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ぬいぐるみたちの生活日記
2023年7月9日 16:29
第一章 お風呂嫌いなぼく「いやーーーーー!!お風呂入らないもん!!絶対嫌だもーーーん!!」 お風呂場と書かれた扉の前で、可愛い垂れ耳うさぎのぬいぐるみが首をぶんぶんと横に振っている。「でも、まんじろう、さすがに頭のモフ毛にお醤油が付いたままなのはダメだと思うな」 かいぬしがまんじろうの前にそっと座り、よしよしと頭を撫でながら説得をしている。「お醤油だったら、お出かけした後みたいに濡れたタオ
まんじろうとアールは暖かいオレンジ色に包まれた廊下を抜けて、お風呂場に着いていた。そこは二つの部屋に分かれていて、手前の部屋には様々なお風呂グッズが並べられていた。バスタオルにパジャマ、石鹸に加えて湯船に浮かべられるおもちゃまで揃っている。「はい、それじゃあ~ね~、一緒に選びましょうかね~」 アールはまんじろうの手を優しく握り、部屋の中を案内した。そこはカラッとしていて明るく、壁紙は淡い水色
2023年6月11日 13:16
第4章 おプロのモカとアール「そういえばまんじろう、隣町との境を歩く時は気を付けてね!確かそのおプロさんそこ付近に住んでて、色んなぬいぐるみのお風呂相談を受けているみたい!」 そばくんが言っていたことをまんじろうはぼんやりと思い出していた。 クチバシ町の隣町というとオオハネシロ湖のある自然豊かな場所で、名前はハネシロ町といったはずだ。その湖には白鳥の像があり、「愛すことだけでな
2023年5月25日 13:22
第三章 そばくんのお家にて 次の日まんじろうはワクワクしながら詰め込んだポシェットを持ち、いつもより早く外に出ていった。 早起きの得意なマーガレットでさえも、目を擦りながらまんじろうを見送ったという。「まんじろう、いつもは目をしょぼしょぼさせて朝を過ごすのに今日はバッチリ目を覚まして行きました」 マーガレットはかいぬしからホットミルクを受け取り、朝食をとっている。「そういえば、
2023年4月23日 12:28
第二章 おプロというお仕事「おプロに会ってみませんか?」 マーガレットからそう言われたまんじろうは、目をまん丸にして泡だらけになったマーガレットを見た。その泡はさっきよりもふわふわで粒の丸さが一目で分かり、その泡にまんじろうのきょとんとした顔がうつりこんでいる。「私の知り合いにお風呂のプロ、つまり『おプロ』がいるんです。まんじろうに会わせてあげたいと思ったのですがどうでしょうか?あら?
2023年4月3日 12:33
第一章 お風呂嫌いなぼく「いやーーーーー!!お風呂入らないもん!!絶対嫌だもーーーん!!」 お風呂場と書かれた扉の前で、可愛い垂れ耳うさぎのぬいぐるみが首をぶんぶんと横に振っている。「でも、まんじろう、さすがに頭のモフ毛にお醤油が付いたままなのはダメだと思うな」 かいぬしがまんじろうの前にそっと座り、よしよしと頭を撫でながら説得をしている。「お醤油だったら、お出かけした後みたい
2023年2月1日 13:57
「みんな集まったね」「じゃあ始めようか」ある場所で何かが起きている そばくんとハルは第1のナゾを解き明かし次に向かうべき場所、Aの部屋の扉前に立っていた。「そういえばそばくん、確認なんだけどAの部屋っていつでも開いているんだっけ」 ハルは扉を見ながらそばくんに恐る恐る聞いた。「確か、受付ぬいさんが開けてくれるんだった気がするよ、ハルくん」 そばくんもぷるぷる震えながら扉
2023年1月26日 16:40
ぬい世界でのそばくんの朝はゆっくりと始まる。朝日が顔を出し、その暖かい光がみんなの家に届く頃にそばくんは目を覚ます。以前は目覚まし時計を使って起きていたが、最近は慣れて自然と目が覚めるようになった。もふもふ、ふかふかの布団にはそばくんのマークであるバツ印が、そばくんのへそのように1つぽちょんと付いていた。「しょばぁ…しょばしょば…」 そばくんはむくっと起き上がり、布団からもぞもぞと出ると
2023年1月26日 16:31
↑前作はこちらから「さかなのつかみとりをせよ、って書いてあるけど、さすがに魚の掴み取りに本当に行くってことじゃないよね」ハルは自信がないのか小声でそばくんに聞いた。 そばくんは、うん、と頭を左右に揺らしながら答えた。何かを考えている時のそばくんに良く出る癖だ。揺らしているのは、頭かも知れないし、時には体ごと揺れている時もある。「こういう時はナゾ全体をしっかり見てみよう。ハルくん」そばく
2023年1月18日 13:32
2022年12月16日 15:28
「そばくんのおへそのばってん、やっぱり魅力的で素敵だよね!!」 「まんじろうイコール人参っていうイメージがあるのは、さすがだと思うよ!!」 可愛い二匹のもふもふ達は白い丸テーブルを囲むように座っていた。この白い丸テーブルは他にも部屋の中にいくつか置いてあり、まんじろう達以外にもテーブルを囲んでいるぬいぐるみがいた。「うさみちゃんは、そのピンクのリボンが似合ってるしトレードマークだよね
2022年8月30日 22:58
まだ昼の暑さが残っている、ある日の夜。 お気に入りの人参柄のパジャマを着たまんじろうが、カバンに荷物を詰めていた。 先日ポンチョと海に行く約束をしたのだが、ついに明日がその日。 まんじろうはいつも以上にそわそわしていた。ちなみにポンチョは、枕元に荷物を置いて、すでに眠りについてしまっている。 「うわー!いよいよ明日だよー!一年ぶりの海!とても楽しみ!綺麗かなー?キラキラしてるかな
2022年8月4日 11:49
6月中旬、天気がだんだん暑くなる準備をしだすこの季節、我が家でも衣替えや布団の厚みを減らすプロジェクトが進められていた。毎年衣替えを経験してはいるが、やっぱり色々大変だ。洋服や布団を痛めないようにしてから、タンスにしまうものを厳選して収納していく。 「あとは〜?これとこれかなぁ…。わ。流石にこれはもうサイズが合わないだろうな…。」そんなことを呟きながら作業を進めていると奥の別の部屋から、我が家
2022年8月11日 16:32
「うわぁ!このストロー、色可愛いね!赤と緑のストロー!!すごーい!!」まんじろうが、今日は雨が降っているからと家の中で冒険をしていた時のことだった。 もふもふの尻尾を振りながら私が親知らずを抜いた時に買ったシンプルなストローに、まんじろうは目を輝かせていたのだ。 まんじろうと出会って2年ほど経つが、未だに見たことがないものがあるみたいだ。 しかしストロー自体はまんじろうも見たことがあるは