旅エッセイ。どこでなにを考える?

25
記事

2時間遅刻してくるイギリス人と定時で帰れない日本人

ロンドンにある今の会社で働き始めてから8ヶ月ほどが経った。せっかく国際色豊かなロンドンにいるのだから…との考えから多様性のある職場にいる。「色んな国出身の人と話をしたい」という夢も叶い、毎日楽しく仕事に向かっている。

多国籍な私のチームにはイギリス出身、イギリス育ちのギャルがいる。気が強いなぁと思うこともあるけど、優しくて礼儀正しいし、パーティ好きで派手だけど、誰にでもフレンドリーなところに好感

もっとみる
私も好きです。
13

一目惚れのような恋に落ちなくても

数ヶ月前に入社した同僚を混じえて、チームの同僚たちと一緒に数人でランチをしていたある日のことだった。新人の彼女がチームの一人に、ロンドン育ちなのか質問した。ロンドンにはいろんな人がいる。色んな人というのは、内面的なこともそうだけど、外見的に色んな人だ。多方面から人がやってくるロンドンという街では外国人という枠組みが曖昧になる。私が一緒に働いているのも、出身地がバラバラな人たちで構成される多国籍なチ

もっとみる
私も好きです。
16

アジカンがOasisに憧れたように

長蛇の列ができていた。寒空の下、パブの地下に設けられたライブハウスに向かって多くの人が列を成している。

遥々とロンドンまで東京からやってきたASIAN KUNG-FU GENERATION(アジアン・カンフー・ジェネレーション)をみるために、色んな国からやってきた顔が並ぶ。

私の前にはフランス語を話すカップル、後ろに続くのはスペイン語を話すグループ。先の見えないこの長い列はきっとバンドメンバ

もっとみる
私も好きです。
5

部屋の外に一歩でてみると、氷のような透明な冷たさが服越しに肌に伝わる。

ぱりっとした澄んだ空気。呼吸に合わせて白く浮かぶ息。刺さるように頬に吹く風。

冬だ。

朝の靄がかかったようなふわりとした光の中を歩く。まだまだ準備不足な格好の私は少し早足になる。

周りを見ると、触り心地の良さそうなマフラーにダークカラーのブーツ。何にも覆われていないそのままの指先は次第に冷えていく。夏の名残など感じさせ

もっとみる
私も好きです。
4

私達にしか理解できない、隠されたコード

海外に住んでいて日本の文化に触れると、隠されたコードを解読したときのような、ハッとする瞬間に出会うことがある。

最もよく覚えているのは、友人と『となりのトトロ』を観ていたときだ。サツキとメイの家の床下が映るシーンがあった。メイが庭に現れた小さなトトロを追って、床下を覗く。一瞬だけ映ったそのシーンで、友人は気に留めなかったが、私には強く印象が残ったものがある。薄暗い床下で光る、ラムネの瓶だ。

もっとみる
私も好きです。
19

不思議な味の氷がつくった私たちの夏の記憶

夏を思い出そうとすると、蝉の鳴き声が脳内に響き渡り、暑さで湯だった田んぼのにおいが鼻につく。田んぼに張られた水は、カンカンに照る太陽で生温かくなり、土と草のにおいが混じって蒸発していた。

植えられたばかりのまだ背丈が低い稲が並ぶ、まばらな緑色の水。それを横目に、自転車で駆け抜けていくあの頃の私は、まだ小学校2年生か3年生だろう。プールの用意を水を弾くプラスチックのカバンに詰めて、水着の上から洋服

もっとみる
私も好きです。
10

だからお前は成長できないんだってば

英国時間午前4時半、私はロンドンの街中で途方に暮れていた。

空港行きのバスが停まるはずの道路は工事で封鎖されていて、一向にバスが来る様子を見せることない。玄関を出た時は空はまだ薄暗かったのに、次第に夜は明けて朝日が街を照らしだしている。

飛行機の時間は午前8:00。空港に着いていなければいけない時間は次第に迫ってくるのと裏腹に、バスがやってくる気配は全くない。どうにもこのままではヤバイ気がする

もっとみる
私も好きです。
16

普通

平成最後のあの大晦日は、友人のスマホが鳴り止まない、2人で居るのに1人を感じるカフェでのブランチから始まった。

航空会社で働くその友人は、「普段はこんなに忙しくないんだけど」と言いながら、休みに入る前に犯してしまった大きなミスをカバーするべく、話の最中にメールチェックをしたり、電話で席を外さなくてはいけなかった。彼女を否定する気はない。私もこうやってiPhoneを開いては文章を打ち込んでいるのだ

もっとみる
私も好きです。
5

英語を話すことが好きで好きで好きで #とは

貴方にとって英語ってなに?授業科目?ビジネスツール?

英語、好き?私は好き。

英語を話すことが得意な人であれ、苦手な人であれ、英語を話すということはただのツールにしか過ぎない。

グローバル化に適応する為に、英会話教室に通うのをなんとなく社会に強いられる。でも、英語を学ぶことはそんなものの為にあるわけじゃない。(と、私は英会話教室のゴリゴリに押してくる広告をみるたびに思う。)

もちろん、英語

もっとみる
私も好きです。
6

私の未来を加速させる最悪な金曜日

鼻の下がヒリヒリする。

仕事終わりの電車に揺られてる時に気づいたそのヒリヒリは、私がオフィスで号泣した本日、固めのティッシュで鼻をかみすぎた為にできた痛みである。

研修期間である4週間の最終日だった今日は、入社からコツコツ積み上げてきた私の微々たる自信を綺麗に粉砕してくれる「最悪な金曜日」となったのであった。

この4週間でいろんなことが起きた。

海外移住を目指している私は、とにかく会社から

もっとみる
私も好きです。
11