マシュウ

あいだを漂う人。大学院にて研究をしながら、名前のつかない生きづらさに関わるプロジェクト…

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あいだを漂う人。大学院にて研究をしながら、名前のつかない生きづらさに関わるプロジェクトを模索実践しています。身体が勝手に固まったり動いたり、そのほか心の生きづらさと共に暮らしているよ。 #研究 #表現 #ワークショップ

マガジン

  • シェアリビング日記

    大阪・高槻で進めているシェアリビング企画! シェアリビングって何?から始まり、色々な人が漂いながら作り上げるまでの模索日記。「シェアリビングかもし!ない」空間から大事なことも見えてくるかも…?

  • シ的投稿

    「シ的投稿」とは、私的かつ詩的に気持ちをざっくばらんと書き綴った投稿。投稿が積み重なれば、史的なものになるかもしれない。 平たく言えば、私の精神的症状を表現してみようという試み。

  • もやもや郵便局~イタいまま、でも生きてます。

    • 12本

    院生2人が「イタいまま、痛いまま、居たいまま」、日々疑問に思ったことを「往復書簡」という形でつづります。 モヤモヤする…イタいままじゃだめなのかな…暇だな… 漂う人たちのお休みどころとしてご利用ください。 毎週のんびり更新予定。

  • わたしの説明書

最近の記事

4月26日 緊張をほぐす「シェアリビング」

今日も高槻のWonderful tableにやってきた。シェアリビングに集うために。 前回はとても緊張しながら冒険のような気持ちで商店街を歩いていたけれど、今日はわくわくと楽しみな気持ちが大きくて、足取り軽くあっという間にWonderful tableに到着した。 今回は私はアオキさんの2人。 畳の部屋に入るとおばあちゃんの家みたいでホッとする。 ゆったりと場づくりの話や研究の話、表現の話をした。 印象深かったのは、「緊張」の話。 のびのびとした表現をするためには、場の柔ら

    • 4月12日「シェアリビング」という言葉に集う

      アオキさんがSNSに発信していた「シェアリビング、かもしれない」という言葉につられて、高槻のWonderful tableにやってきた。 Wonderful tableは、店長さん選りすぐりの美味しそうなものや身体に良さそうなものが並ぶおしゃれでほっこりしたお店だ。 シェアリビングっていうけど、リビングらしきものはない。 アオキさんがこちらへ~と店の奥へと案内してくれる。 広いキッチンの横にある、ガラスの引き戸を開けると、なんとも懐かしい居間=リビングが現れた。 畳に大き

      • 2023年みんなとつむぐ音楽会の振り返り

        こんにちは!今回は私が代表を務めるプロジェクトである「みんなとつむぐ音楽会(通称つむおと)」の振り返りをしたいと思います。2023年はつむおとにとってまさに「芽吹き」の1年でした! つむおと、とは?みんなとつむぐ音楽会(通称つむおと)は、2022年3月より活動開始しました。生きづらさを抱える子ども・若者が、音楽の演奏・鑑賞を通して、自分の「表現」を見つけたり守られる経験をし、ゆるやかに他者とつながるきっかけを持てることを目指しています!音楽会は二部制で、(1)アマチュア演奏

        • ひとりで悩むのはおわり!ワークショップ「きもち翻訳」で心のモヤモヤを伝える言葉を見つける

          今回は、2022年から私が製作・実施しているワークショップ「きもち翻訳」のご紹介をしたいと思います。 心がモヤモヤするけど、なぜ、どんなふうにモヤモヤするのか、自分でも分からないことってありませんか? 「きもち翻訳」では、オノマトペ作家で、10年以上心身の不調を言葉にする経験をしてきたファシリテーターと一緒に自分の「モヤモヤ」を表すオリジナルの言葉(オノマトペ)を作ります。 これまで1人で悩んできた「心のモヤモヤ」を楽しく捉え、気軽に誰かに伝えられるようになります。 ワー

        4月26日 緊張をほぐす「シェアリビング」

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        • シェアリビング日記
          2本
        • シ的投稿
          3本
        • もやもや郵便局~イタいまま、でも生きてます。
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          2本

