になった時に買ってもらう「NPOの為のマーケティング読本」

影山

はじめまして。
2003年からお堅い系ゲーム会社、株式会社オーバーランドを経営し、2013年から少子高齢化問題に取り組む特定非営利活動法人 結婚相談NPOを運営している影山と申します。

大空にこだわろう!みんなの空港 シリーズ

オーバーランドは20年以上、結婚相談NPOは10年以上になりますが、NPOの活動は金食い虫で、2024年から経験を活かしたNPO法人サポートサービス「スタートアップNPO」をオーバーランドの事業に加えました。もう、ゲーム会社ではありませんね(^_^;)

突然ですが、皆さんはNPOが社会課題を改善するのに一番必要なスキルはなんだと思いますか?

私はマーケティングスキルだと考えています。

私は結婚相談NPOを運営する傍ら、NPOの調査を趣味にしています。(なんとも微妙な趣味ですが、それなりに参考にもなるので、実益も兼ねています。おすすめ)

NPOウォッチを続けると、まず、すぐに解散してしまうNPOの数に驚きます。解散理由には「意識のズレ」など、たくさんの理由を聞きますが、割と多いのが経済的に立ち行かなくなってしまう事。つきつめると、マーケティング手法を間違えている事が大きく影響しています。マネジメントは組織運営の必須条件、マーケティングは目的達成の為の必須条件です。

かくいう私自身はマーケティング部に所属していたわけではありませんが、サラリーマン時代から大会社に勤めていたわけではありませんので、マーケティングから開発、人事、法務、営業、販売まで一通りの仕事を体験してきました。かっこつけると、いわゆる「ゼネラリスト」というやつです。
営利企業と非営利であるNPOの活動は明確に異なり、マーケティングと本業以外の部分は全てアウトソーシング(外注)した方が良いのではないかとさえ感じています。

現代において、マーケティングの知識が有ると無いとでは、機会損失・時間のロス・費用的損失、ひいては目的の達成可能性まで大きく変わってきます。

本noteは営利セクターから非営利セクターへと転身した私が、これまで無駄な年月と数々の失敗を通して学んできたマーケティングについての知識を、NPO向けにアレンジしてお伝えするものです。本noteをご覧頂く事で、NPOに必要なマーケティングスキルや、私が経験して来た失敗からの回避策を網羅的に学んでいただく事が可能ですので、無駄な経費を削減する事が可能でしょう。

■そもそもマーケティングって?

マーケティングとは「世の中のニーズを満たす商品やサービスを探り、売れる仕組みをつくることの総称」とされてきましたが、公益社団法人 日本マーケティング協会が以下の定義を発表しました。

(マーケティングとは)顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである。

注 1)主体は企業のみならず、個人や非営利組織等がなり得る。
注 2)関係性の醸成には、新たな価値創造のプロセスも含まれている。
注 3) 構想にはイニシアティブがイメージされており、戦略・仕組み・活動を含んでいる。

出典:日本マーケティング協会

ただ、これは「かなり広義のマーケティング」をあらわしているもので、「見込み顧客を営業担当者につなぐ作業」という認識が一般的でしょう。

本noteでも「見込み顧客を営業担当者につなぐ作業」についての解説に終始しています。

中には「マーケティングは営利企業のするものだ!」とお考えの方もいるかもしれませんが、それは間違いだと断言します。マーケティングはNPOにとっても必要不可欠な活動なのです。

私は前職(ゲーム会社)で広報も担当していたという事もありますが、マーケティング施策が好きなので、NPOを立ち上げて以来、武蔵野商工会議所にて「デジタルマーケティング分科会」を主催してきました。

本noteでは、NPOが取り組むべきマーケティング、手を出すべきではないマーケティングについて、「デジタルマーケティング分科会」で勉強・共有して来た最新のマーケティング情報や、結婚相談NPOの失敗例も出しながら解説していきたいと思います。

私自身、結婚相談NPOを運営する中で、NPOの運営では人的リソースの配分がポイントになってくると思っています。
私は様々な施策に挑戦をしてきましたが、振り返ればやらなくて良かった。何日分も損をした‥というものも少なくありません。
自分で言うのも何ですが、このnoteが当時あれば、金銭的にも時間的にも無駄を減らす事ができた筈です。

