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働き方の再設計

各社がこぞって自社サービスへの誘致のために、高名な方々の無料セミナーを開催してくれていますので、登録をしておけば日々様々な案内の情報が手元に届きます。

しかもリモートによるライブ中継だけではなく、録画してある過去のセミナーも公開されたりしているので、気になるテーマのセミナーを好きな時間に視聴することが可能となりました。

今回は、世界的なベストセラーとなっている「ライフ・シフト - 100年時代の人生戦略」の著者、リンダ・グラットンさんによる「仕事の再設計」をテーマにしたミニ講演。

30分という短い時間の中でしたが、「働き方を考える上で、まずすべきことは何か」「チームで生産性を上げるための環境づくり」について、分かりやすく解説してくださいました。

忙しくて本編を観られない方もいらっしゃると思いますので、いつものように自分流のメモとしてアウトプットをしていきます。

コロナウィルスの世界的な感染蔓延によって、私たちの仕事の仕方は大きく変わりましたこの変化はしばらく続くでしょうし、むしろ新しい働き方を模索して、仕事を再設計し直す良い機会でもあります。

再設計するにあたって、では「どのように」働きたいのか。

大きく分けると「場所」と「時間」の二つの軸があります。

更に二つの軸に、「制約」があるかないかの条件を加えることで、4つの組み合わせの働く方法が見えてきます。

1.好きな場所、好きな時間 
2.好きな場所、決まった時間 
3.職場、好きな時間 
4.職場、決まった時間

コロナ禍以前は4の組織が多かったですが、今は少しずつ1の方向にシフトしつつあります。

また、仕事の生産性を上げるための4つの要素としては、

  • エネルギーを蓄積したり、モチベーションを上げること

  • 集中力を高めること

  • 調整すること

  • 協力すること

が挙げられます。

これら生産性を上げるための4つの要素を、前述した働く方法に当てはめて、以下のように解説されていました。

まずは場所の軸としては、

  • 職場 - 協力し合うための場所

  • 家や好きな場所 - 力を蓄え、モチベーションを高める場所

という組み合わせ。

次に時間の軸としては、

  •  就業時間が定まっている場合 - 調整するための時間

  • 就業時間が柔軟な場合 - 集中するための時間

という組み合わせになります。

更にもう少し踏み込んで解説すると以下のようになります。

まずは場所について。

  • 職場は「協働作業」の場所

同僚や新たな仲間との素晴らしい出会いの場所であり、関係性を通してコーチングやメンタリングなどの相互作用をもたらし、組織のことを知るきっかけにもなります。

  • 家や快適な空間は、「自分の中に蓄積するため」の場所

そこは自分のために働く場所や空間であり、誰にも邪魔されないために「境界線の管理」が必要となります。雑音を遮断できる場所であり、通勤の必要性のない場所。

そして、時間について。

  •  定まった就業時間は、他の人たちと連携する時間

他の人たちと調整をする時間でもあり、フィードバックやコーチングやメンタリングなど関係性構築のための時間。

「キャッチアップ(追いつく、得ていない情報を補完する)」と言って、わずか10分程度の立ち話(スタンドアップ・ミーティング)でその日一日の出来事を共有することも大事です。

リモート化したことで、移動時間がなくなり時間が出来た分、会議自体の数が増えるという弊害も生じています。会議は増やし過ぎないこと、やり過ぎないことが大切。本当に重要なことに焦点を当てられていれば、30分程度の短時間で問題ないはず。

  • 柔軟性を持たせた時間は、同期化させない時間

他の人とつながっていない時間。

邪魔されない時間の確保であり、独立して自分ひとりでできる仕事に集中する時間。

自分の在り方に合わせて使える時間となります。

そして、何よりも自分の時間の確保のためには、個人とチームで「約束事の共有」をしておく必要があります。

これらの要素をどのように仕事に落とし込んでいくか。

1.まずは自分が求めるものは何かを知る(好み、状況、性格)

同時に、チームが望んでいるものは何か、チームの他の人たちの好みを知ることは重要です。

ただし、全員の希望どおりとはいきませんから、以下を考えることが大切となります。

2.仕事に何が必要かを全員で決める

自分たちの仕事を実現するのに必要なものは何だろうかと考える。任務を達成するにはどうすればいいのか。集中力を要する仕事なのか、お互いに調整する必要がある仕事なのか、それとも協調と力を蓄積するための時間が必要な仕事なのか。

3.そして、チーム全体を考える

全員が同意する約束事を考えること。会議の在り方について、チームとして何をしたいのか、どうやって合意するか。

こうしてメモをまとめてみても、それほど難しいことは語られていないのですが、体系的に説明してくださると、考えをまとめるのにとても分かりやすい内容となっています。

働く場所と時間を考えるにあたっては、それ以上に重要なのが「仕事そのもの」について考えること。

どんな仕事なのか、きちんと向き合うこと。

仕事に必要なことや自分の好みをまとめておくことで、個人としてもチームとしても働き方を再設計する良い機会となる、というお話でした。

今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。

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