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23歳の春、世界から色が消えた
「死にたいと思いますか。」医師がわたしに尋ねた。
「大切なひとたちが悲しむので死のうとは思いません。」わたしは答えたが、質問の答えになっていない。
「なにか具体的に手段を考えたことはありますか。」と医師は続けた。
「死にたいけれど…」言葉が詰まった。本音が出てしまったと自分の本心に気づいた瞬間だった。「死にたいけれど…、大切なひとたちが悲しむので死のうとは思いません…。」
「それでは消えた
あの子のなかのダークサイド
会った時はいつも笑っている
仕事は可も不可もなくなようだ
週末の夜はお酒を飲んで談笑する
休日は予定を入れているようで
あまり家にはいない
たわいもない話と束の間の真顔
何も言わずに遠くを見つめる目
その後何もなかったかのように
ぼくたちにまた笑顔を向ける
一見何の問題もないように見える
しかし話す内容は食べ物や仕事の話ばかり
政治や夢、人生についてなどの
議論を招くような話題は一切口にしない
『朝、起き上がれなかった。それがすべての始まりだった』 小説
朝、起き上がれなかった。
ぼくは天井を見つめたまま、ベッドから起き上がることができなかった。
2021年大学院2年生の4月、春の訪れを存分に感じさせる暖かい日差しが降り注ぐ部屋の中で、ぼくの身体は言うことをきかなくなった。天井を見つめたまま2時間が経った。いつもなら家を出て学校に向かう時間だ。ぼくの身体は動かなかった。
頭だけが焦っていた。脳からの信号が、身体にうまく伝わらない。どうなって
「恋は上書き保存 愛は専用フォルダ」恋のピリオド
恋のピリオドはいつなのだろうか
恋人関係が終わったとき?
それとも相手のことを考えなくなったとき?
音信不通で終わった恋はどこにいくのだろう
私の気持ちはどこにいったら良いのだろう
宙に浮かんだようなこの気持ちはどうすれば良いのだろう
解決策が見つからないまま月日は過ぎて
心の傷は癒されないまま溝は深まるばかり
自問自答していても何も変わらないことも
悩んでいても考えていても仕方