エレパン

書きたいことを、書きたいときに――。

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書きたいことを、書きたいときに――。

記事一覧

ライアーライアー

宝くじが当たった。 それもかなりの高額。 何を買おうか思案しているが、欲しいものはあまりない。 同じ日の夕方、よく行くカフェの女性に告白された。 「僕は結婚してる…

エレパン
3日前
14

パン作ってるよ~

久しぶりに、パン作りの話をしたいと思います。 パン作り以外にも、やりたいことが山ほどあるので、毎日作れるわけではないのですが、最低でも週に一度はパンツ食ってるエ…

エレパン
11日前
23

義母のユニークな教育

わたしは幼い頃、迷子になったことがある。 一方、妻は迷子になったことがないらしい。 〝迷子にされそう〟になったことはあるらしいのだが……。 「迷子にされそう?」「…

エレパン
2週間前
14

人生待ったなし、でもない

前回の記事で、じいちゃんとのエピソードを書いたせいか、その後もじいちゃんとの思い出がいくつか浮かんできていたので、今日もじいちゃんネタを書こうと思う。 わたしが…

エレパン
3週間前
33

カンチガイの過去

お風呂に入っているときに、ふと過去のことを思い出して猛烈に恥ずかしくなり、「ムキ―!」ってなることがある。 過去の自分の勘違いの言動に、あの頃のオレはどうかして…

エレパン
4週間前
16

小さな書店の魅力

地方に住んでいると、ときどき大きな書店に行きたくてたまらなくなる。 でも残念ながら、わたしの住んでいる町には紀伊国屋とかブックファーストとか、そういうドデカイ書…

エレパン
1か月前
45

生活に潤いを

大型連休の狭間の平日。 朝、いつものように妻を会社まで送迎し、その後、星乃珈琲でモーニングをとることにした。 開店と同時に、その日一人目の客として入店。 店内は準…

エレパン
1か月前
22

必要なのは音楽だった

わたしは自分が好きではない。 どちらかと言えば、嫌いだ。 数年前の自分よりはいくらか〝好き側〟に傾いている気もするが、それでもやはり自分が嫌いだ。 本当はこんなこ…

エレパン
1か月前
20

「乗り越える」をやめる

乗り越える、という言葉。 素晴らしい言葉だと思う。 何かを乗り越えれば、そこには新しい景色が待っていそうだし、その景色はきっと輝かしいものだろう。 でも、もしそ…

エレパン
2か月前
19

文章化デトックス

わたしは小説を書きたい人間だ。それが人様からしてみれば小説とは呼べない代物であっても、それでもなおわたしは、そんなことなど気にせずに自分の好きなように小説を書き…

エレパン
2か月前
20

【短編】無響

思考が停止した。何ひとつ頭で考えることができない。 視界ははっきりしているのに、眼前の景色に対する感情が一切入ってこない。 ぼんやりと「今、自分はここにいる」こと…

エレパン
2か月前
15

路線バスの美しい記憶

少し前だが、久しぶりに路線バスに乗った。 庶民的なフランス料理のお店へ出かけるためだ。 わたしは普段ほとんどお酒を飲まないので、いつもなら(酒飲みの)妻を助手席に…

エレパン
2か月前
18

大橋トリオに学ぶ「時間」の作り方

今日は日曜日。現在の時刻は、お昼の11:58。 妻は実家に帰っている。いつもなら同行しているわたしだが、今日はわがままを言って一人にさせてもらった。 カフェで一人…

エレパン
2か月前
20

トイレで遭遇した子どもを通してわたしは自分の未来を見た

ショッピングセンター内のトイレで用を足していた。 男性用小便器は6基ほど。トイレの中にはわたし一人だけだった(個室は確認していないので、もしかしたら他に誰かいた…

エレパン
2か月前
16

迷ってるならどっちでもいい

実家に行くと、母親が難しい顔をしていた。 声をかけてもどこか上の空。書類を見ながら、なにやら悩んでいる様子。 話を聞いてみると、所属しているスポーツクラブの会合が…

エレパン
2か月前
16

パン教室に参加してきた。独学に限界を感じていたからだ。思い通りにいかないところについてアドバイスをもらえたし、一度基本に立ち返ることが大事だとも教わった。今後も継続的に参加したいと思う。(自分で言うのもなんだが美味しかった✌️)