あなたがNPOを立ち上げた時、マーケティング担当になってしまった時に有用な情報を詰め込んでいますので、決裁者におねだりしてご購入下さい。

本記事は最新の情報に順次更新して参ります。

■NPOマーケティングの3大目的

私の考えるNPOにおけるマーケティングの3大目的は「スポンサー探し」「集客」「採用」です。「スポンサー探し」と聞くと「お金目的か!」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、私が10年以上のNPO運営経験でたどり着いた大真面目なNPOの役割定義が「スポンサーの資本を最大限、社会課題解決に役立てる事」でした。これはひょっとすると実際に何年かNPOを運営してみないと分からない事かもしれませんが、スポンサーを探す事が本当に大切なのです。まぁ、運営していれば何となく分かってくると思いますので、今は頭の片隅においておいてください。
また、採用と聞いて、まだまだ人を雇う余裕なんてない!という方もいらっしゃるかもしれません。ここでいう採用はスタッフだけではなく、ボランティアもここに該当します。
自分達が取り組む社会問題に対して興味をお持ちの方に、自分達のやり方が有意義である事を伝え、巻き込んでいく。

●最初に取り組むべきはペルソナ設定

マーケティングで良く言われるペルソナ(対象者像)設定ですが、社会的テーマに取り組むNPOでは特に大切だと感じます。

ペルソナとは、主にマーケティング領域で用いられる用語で、商品やサービスを提供する際、主にどのような顧客に向けたものであるか、その具体的な人物像を設定することです。

性別や年齢層だけでなく、生い立ちや学歴、職歴、年収、ライフスタイル、家族構成、趣味嗜好、特技、価値観など、あらゆる属性を検討していきます。実際にそのような人がいるとイメージできるような具体的な人物像を設定します。

ターゲットもペルソナ同様、マーケティング分野において活用されるもので、両者ともおおよその方向性は同じですが、「深掘りの程度」が異なります。

ターゲットは年代や性別など最低限の情報にとどまり、ペルソナほど詳細な項目設定をおこなうことはしません。

出典:マイナビエージェント

サービス提供対象者だけでなく、どういった方々と協力できるか?も思い描いておく事をお勧めします。

例えば、私の場合は「過疎化に悩んでいる自治体・集客に悩んでいる結婚式場・少子高齢化問題に課題感を持っている方々」あたりから、深く落とし込んでいっています。

まずは、5W1Hに当てはめて、自団体が提供するサービスを整理します。結婚相談NPOの場合は、取り組むべきテーマを徐々に追加していっている事もあり、その都度ペルソナを定義しなおしています。

Who?
誰にサービスを利用して欲しいか?どういった人が利用したいと考えるか?

What?
利用者はどういったサービスを要望しているか?

Why?
利用者の課題は何か?

When?
いつこのサービスが必要か?

Where?
どこでこのサービスを提供できるか?

How?
どうやって、サービスを提供するか?利用できるか?

ちなみに結婚相談NPOは元々「非正規雇用者」特に「就職氷河期世代」を対象に起ち上げましたが、いざサービスを開始して見ると「障がい者」からの問い合わせが殺到し、6年間位は障がい者婚活にかかりきりでした。
おそらく日本を代表する障がい者婚活のサポーターにはなれたのですが、その間、非正規雇用者の婚活はないがしろになってしまい、就職氷河期世代は婚活難易度が変わる50代へと突入してしまっています。
活動を続ける中で、ペルソナの見直しが必要である事、何よりも限られたリソースで広範囲の社会問題は対応しきれないので、選択と集中が大切である事は意識しておいた方が良いと思います。

本noteをご覧いただきますと、以下の効果が期待できます。

  • NPOに必要なマーケティング知識を網羅的に得る事ができる

  • 実際のNPOのリアルなマーケティング体験を知る事ができる

  • おまけ)本noteの内容に関する質問をLINE公式でする事ができる

注意:マーケティング情報は時の流れにより陳腐化するのが早い分野です。私がご提供するマーケティングについての知見は本noteに集約し、今後もスタートアップNPO活動を継続する限りはマーケティングについてのネタを本noteに追記・更新して参ります。(追記のタイミングで価格改定を実施予定ですが、既にご購入済みの方は追加費用無く、ご利用いただけます。)

●本noteのおまけ

本noteのおまけとして、本noteの内容について私に直接ご質問をいただけるLINE公式へのご招待リンクをお報せします。経営もマーケティングも割と孤独なので、割と貴重な相談先なのではないかと思います。
皆さんのNPOがうまく運営できるよう、一緒に考えて参りますが、永遠にサポートできるともお約束できませんので、おまけというご認識でご活用ください。ご利用には巻末に記載のキーワードが必要です。


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