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「ありがとう」と言えない夫と生きていくには?

円満な夫婦に必要な3Kとは。
「感謝」「協働」「共感」だと、どこかで聞きました。
(ちなみに協働とは、一緒に家事や子育てなどを行うことです)

言われてみれば、まあ大事でしょうよと納得出来るこの3つのワード。
しかし、この一見簡単そうな3つのワードを日々継続的に実行することの、何と難しいことか。

夫が皿洗いをしてくれたら、「ありがとう」。
仕事が大変だと夫がぼやいたら、「そっか。大変だね」。
夫が子供のうんちを替えようとしていたら、子供が動かないように、何も言われずとも自ら率先して子供の足を押さえてあげる‥‥。

夫婦円満の3Kとは、具体的に書き出すととても簡単なことです。
日々意識をしなくても、出来る人は自然に出来てしまうようなこと。
そんな簡単なことが出来れば夫婦円満に過ごせるのならば、行動しない他ありません。



‥‥しかし、何故か出来ない。

何故出来ないのか?

それは、いくら自分が実践したとしても、


夫からは「感謝」はおろか、「協働」も「共感」も何も無いからね!!!!!!


すみません取り乱しました。

3Kが夫婦円満に必要であることは想像出来ているのです。
しかし、みなさんはリターンが全く無いものに投資できますか?
直ぐに結果は出ずとも、根気よく我慢していればいつか返ってくるはず‥‥!と期待し、「あ。これ一生帰ってこないやつだ。」と分かってしまった時。
それでも絶望の縁から這い上がり、一生言われることの無い感謝を言い続けられますでしょうか?



わたしは、

正直しんどいです!!!!!!




どうも、えだまめです。
今日は、1才と3才のモンスターを抱えた共働き夫婦が、夫婦として存続するために「お互いを尊重し、励まし合うにはどうしたら良いのか?」について考えていきたいと思います。



夫婦ってなんだろう?

こちらから「感謝」「協働」「共感」を繰り出しても応答なし。そんな生活を同棲してから約7年ほど続けてきました。
かつて一度、しっかり話し合いの場を設けて3Kが夫婦に必要である理由を説いた気がしますが、もちろん効果なし。

これって、私が変なのか?
大して難しい要求はしていない気がするのだけれど、私が夫に求めすぎているのか?

今まで散々悩んできたことですが、忙しい日々に押し流されて深く思考したことはありませんでした。

しかし、夫と毎日一緒に暮らしている以上、この思いに一旦結論を出すなり改善のための方向性を見出だすなどして、出来るだけ精神の衛生を保ちたいのです。
このモヤモヤした気持ちを抱えたまま、子供たちのイヤイヤ期に笑顔で寄り添うことは、心の狭い私にはハードルが高すぎる‥‥。

ここは、一度原点に立ち返って、

"夫婦ってなんだろう?"

という、かなり根本的なところから考えていきたいと思います。


夫婦とは、「無理ゲープロジェクト」


夫婦とは‥‥?
そんな漠然とした問いに答えを出せるのは、何度も結婚と離婚を繰り返したスナックのママ(58才)くらいです。たぶん。

当然私のような若輩者には答えは出せませんが、ここでは一旦、男性も女性も比較的共通認識として把握しやすい「会社」に例えて夫婦を考えていきたいと思います。

個人的見解ですが、夫婦‥‥特に手のかかる年頃の子育てをしている夫婦には、多くの家庭に共通のミッションがあります。
それは、「子供を出来る限り健康な状態で社会人にする」というミッション。
約20年にも渡る、壮大なミッションです。

そんな壮大なミッションを達成するために、「教育にかかるお金をためる」、「子供の食生活を整える」、「子供に悪影響が出ない程度に親の心と体を健康に保つ」などのサブミッションが発生していき、それをクリアするための日常を四苦八苦しながら送っているわけです。

この構造は、会社でのチーム体制と同じ。
夫婦とは、共通のプロジェクトに向かって日々の業務をこなしている、唯一の同僚であるとも言えます。

想像してみてください。
20年規模の長期的かつ失敗のきかない仕事を、たった二人の新人社員しかいないチームで、計画から実行まで全て行っていくのです。

日々のルーチンで目を回しながら、巻き起こるトラブルやイレギュラーの対応に奔走し、プロジェクトの存続のために必死に売り上げを立てつつ、さらに数年後を見越した計画と予算の管理を行う‥‥。