エレパン
2か月前
21
ライアーライアー

ライアーライアー

宝くじが当たった。
それもかなりの高額。
何を買おうか思案しているが、欲しいものはあまりない。

同じ日の夕方、よく行くカフェの女性に告白された。
「僕は結婚してるんです」と言ったが、「それでもいいです」と言われた。
だから、交際することにした。
それから彼女とは週に一度は会っている。

翌日は、健康診断の日だった。
182センチ。63キロ。検査結果、特に異状なし。
問診では、「まるで20代前半の

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パン作ってるよ~

パン作ってるよ~

久しぶりに、パン作りの話をしたいと思います。
パン作り以外にも、やりたいことが山ほどあるので、毎日作れるわけではないのですが、最低でも週に一度はパンツ食ってるエレパンです。
あ、失礼、パン作ってるエレパンです。

では、最近作ったパンを少しご紹介。
もうず~っと、こればっかり作っているのですが、まずは「カンパーニュ」。

という具合に、せっせとパンツ食ってる(パン作ってる…シツコイ💦)エレパンな

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義母のユニークな教育

義母のユニークな教育

わたしは幼い頃、迷子になったことがある。
一方、妻は迷子になったことがないらしい。
〝迷子にされそう〟になったことはあるらしいのだが……。

「迷子にされそう?」「何それ?」 
と思った方もいるかもしれないので解説しよう。

ある日、(幼い頃の)妻は義母とデパートに出かけたらしい。
そこで義母は、わざと妻のそばを離れて、一人にさせたようなのだ。
それまでずっと一緒に歩いていたのに、一人軽快に歩いて

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人生待ったなし、でもない

人生待ったなし、でもない

前回の記事で、じいちゃんとのエピソードを書いたせいか、その後もじいちゃんとの思い出がいくつか浮かんできていたので、今日もじいちゃんネタを書こうと思う。

わたしが幼少の頃、我が家では家族でよく将棋をしていた。
父vs兄、父vsわたし、じいちゃんvs兄、じいちゃんvsわたし。わたしvs兄も何度もあったと思うのだが、あまり記憶がない。ちなみに、じいちゃんvs父は一度も見たことがない。

これらの対戦の

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カンチガイの過去

カンチガイの過去

お風呂に入っているときに、ふと過去のことを思い出して猛烈に恥ずかしくなり、「ムキ―!」ってなることがある。
過去の自分の勘違いの言動に、あの頃のオレはどうかしていた……と思うのだ。

たとえば、20代の頃。
わたしは完全に勘違いをしていた。
社会人になり、お給料をもらえるようになって、生活も安定してきた頃。
少しずつ大きな仕事も任されるようになり、勝手に一人前になったと思い込んでいた。

海外出張

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小さな書店の魅力

小さな書店の魅力

地方に住んでいると、ときどき大きな書店に行きたくてたまらなくなる。
でも残念ながら、わたしの住んでいる町には紀伊国屋とかブックファーストとか、そういうドデカイ書店はない。

最近、BSテレ東の「あの本、読みました?」を毎週欠かさず観ているのだが、番組内で、MCの鈴木保奈美さんがよく丸善・丸の内本店に行くのが映し出されるたびに、「いいなぁ」「行きたいなぁ」と思っていた。

手に入れたいものや自分のや

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生活に潤いを

生活に潤いを

大型連休の狭間の平日。
朝、いつものように妻を会社まで送迎し、その後、星乃珈琲でモーニングをとることにした。
開店と同時に、その日一人目の客として入店。
店内は準備が完全ではないのか、自動ドアがまだロックされているような状況だった。

それでも席に座ると、よく見かける落ち着いた雰囲気の女性店員がすぐにやってきて、お冷を運んできてくれた。わたしはそのままオーダーをする。

星乃ブレンドのLサイズ(1

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必要なのは音楽だった

必要なのは音楽だった

わたしは自分が好きではない。
どちらかと言えば、嫌いだ。
数年前の自分よりはいくらか〝好き側〟に傾いている気もするが、それでもやはり自分が嫌いだ。

本当はこんなこと、わざわざnoteには書きたくない。
でも、書いているのだから、本当は書きたい(誰かに伝えたい)のだろう。

わたしは強くない。
むしろ弱い。いや、かなり弱い。

毎日気持ちがブレる。
自分など存在しなくてもいいのではないかと思うこと

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「乗り越える」をやめる

「乗り越える」をやめる

乗り越える、という言葉。
素晴らしい言葉だと思う。

何かを乗り越えれば、そこには新しい景色が待っていそうだし、その景色はきっと輝かしいものだろう。

でも、もしそれが、そう簡単に乗り越えられることではないとしたら?
それでも「乗り越える」べきだろうか?