        記事

          チャイで取り戻すもの

          2か月前から、毎日チャイを煮出している。 チャイカフェに行ってみたのがきっかけだ。そのチャイカフェでの時間は素晴らしいもので、チャイをゆっくり飲みながら、チーズケーキをちびちびと食べ、『おじさん』というおじさんたちの写真集をじっくり眺めた。贅沢な時間だった。 こんな時間が自分の部屋にも訪れたらいいな、と思って缶入りの茶葉を買って帰った。 チャイの作り方は案外簡単だ。 小鍋にお湯を沸騰させ、茶葉を入れる。 弱火で2分煮たら牛乳を加えて、煮立たせる。 1~2分放置して、火を止め

          チャイで取り戻すもの

          私は不調である前に私であった~週2日営業のカレー屋さん~

          今日は心はすこぶる元気なのに、起きたときから頭がぐわんぐわんして、体中に力が入りづらく、何をするにもひと苦労。 そんなときに布団の中で読む『違国日記』はまあ、ぶっささる。 槙生ちゃんの言葉が、涙が出るほど沁みてくるし、心を奮い立たせる。 槙生は、漫画『違国日記』の主人公。人と一緒にいることが得意ではなく、家で小説を書いて暮らしている。この物語はそんな槙生と姪の朝との共同生活を描いている。 いや、それだけではない、人間の繊細なところをこれでもかと丁寧に描いている。 槙生は「

          私は不調である前に私であった~週2日営業のカレー屋さん~

          [シ的投稿03]ひび割れたまま生きていく

          私の心にはトラウマが身を潜めて眠っている。 だいたい眠っていてくれるのだが、ときどき目覚め、荒ぶり、心を波立たせる。 つい最近も、急にトラウマに関する夢を見た。 夢の中で心がバラバラになりそうになって、助けを呼ぼうと叫んだら、本当に声を出していて目が覚めた。 連れ合いも心配して飛び起きたが、夢の中身は伝えずに、ぶるぶる震えるような思いで眠った。 トラウマというのは、言葉にできないときもあるし、言葉にしないほうがいいこともある。 今は少しだけ、(でもぼかしながら)言葉にした

          [シ的投稿03]ひび割れたまま生きていく

          [シ的投稿02]暮らしへ戻っていく

          2023/09/06日記 過呼吸の気配。起き上がるのが辛い。 少し回復していただけにやはり自分は何もできないのではないかと落ち込む。 朝早く起きて連れ合いのおむすびを2つ握る。 もう一度寝て深い眠りにつく。 夢なのか現実なのかわからない時間が続く。 起きるのに一苦労。 今月の目標だからとベッドメイキングをする。洗濯をしなきゃ。あと30分で準備をしなきゃ。 重い体を引きずりながら自分をなんとか暮らしの中へ戻していく。 先月までは体も心も起き上がることができなかった。 今月

          [シ的投稿02]暮らしへ戻っていく

          8月特急便②:あなた/わたしの「世界」の交差点で

          To涼花さん お久しぶりです。お返事にとても時間がかかってしまいました。お待たせしてすみません。 私が少し体調を崩してしまったのもありますが、前回のお返事を大切に書きたいと思っているうちに、あっという間に時間が経っていました。 前回、涼花さんはフジロックでの体験を経て、こんな問いかけをしてくださいました。 「当たり前」ってなんだろうと、ずっと考えていました。 そんな折、自分で自分を大切にすることがとても難しくなってしまい、 「自分を大切にする」ってひょっとしたら当たり前

          8月特急便②:あなた/わたしの「世界」の交差点で

          7月第2便:レジリエンスと「逃げ延びる」ことのあいだで

          To涼花さん 暑いです…。湿度が高くて毎日ウルウルの中を生きています。 きゅうり料理のレパートリーを増やして、美味しく水分補給していきたい今日この頃です。 さて、涼花さん。 1週遅れのお返事になってしまいすみません! どうしたら「関わらない・避ける・同様の価値観の人とだけ群れる」ことが乗り越えられるのか、とても難しく考えがいのある深い問いを投げかけてくださいましたね。 今回は、しんどさを抱える当事者としてお答えしていきたいと思います。 残念ながら、私はあらゆることに