うん、無理ゲーすぎるよね ^-^


そうです。
夫婦はそもそも、万事上手くいくという方が稀。ほぼ無理なのです。
もうこのプロジェクト自体が破綻していると言っても過言ではありません。

仕事に例えると、子育て夫婦がどれだけ難しいことを行っているのかが分かると思います。



この会社ブラックなのでもう辞めます‥


そもそも、何故会社は私たちにこのプロジェクトを任せたのでしょうか‥‥?(汗)
ブラック企業すぎやしませんか‥‥??(汗)

しかし、もっと恐ろしい事実は、この会社を選んで入社したのは紛れもない"私"であるということ。数年間どうしてもこの仕事がしたくて入社試験を受け続け、ようやく入社できたのがこのブラック企業なのです。

そう。よくよく思い返すまでもなく、数年前どうしても子供が欲しくて必死に婚活をし、結婚後も早々に妊活に励んでいたのはこの私!
この未来も何となく想像はついていたともさ。

‥‥だったらしゃーない。
全部受け入れて社畜と化すか?
それとも潔く辞めてしばらく休養するか?

いやいや、諦めたらそこで試合終了です。
むしろ結婚4年目、まだ試合は始まったばかり!

ということで、この無理ゲーの攻略法を考えてみることにしました。


最弱の二人の戦い方


「最高の二人」という名作映画がありましたが、私たちのような経験の無い新人社員は、まさに「最弱の二人」。
そんな、たった二人の最弱チームが、この壮大プロジェクトを前にどう戦うか‥‥。

考えてみると、そもそもこのプロジェクトを二人だけでこなそうとしているのが良くない。本当に良くない。
どう考えても、新人二人だけでどうにかなる仕事量じゃないですもんね。

そこでよくよく周りを見渡してみると、保育園の先生や両親、同じ年頃の子供を抱えた友達など、たくさんチームメンバーとなりうる人材がいるではないか!

さらに、在籍人数たった二人の会社かと思ったら、同じような業務を抱えた別チームが無限にあることに気が付きました。
チーム間で成果を競い合うこともありますが、いざという時に手伝ってくれたり、助言をくれたり、たまにチームの枠を越えてイベントをしたり飲みに行ったり‥‥

たった二人だけだと思うから、煮詰まっていたところも確実にあったと思います。

戦うべきは、夫では無いのかもしれません。

家の中だけに視点を置くと、ついつい「私VS夫」の構図になりますが、「うちのチームVS◯◯」という考え方に変えていくと、様々な問題がチームの課題として認識できる‥‥。

これは少し、攻略に近付いてきたのではないでしょうか?


夫婦にコミュニケーションは必要?


チームで戦っていく上で、最重要といっても過言ではないのが「コミュニケーション」ですよね。
チームメンバー同士の意思の疎通が出来ていなければ、仕事がやりづらくてストレスが溜まってしまいます。

コミュニケーションとひとことで言っても様々ありますが、簡単なところで言うと、毎日の挨拶であったり、早めの報連相を行うなど‥‥。

人と一緒に仕事をする上で当たり前に行うビジネスマナーをはじめ、その他状況に応じて必要なコミュニケーションを円滑に行うことで、チーム内の風通しが良くなり、仕事もスムーズに行うことができますよね。

ここで冒頭の3K理論に戻りますが、
「感謝」「協働」「共感」とは、様々あるコミュニケーションの中でも、"癒しのコミュニケーション"の部類に入ると思います。

感謝の言葉はもちろんのこと、疲れている時の共感、忙しいときの協働‥‥
人と人とが一緒に働く上で、この3Kがある人とない人どちらと一緒に働きたいかと問われると、おそらく前者と働きたいと思う人のほうが圧倒的に多いはず。
3Kを上手に扱える人は、チームメンバーとより強固な信頼関係が生むことが出来、それゆえチームの雰囲気も良くなる可能性が高いと言えます。

しかし、「感謝」はさておき、「協働」「共感」は、今までに挙げたビジネスマナー的な最低限のコミュニケーションから、一段レベルアップしたスキルのような気がします。
目の回るような忙しい業務の合間に、適切なタイミングで「協働」「共感」を行うのはなかなかに難しい‥‥。

そう、これは「スキル」なのです。
この癒しパワーは、だれでも簡単に発揮出来るものではありませんし、そもそも大して必要性を感じていない人も存在します。

私からしてみれば、当たり前にほぼ全人類ができると思っているスキルでも、夫は違うのかもしれない‥‥。
何度必要性を説こうが、リターンを期待しようが、意味を成さないのかもしれません。


人と人との適切な距離とは?


