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時間泥棒




時間泥棒

わたしとあなたの時間と命を共有した

お腹が痛くなるほど笑った

笑った内容は覚えていないけれど

楽しかった気持ちはまだ覚えている


忘れよう

どうでもいいと自分に言い聞かせても

頭の片隅にまだいる

このなんとも言えない気持ちの処理方法が知りたい


考えないように

思い出さないように

わたしは幸せになる

後ろはもう振り返らない

辛い時期はもう去った


ただ前を向いて歩くだけ

音信不通にするなんて

もうわたしには必要ないよ

時間泥棒

産まれた日に悲しい涙を流させるひとなんて

もうわたしの人生から消した

さようなら


時間泥棒は言った

「ごめんなさい」

神様は意地悪だ

わたしは誕生日の日に泣いていたのに

彼の誕生日の日に偶然居合わせるなんて

「お誕生日おめでとう」

笑顔で言うわたしの心に疑問が広がる

なぜわたしはあなたにおめでとうなんて言わなきゃいけないの


もはやそんなことどうでもいい

もう終わったことだから

嘘ばかり並べる男に

これ以上わたしの時間はあげない


「さようなら」は言わない

そんな言葉直接言う意味ないでしょ

勝手に生きて死ね

時間泥棒

わたしも勝手に自分の人生を生きて死ぬからさ


わたしはあなたに出会えてよかった

幸せになることができたから

あなたから離れるということが

わたしの幸せにつながったのだから


もうわたしはあなたを見ない

笑顔で生きているから

もし見かけても話しかけず

ただわたしの笑顔を見ていなさい


時間泥棒は永遠に消えた

わたしの中から

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