それでも乗り越えようとする姿は、やはり、とてつもなく、素晴らしいことなんだろう。
なんたって、乗り越えるんだから。努力が実るんだから。

でも

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文章化デトックス

文章化デトックス

わたしは小説を書きたい人間だ。それが人様からしてみれば小説とは呼べない代物であっても、それでもなおわたしは、そんなことなど気にせずに自分の好きなように小説を書き続けたいと思っている。
しかしながら、「これは小説だ! と自分で言ってしまえばそれは小説なんだ!」とか、「収入がなくても小説を書いているのなら、それは小説家と言えるのだ!」などと傲慢なことを言うつもりはない。そもそもわたしの書く文章が、そん

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【短編】無響

【短編】無響

思考が停止した。何ひとつ頭で考えることができない。
視界ははっきりしているのに、眼前の景色に対する感情が一切入ってこない。
ぼんやりと「今、自分はここにいる」ことはわかるのだが、それ以上の思考がまったく働かない。
ズキズキと頭痛がするわけではないし、吐き気がするわけでもない。ただ、頭はぼんやりしていて、輪郭が実線で表せない状態だ。脳みそを血液がめぐっているのはうっすら感じるが、今見ている世界は、ま

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路線バスの美しい記憶

路線バスの美しい記憶

少し前だが、久しぶりに路線バスに乗った。
庶民的なフランス料理のお店へ出かけるためだ。
わたしは普段ほとんどお酒を飲まないので、いつもなら(酒飲みの)妻を助手席に乗せて自分が運転して出かけるのだが、今回はちょっと違った。

最近、わたしたち夫婦の共通の友人が、旦那様と二人同時に脱サラをして日本酒専門の酒屋さんを始めたのだが、その友人夫妻がフランス料理店の食事に合う日本酒をコーディネートすることにな

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大橋トリオに学ぶ「時間」の作り方

大橋トリオに学ぶ「時間」の作り方

今日は日曜日。現在の時刻は、お昼の11:58。
妻は実家に帰っている。いつもなら同行しているわたしだが、今日はわがままを言って一人にさせてもらった。
カフェで一人、ハンバーグランチを食べる。
ヘッドフォンでクラシックを聴き、右手にはブラックコーヒーを置く。
風は強いが、快晴。気分も上昇気流に乗ったようだ。
午前中に予定していた打合せも無事終わり、ほっと一安心。
わたしは、わたしの頭を整理したくて、

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トイレで遭遇した子どもを通してわたしは自分の未来を見た

トイレで遭遇した子どもを通してわたしは自分の未来を見た

ショッピングセンター内のトイレで用を足していた。
男性用小便器は6基ほど。トイレの中にはわたし一人だけだった(個室は確認していないので、もしかしたら他に誰かいたかもしれない。でも少なくとも、いきんでいる人はいなかった)。

何万回と行ってきた排尿という行為を、今日もここショッピングセンター内のトイレで行っていると、駆け足で男の子がやってきた。
周りをキョロキョロ見ながら、わたしの右隣の便器で何千回

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迷ってるならどっちでもいい

迷ってるならどっちでもいい

実家に行くと、母親が難しい顔をしていた。
声をかけてもどこか上の空。書類を見ながら、なにやら悩んでいる様子。
話を聞いてみると、所属しているスポーツクラブの会合があるとかで、その幹事を担当している母は、参加者の席次を決めるのに頭を抱えていたらしい。

〇〇さん(偉い人)が座る場所はここでいいのか?
「上座下座」問題、つまりは失礼がないかどうか、とても気にしていた。
わたしも書類を覗いてみたが、確か

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パン教室に参加してきた。独学に限界を感じていたからだ。思い通りにいかないところについてアドバイスをもらえたし、一度基本に立ち返ることが大事だとも教わった。今後も継続的に参加したいと思う。(自分で言うのもなんだが美味しかった✌️)