高宮フミ

日常の出来事や思ったこと、感じたことを文字におこして書いてます。記事は全てフィクション…

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日常の出来事や思ったこと、感じたことを文字におこして書いてます。記事は全てフィクションです。たぶん。https://twitter.com/FumiTakamiya

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記事一覧

我こそは「お父さん」だ!!

私は妻を「お母さん」と呼び、妻は私を「お父さん」と呼ぶ。 幼い息子達も私達夫婦をそれぞれ「お父さん」「お母さん」と呼ぶ。 だが保育園の子供達の間では「パパ」「マ…

高宮フミ
3か月前
42

辰のご加護がありますように

新年の朝を迎えた。 息子たちは、年末に手に入れたおもちゃで遊ぶためにとても早起きだ。 妻は年末に酒を浴びるように飲み、全く起きる気配がない。 私が朝食を作り始める…

高宮フミ
5か月前
135

息子のおしりを拭くのは誰だ

長男が産まれてから4年が経った。 この4年という月日は、オムツとおしりについた「うんこ」を毎日処理する日々でもあった。 そんな長男も今では、大人と同じようにトイレ…

高宮フミ
5か月前
82

私も月に行きたい

毎朝、「おかあさんといっしょ」を幼い息子と見ている。 9月の歌は「にんじんエンジンロケット」 内容は、月に行きたいと願ったうさぎが、にんじんのロケットにまたがっ…

高宮フミ
8か月前
98

渚に重なる記憶

社会人になって初めての夏に、同僚の男4人で海に遊びにきた。 全員彼女はおらず、女っ気もない。 海に行けば、水着の可愛い女性と知り合える。 そんな淡い期待を持ってい…

高宮フミ
10か月前
116

お役所様の言う通り!

転職して半年が過ぎた。 入社した当初はとにかく仕事がわからず、目の前の仕事をこなすのに必死だった。 入社して一ヶ月も経つと、朝も夜も職場に居続ける私は、「職場の住…

高宮フミ
10か月前
92

たんたんたんたん誕生日?!

息子達に、いとこからお手紙が届いた。 ****** たんじょうかいのおしらせ みなさんおげんきですか。 このたび、わたくしごとではありますが、いっさいのたんじょ…

高宮フミ
1年前
168

幻の遺言

病弱な我が家は、毎週のように誰かが病に倒れている。 一ヶ月前には長男が病に倒れた。 二週間前には次男が病に倒れた。 先週は妻が病に倒れた。 家族の誰かが病に倒れる度…

高宮フミ
1年前
189

ピンク色のSDGs

朝礼で課長は言った。 「この中でSDGsがわかるものはいるか?」 静まりかえった職場。 少し間をおいて1人の女性が手を上げた。 「小池さん、説明お願い出来るかな?」 …

高宮フミ
1年前
211

言葉の魔法

告白には勇気がいる。 「僕と付き合ってください」 その言葉は、天国に昇らせることもあれば地獄に突き落とすこともある。 結果次第で効果が変わる、魔法の言葉だ。 「…

高宮フミ
1年前
205

「お前、俺の名前を言ってみろ!」

俺はヘルプで呼ばれただけなんだ。 酒の場で食べ物を注文し、グラスが空いたらすかさず注ぐ。 それが俺の役目のはずだった。 だが、目の前いる酔っ払いが俺に絡んでくる。 …

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1年前
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高宮フミ
1年前
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妻の誕生日プレゼントを買いに行った話

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高宮フミ
2年前
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ハッピーセットの喜びをあなたに

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高宮フミ
2年前
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拝啓、日本語

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高宮フミ
2年前
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酒のない人生なんて、死んだも同然よ

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高宮フミ
2年前
57
我こそは「お父さん」だ!!

我こそは「お父さん」だ!!

私は妻を「お母さん」と呼び、妻は私を「お父さん」と呼ぶ。

幼い息子達も私達夫婦をそれぞれ「お父さん」「お母さん」と呼ぶ。

だが保育園の子供達の間では「パパ」「ママ」呼びが多数派のようだ。

以前は保育士の先生達も「お父さん」「お母さん」を使っていたが、徐々に「パパ」「ママ」に移行してきた。

最近はいとこ達も「パパ」「ママ」を使い始め、身近なところでも「お父さん」「お母さん」が少数派になってい

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辰のご加護がありますように

辰のご加護がありますように

新年の朝を迎えた。
息子たちは、年末に手に入れたおもちゃで遊ぶためにとても早起きだ。
妻は年末に酒を浴びるように飲み、全く起きる気配がない。
私が朝食を作り始めると、息子はおもちゃを持って寝室に入っていった。