‥‥ということで、夫とのコミュニケーションには今のところ絶望しかないのですが、もし会社のチームメンバーに夫のようながいたらどうするか?

つまり、こちらから「感謝」「協働」「共感」スキルを発動したとして、期待する"お返し"が無い人がいた場合に、どの様な感情を抱きどう行動するか‥‥?


私の場合、
特に何とも思わないし、放っておきます。


もちろん、直属の後輩であったり、右も左も分からないけどスポンジの様に物事を吸収するような新人社員であったら、一、二度注意してみるかもしれません。

でも、それ以降は恐らく放置。
というか、最初こそ「機嫌がわるいのか?」と勘繰るものの、いつものことだと分かればその後は何の感情も抱きません。
内部でどうあれ、顧客に対しては適切な態度を取り、かつ仕事が滞りなく進んでいたら大した問題は無いからです。


ここで、先に挙げた我々のミッション、「子供を出来る限り健康な状態で社会人にする」を主軸に夫の行動を見てみると、概ね順調にミッション達成に向けて邁進しているように思います。ディテールはともかく、しっかり稼いで子供を愛しているのです。

家での夫の振る舞いを会社で例えると、コミュニケーションは上手じゃないけどそれなりに売り上げは上げているよね、という感じのタイプでしょうか。
例えばそんな人が少しばかり態度が悪くても、「そういう人もいるよなぁ~」と思うくらいで、その人の性格を矯正しようとはしませんよね。

少し冷たいと思われるかもしれませんが、
目的を達成できる見込みがあるのであれば、細かいことは気にせず、一定の距離を保ちながら付き合っていく。
これが、夫婦と言わず、ほとんどの大人の人間関係に適用できる「人と人との適切な距離」なのではないでしょうか?

もちろん、付き合う相手のコミュニケーションスキルが高いに越したことはありませんが、もともと持っていないスキルを求めてもしょうがありません。

いつだって、変えられるのは自分だけ。自分以外の人間の性格は変えられませんから、夫との距離感もこのくらいで良いような気がします。



人間関係の袋小路


しかし、ここまで思考してきて、ふと思ったことがあります。

"‥‥なんだか、夫の都合の良いように進んでないか‥‥?"

もう少し詳しく言い換えると、今までの考え方は、結果的には"夫婦に必要なコミュニケーションを取らない夫を黙認し、私が「なんかおかしいな?」と思いながらも我慢しながら生きていく"ことを助長しているとも言えないか?

見えない部分や不確かな部分を勝手に補完し、「じゃあしょうがないよね。」とか、「結局私がやってあげたほうが早いよね。」と結論付けてどんどん身動きのとれない沼にはまっていく‥‥‥。

はいこれです。
また懲りもせずにやって来てしまいました。
ここは夫との関係で悩むといつも迷い込む場所。いわば、人間関係の袋小路です。
(テストに出るよ~)

夫婦関係で上手くいかないことがあると、なんやかんや理由をつけて「今の状況はしょうがないのだ」と自分を納得させてしまうこの流れ。
そのくせ、「あれ?これでいいんだっけ?」と自分や夫に疑問が沸き、もうどうして良いか分からなくなってしまうのです。
しかも、このループは夫婦関係のみならず、仕事での人間関係でも遭遇することがあります。

なんでも自己解決で済ませようとするのは、私の悪い癖。
あぶなかった‥‥。あやうく、勝手に夫との不平等条約を結んでしまうところでした。

しかし、「この状況では、私が損じゃない!」と焦って、結局"夫VS私"の構図に戻ってしまっては堂々巡り。ミッション達成どころか、チーム存続の危機に陥ることになります。

一体どこまでをチームの問題と割りきり、どこからを譲れない部分だと主張していくのか。
全てを自己解決してやってあげることで、"都合の良い人"にならないようにするにはどうしたら良いのか。
自己解決しつづけることで、自己犠牲や依存に繋がらないためにはどうしたら良いのか。

仕事でも家庭でも、難しい問題です。



自己解決で終わらせないために


この袋小路に迷い混んでしまったときにはどうするか?
私の場合は、やはり当初定めたミッションをコンパス(行動指針)として、抜け道を見つけ出していくことにしています。

何度も言いますが、現在の私たちのミッションは、「子供を出来る限り健康な状態で社会人にする」こと。

それで言うと、今は"私VS夫"で争っている暇はありません。
まず、「感謝」「協働」「共感」のリターンがしっかりもらえないことがミッションの存続の危機になりうるのであれば、改めて場を設けて真剣に話をする必要があります。
場合によっては、カウンセラーなどの第3者を入れて話しても良いかもしれません。

しかし、何度話してもリターンが無く、それでいてミッション達成に大きな問題が無い場合。
やはりある程度の距離を保ちつつ、文字通り「ビジネスパートナー」としてお互いを認識し、"多くを求めない"、"干渉しない"をキーワードにやっていけば良いのではないでしょうか?