          7月第2便:レジリエンスと「逃げ延びる」ことのあいだで

          6月第3便:効率的でないすきまに宿る「おかしみ」

          To涼花さん こんにちは。最近こっそり運動を始めているマシュウです。関西は夏の気配もしてきて、とうとうエアコンを付けるようになりました。 そうそう、最近とある学会で発表してきたのですが、なんとなく「研究」の捉え方が自分の中で変わったような気がします。 その学会はかなり分野横断的で、実践的な取り組みを通して、社会課題に向きあっている方もいれば、画びょうやカマドについてひたすら調査をしている方もいました。 様々な大人が集まって、真剣に取り組んできたことをシェアし議論している場は

          6月第3便:効率的でないすきまに宿る「おかしみ」

          6月第1便:「言語化」と「すきまのコミュニケーション」

          To涼花さん こんにちは。 近頃雨つづきで、すっかり梅雨らしくなってきましたね。 雨の日の不調は、ホットタオルで耳と首を温めるといいらしいです。(整体師さんから教えてもらいました) 今月は私から往復書簡を始めたいと思います。 テーマは「言語化」です。 言葉にすることって難しいけど、しないと伝わらない…そんなモヤモヤを取り上げたいと思います。 ***** 私は「名前のつかない生きづらさ」(「周縁化された生きづらさ」)について研究しています。 なぜそのような研究をしようと

          6月第1便:「言語化」と「すきまのコミュニケーション」

          5月第4便:わたしの「強さ」はどこにある?

          To涼花さん お返事ありがとうございます!とても丁寧にお返事を考えてくださって、嬉しいです。 今回は5月の最終便。全4回を通して「強さ」について対話してきました。 前回のお返事をしつつ、4回のまとめをしていきたいと思います。 「強さ」緩められないかという問いかけの中で、私は仕事に悩みを抱えている友人に対して、社長になってその人を雇うことはできないけれど、夜食のうどんを作りに飛んでいくことはできる。と書いてみました。 それに対して、涼花さんは、私の「うどん」的な関わりが【

          5月第4便:わたしの「強さ」はどこにある?

          5月第2便:「強い」を緩める

          To涼花 はじめまして。マシュウです。普段もやもやと考えていることを、往復書簡として対話していけたら面白そうだなぁというぼやっとした提案に、快く乗ってくれた涼花さんに感謝しています! いつもは消えてしまう「もやもやを問う対話」を、改めてお手紙として書き記すことで、また新たな発見があったらいいなと密かに思っています。(とりあえず気楽にいきましょう!) 私も少し自己紹介をしますね。私は一度社会人になったものの、仕事を辞めて大学院に戻り、現在は修士課程2年生です。 とはいえ、研

          5月第2便:「強い」を緩める

          [シ的投稿01]夜に追いつかれる

          ひとしごと終わり、家へ帰ったあとの心の有り様はどうしようもない。 どれだけ素敵な1日を過ごしても、どんなに好きな部屋へ帰ろうとも、私は一気にだめになる。 するべきしごとも、夢中になっている作品にも私の心をすくい上げることはできない。 没頭する間もなく、夜が、陰鬱が、私に追いつくのだ。 布団へ入るとなおさら悪い。 気持ちが急いで、なんのときめきもないのに心臓が嫌な音を立てる。 寂しさに、情けなさに、切なさに、吸い込まれそうになる。 布団の奥に、そういったものが凝縮した暗い

          [シ的投稿01]夜に追いつかれる

          あなたの生きづらさはどこから?私は「ままならなさ」から!

          こんにちは。最近低気圧の襲来と花粉症のダブルコンボで参ってます…泣 無理せず過ごしたいですね~ さてさて、今日のテーマは「ままならなさ」。 前回の記事で「違い」に興味があると言っていたのですが、「違い」というより「ままならなさ」のほうが表現したいニュアンスに近いのでは?と最近気づきました。 というのも、少し前に友人と普段モヤモヤしていることなど、考えたいことを夜通し語るイベントをしたのですが、そこで意図せず頻繁に口にしていたのが「ままならなさ」というワードでした。 (こ

          あなたの生きづらさはどこから?私は「ままならなさ」から!