 * * *

「うわあぁぁぁ!!」

寝室から妻の叫び声が聞こえた。

「コウキ!!!!!」

続けて、妻が息子を怒鳴りつける声が聞こえた。
過去に、息子は寝ている妻を起こそうとして、飛

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息子のおしりを拭くのは誰だ

息子のおしりを拭くのは誰だ

長男が産まれてから4年が経った。
この4年という月日は、オムツとおしりについた「うんこ」を毎日処理する日々でもあった。
そんな長男も今では、大人と同じようにトイレで用を足すことができるようになった。
長男の成長とともに、うんこ処理という重労働からようやく開放された。

だが、まだ1つ問題が残っている。

それは、長男はまだおしりを自分で拭くことが出来ないのだ。
長男がうんこをする時は、我々夫婦のい

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私も月に行きたい

私も月に行きたい

毎朝、「おかあさんといっしょ」を幼い息子と見ている。

9月の歌は「にんじんエンジンロケット」
内容は、月に行きたいと願ったうさぎが、にんじんのロケットにまたがって、月に行くという話だ。

4歳の息子はその歌が流れると、テレビに釘付けになって見ている。
息子はこの歌が好きなようだ。

***

朝ごはんを食べていると、テレビから「にんじんエンジンロケット」の歌が流れてきた。

それを見て、息子は私

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渚に重なる記憶

渚に重なる記憶

社会人になって初めての夏に、同僚の男4人で海に遊びにきた。

全員彼女はおらず、女っ気もない。
海に行けば、水着の可愛い女性と知り合える。
そんな淡い期待を持っていた。

水着に着替えてビーチに立つと、自分達の肌の白さが際立つ。
この場所には、黒い褐色の肌こそ相応しい。
だが、全員が痩せ細った体のため、例え日焼けサロンで焼いたとしても、カッコ良くは見えなかっただろう。

私達が訪れたビーチには、た

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お役所様の言う通り!

お役所様の言う通り!

転職して半年が過ぎた。
入社した当初はとにかく仕事がわからず、目の前の仕事をこなすのに必死だった。
入社して一ヶ月も経つと、朝も夜も職場に居続ける私は、「職場の住人」と呼ばれるほど新しい職場に馴染んだ。
そんな私も数ヶ月も経つと仕事にも慣れ、ようやく定時で帰れるようになった。

だが、平穏な暮らしは長くは続かない。
きっかけは役所からの一通のメールだった。

「先日、提出していただいた報告書につい

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たんたんたんたん誕生日?!

たんたんたんたん誕生日?!

息子達に、いとこからお手紙が届いた。

******

たんじょうかいのおしらせ

みなさんおげんきですか。
このたび、わたくしごとではありますが、いっさいのたんじょうびをむかえることになりました。
いつもおせわになっているみなさまに、かんしゃのきもちをおつたえしたく、ぱーてぃーをかいさいします。
ごつごうがよろしければ、ぜひいらしてください。

せいじ より

******

誕生日会の当日、家

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幻の遺言

幻の遺言

病弱な我が家は、毎週のように誰かが病に倒れている。
一ヶ月前には長男が病に倒れた。
二週間前には次男が病に倒れた。
先週は妻が病に倒れた。
家族の誰かが病に倒れる度に、私は彼らの回復を願った。

「どうか、代わりに私を病気にしてください」

願いが叶い、ついに私も病に倒れた。
高熱が出て身体の自由がきかず、頭も冴えない。
そんな時は大抵、考え方がネガティブになる。
独身の頃も、よく病に倒れていた。

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ピンク色のSDGs

ピンク色のSDGs

朝礼で課長は言った。

「この中でSDGsがわかるものはいるか?」

静まりかえった職場。
少し間をおいて1人の女性が手を上げた。

「小池さん、説明お願い出来るかな?」

「はい、SDGsとは持続可能な開発目標のことで、✕✕が○○で、△△を✕✕とした○○であります」

「うん、さすが小池くんだ」

誰かが拍手をし、それが全体に広がった。
正直、小池の言っていることが何一つわからなかったが、とりあ

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言葉の魔法

言葉の魔法

告白には勇気がいる。

「僕と付き合ってください」

その言葉は、天国に昇らせることもあれば地獄に突き落とすこともある。
結果次第で効果が変わる、魔法の言葉だ。

「僕と付き合ってください」

はじめてのデート。
僕は勇気を振り絞って、彼女に告白した。
すると、彼女は「考えさせて」と答えた。

その晩、僕は眠れなかった。
彼女がOKする妄想と、彼女に振られる妄想を交互に繰り返した。

告白してから

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「お前、俺の名前を言ってみろ!」

「お前、俺の名前を言ってみろ!」

俺はヘルプで呼ばれただけなんだ。
酒の場で食べ物を注文し、グラスが空いたらすかさず注ぐ。
それが俺の役目のはずだった。
だが、目の前いる酔っ払いが俺に絡んでくる。
面倒なのは、こいつが取引先の社長ということだ。

「お前、俺の名前を言ってみろ!」

目の前の泥酔した男は、血走った目で私を見ている。

確か、名字が「新里」というのは覚えている。
だが、下の名前が出てこない。
仕方がない、わかる範囲で

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