また、逆に言うと子供が健康で育ちさえすればミッション達成ということになりますので、最終的にはチームメンバーの構成を変えても良いし、それぞれ好きな土地に移動してリモートワークにしてもいい。
つまり、離婚や別居も選択肢としては常にある状態です。
もちろん、ある程度のリスクが伴いますので入念に計画を立てた上で行うが吉かと思いますが。

とにかく、ミッション達成に向けて様々なルートがある中で、"一番効率的かつリスクの少ないものを選びとったが故の「黙認」"であれば、単なる自己解決や自己犠牲とは別ものなのではないでしょうか?

そして、「この部分に関してはミッション存続に関わるぞ!」という譲れないポイントに関しては、場所と言い方に気を付けながらもはっきりと相手に伝えていこうと思います。

‥‥あぶないところでしたが、これで自己解決ルートは回避されました。
ありがとうございました。



迷ったときのコンパスをもっておく


無事袋小路から脱したところで思うのは、やはり迷ったときに判断の軸となる、コンパスをもっておくことの重要性です。

私の場合、先程からミッションとして掲げているものがありますが、これがあることで、悩むことは多々あれど自分の軸がブレることはあまりありません。

夫婦関係や人間関係において、ある程度忖度したりあきらめたりすることもありますが、全てはミッション達成のため。
私の場合、そう考えることで無駄な感情の靄が晴れていき、すべきことが明確になるような気がしています。

例えば、譲れないポイントがあったときの夫婦の話し合いの場においては、夫が機嫌の良い夕食時などに、丁寧な口調で話し合いを行います。
イライラを抱えた状態では、「なぜ私がここまで配慮せねばならんのだ!」となってしまいますが、"すべてはミッション達成のため‥‥"と念仏のように唱えながら進めていくと、案外すんなりと話せたりする気がするのです。

感情をそのまま相手にぶつけると、パワハラやモラハラになってしまう今の時代。
家庭であっても、言い方などには気を付けなければなりません。

いやはや、家庭も会社も難しい時代になりました。(急におじさんみたいなこと言う‥‥)



おわりに


さて。

今回の記事のテーマは冒頭にも書いた通り、「夫と私お互いを尊重し、励まし合うにはどうしたら良いのか?」
ということだったのですが‥‥。

最終的にざっくりまとめると、「周りの人を巻き込み夫のことは適度に放っておこう」ということと、「人生の指針となるものを言葉として持っておこう」という結論になりました。
残業ながら、"尊重"や"励まし合い"というワードは一切出てきませんでした。
全然違う趣旨の内容になってしまって、大変申し訳ございませんでした。

思いの外長くなってしまいましたが、お付き合いいただいた方々にも、今回の記事で何か一つでも良い気付きがあれば良いなぁと思っております。

そして、今回の記事を書いてみて、
子育てをしているとなかなか気持ち的に余裕が無くなり、感情のスイッチが入りがちな我が家ですが、お陰様で少しモヤモヤした気持ちの整理がついた気がします。

子育て夫婦は、自分がどれだけ家庭のために頑張っているか、どれだけ子供のために多くの時間を割いているか、競い合う構図になりがちだと思います。

何とかしたい!
とさらに頑張ってしまう皆様。

その献身や配慮は一方通行ではないか?
自己解決や自己犠牲ではないか?

チェックしてみたら、ヒヤリハットであぶないあぶない‥‥!
なんてことがあるかもしれません。

自分の心と体が健康ではじめて、相手への尊重や励まし合いのステージに登れます。
私も今後そのステージに登れたら、次こそは「お互いを尊重し、励まし合うにはどうしたら良いのか?」というテーマに挑戦したいと思います!


<おしらせ>
子育てや夫婦関係関連のポッドキャストを配信しています。
2/15 公開のポッドキャストでも今回のテーマを語っておりますので、気になる方は是非お聞きくださいませ。
★Spotifyアプリでの視聴が便利です。
★Google podcast、Amazon musicでも視聴可能です。



最後までお読みいただき、ありがとうございました!








おわり

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